ニュースヘッドライン
| 3/12/2010 | VMware社がSpringSource社のアプリケーションサーバライセンスを無償提供(20100312-2) |
| 9/28/2009 | VMware社によるSpringSource社買収の正当性を立証するCitrix社のCTO(20090928-2)- 記事更新 |
| 8/13/2009 | VMware社がSpringSource社を買収(20090813-2) |
VMware社がSpringSource社のアプリケーションサーバライセンスを無償提供(20100312-2)
その本業とかけ離れた技術を保有するようになった(Spring Javaフレームワークと2つのアプリケーションサーバ)VMware社にとって大きな課題の1つは、顧客の認知度を引き上げることだ。
同社はそのために、vSphereやViewを含むVMware社のほかの製品を購入するすべての顧客に対し、「tc Server」と呼ばれる同社のTomcatアプリケーションサーバの無償の永久ライセンス(2 CPU)を提供していく。
VMware社はtc Serverの既存エディションではなく、Springフレームワークと統合され、Springアプリケーションをサポートするエディションを提供する。
完全に推測ではあるが、顧客としては、SpringSource社の買収で獲得した3つ目のHyperic監視スイートが無償で欲しかったのではないだろうか。
大変興味深いことに、VMware社はHyperic関連の無償サービスのようなものを提供しないだけでなく、tc ServerからHypericコンポーネントを削除してしまった。実際、同アプリケーションサーバはアプリケーションのパフォーマンスに関する実態が分かるよう、一部の搭載をここ数バージョン続けてきたが、新しいSpring Editionではそれがなくなってしまった。
これは、Hypericツールをインセンティブ抜きで販売できる自信がVMware社にあるか、同監視スイートの堅牢性がVMware社の基準に満たないかのいずれかを意味する。
ラベル: SpringSource, VMware
VMware社によるSpringSource社買収の正当性を立証するCitrix社のCTO(20090928-2)- 記事更新
今のところ、VMware社はSpringSource社買収の背景や、それと長期ビジョンとの兼ね合いをあまりうまく説明できていない。
先月カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたVMworld 2009カンファレンスの参加者は、開幕日の基調講演でSpringSource社の最高経営責任者(CEO)の登場直後に多くの聴衆が退室するという光景を目の当たりにした。
このようなことはこれまで一度も起こったことがなかった(VMworld Europe 2009の最初の基調講演終了時のスポンサーセクションは除く)。
買収の完了を受け、VMware社が何かもっと聴衆の関心を引く具体的なことを語ってくれることに期待したい。
一方で、全く予想していなかった人物が今回の買収について、VMware社のマーケティング担当者のこれまでの説明を上回る内容の解説をしてくれた。Citrix社の仮想化/管理部門担当最高技術責任者(CTO)のSimon Crosby氏だ。
Crosby氏は仮想化に関する話ではCitrix社で最も評判の良い広報担当だ。
同氏は、業界ではXenSource社の創業者として一部で有名だが、大半の人には、控えめに言っても「特殊」なそのコミュニケーションスタイルが有名だ。
もし一度でもCrosby氏の話を聞いたり文章を読んだりしたことがあれば、同氏がVMware社のようなライバルを擁護するなど予想もしないだろう。
だが今回、同氏は確実に意図的にそれをしなかった。それとは正反対に、同氏はハイパーバイザー、仮想データセンタ、そして内部のOSに対するVMware社とCitrix社の見方の大きな違いを明確にしようとしていた。
だが、同氏の書いた最新のいくつかの記事の1つを読むと、仮想化業界におけるSpringSourceのようなフレームワークの重要性がかなりわかりやすく確認できる。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)アップデート:Simon Crosby氏がCitrix社の企業ブログで本稿に回答を寄せてきた。容易に想像できるように、同氏の回答は、「いや、わたしは決して...」というものだった。…もうOSには終わりが来るのだろうか?そのようなことは決してない。今日のIT業務は今もOSが中心であり、仮想化された従来のOSをホスティングしてアプリを運用する仮想インフラの導入に向けてわずかに進んだだけだ。変化の速度は、技術開発の速度だけでなく、人間のスキルセットの変化の速度に大きく左右される。
しかし中期的には、ビジネスモデル、ライセンススキーマ、そして各社のブランドなど、今日のOSベンダーには課題が見え始めている。'90年代に1台の物理サーバ上で実行されていたランタイム環境など、われわれのOSに対する概念は従来の視野の狭い見方から進化する必要がある。顧客はハードウェア資源を採用、共有、隔離する運用プラットフォームを望み、それらを仮想化して、複数の利用者が自分たちのアプリケーション用として詳細なアカウンティング情報を得ながら資源を安全かつ確実に利用できるようにしたいと考えている。また、きわめて重大なこととして、(従来の)OSによるアプリを直接運用する(従来の)一連のサービスに対する偏見は特にない。非常に良く仮想化されたインフラにとっては、アプリの運用がWindows上かLinux上かはどうでも良いことだ。アプリケーションレベルのサービス要件に従ってリソースを利用可能にし、それから控え目に仕事に取りかかる。完全に安全な状態で約束通りのリソースを提供するのだ。
IaaSクラウドが新しいサーバベンダーならば、ユーザがクラウドでアプリを実行したときにOSがサーバにつながる。これは、OSベンダーのビジネスモデルを根本的に変えてしまうものだ。しかし、OSはアプリケーションのためのランタイムに過ぎないのだろうか?OSベンダー各社はこれに対してすぐさまとやかく言ってくるだろう。今日、OSはアプリケーション革新の中心にあり、仮想化インフラ上の複数のサーバにまたがる多層アプリの開発とサポートのためのその見事な基本要素はOS自身の未来を暗示している。ハードウェアの抽象化が複数のサーバにとどまらなかったように、アプリケーションサポートとランタイムレイヤの抽象化もそうなっていくだろう。仮想化を「新OS」であると考えるVMware社の友人たちとは異なり、わたしは新OSはハードウェアと独立したアプリの隔離抽象化へと向かうトレンドだと考えている。サービスとしてのプラットフォームの台頭だ。
だれでもハイパーバイザーは開発できる。実際、この問題は何年も前から解決済みだ。しかし、OS内のハイパーバイザーだけでは不十分だ。必要なのは2つの新しい抽象化だ。複数のサーバ/ネットワーク/ストレージをまたぐ仮想インフラと複数のサーバ/ストレージ/ネットワークをシームレスにまたぐアプリケーションプラットフォームだ。…
ラベル: SpringSource, VMware
VMware社がSpringSource社を買収(20090813-2)
VMware社は先週、SpringSource社の買収を発表した。買収額は4億2000万ドル(現金3億6200万ドルと、未確定株式およびオプション5800万ドル)。
同社はこの買収を投資家向けの公開プレゼンテーションや、同社最高技術責任者(CTO)のSteve Herrod氏が自身の企業ブログに投稿した記事によって明確にしようと試みた。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)VMware社では従来、われわれの仮想マシン(VM)内で動作するアプリケーションやOSを、動作に関する知識をあまり持たないブラックボックスとして扱ってきた。しかし、導入速度、アプリケーションのパフォーマンス保証、コンポーネント故障時の災害対策力の実現などにかかわらず、アプリケーションとインフラのレイヤに関する知識が一層高まれば機能も一段と高まる。われわれはこれを、SpringSource社の製品(および各種アプリケーションフレームワーク)が活用するvSphereにインターフェースを追加し、これらのやりとりを認識するよう管理/自動化機能を拡張することにより実現する。当初のわれわれによる「vApp」の考え方は、アプリケーションのコードをそれが動作するインフラに対する要件から切り離すことを基本にしていた。
今回のものはVMware社史上最大の買収であり、同社の使命と市場における立場を根本的に変化させるため評価が最も複雑になっている。
容易に予想が付くように、プレス発表をそのまま発表しない世界中の報道機関は、今回の投資の意味をいまだに探り出そうとしている。
驚いたことに、この発表には予想もしない数の否定的な発言が飛び出したが、その一部は買収とは完全に関連のないものだ(こちらやこちらなど)
金融アナリストは高額な買収費用を強調しており、投資家も今のところ特に強い印象は持っていない。
SpringSource社について
SpringSource社は規模の小さい会社(LinkedInによると社員数は157人)で、(Benchmarks Capital社およびAccel Partners社の主導による)2回の資金調達で2500万ドルを調達して2004年に創業した。
同社は、TomcatなどのJavaアプリケーションサーバ上で動作するエンタープライズグレードのアプリケーションを開発するための「Spring」というJavaフレームワークを販売している。同社の主張によると、SpringはGlobal Fortune 2000にランクインする企業の半数近くが採用しており、Gartnerの試算では200万人の開発者がこれを利用しているという。
SpringSource社では、「tc Server」という自社独自バージョンのTomcatアプリケーションサーバと、「Enterprise Ready Server(ERS)」という独自バージョンのApacheウェブサーバも販売している。
同社にはさらに、「dm Server」という独自のJavaアプリケーションサーバもある。
Springのフレームワークもdm Serverもオープンソースとなっている(VMware社もこのモデルの継続利用を既に明言している)。
SpringSource社は2009年5月、市場にあるすべての主力OS(Microsoft WindowsからIBM AIXまで)、すべての主力アプリケーションプラットフォーム(LAMPからMicrosoft .NETまで)、そしてすべての主力エンタープライズサービス(Microsoft ExchangeからOracle Databaseまで)に対応する製品(「HQ」および「IQ」)を販売するインフラ管理ベンダーのHyperic社を買収している。
Hyperic社のソリューションは、VMware社やCitrix社の仮想インフラとAmazon社のXenインプリメンテーションも監視する。
Hyperic社は、自動発見からリアルタイム状態監視、キャパシティプラニングからイベントトラッキングや警告、そして細かいレポート生成まで、サポートするどの製品でも幅広い機能を実現している。
Hyperic社の管理プラットフォームもオープンソースエディションが用意されており、SpringSource社はここでもオープンソースの世界に大きく進出している。
CNETの報道によると、同社は合計約2000万ドルの売上を計上する可能性があるという。
VMware社の現在の位置づけ
VMware社にとっては、仮想化イコール仮想マシンであり、それがエンタープライズ仮想化管理でもないことは明らかなようだ。
virtualization.infoでは数カ月前、VMware社がインフラ管理会社への転換を進め、BMC社、CA社、HP社、そしてIBM社の四大ベンダーとの競合準備を整えている事実があると推測した。
VMware社は物理の世界にも簡単に拡張できる技術を既に多数持っている。そして、Hyperic社の管理スイートは新しく、大きな部分を占めるコンポーネントとなっている。
したがって、物理レイヤをコントロールする可能性が日ごとに具体化するなか、VMware社にはクラウドコンピューティング計画を前進させる必要もある。
virtualization.infoは2006年、Microsoft社や、同社の無償ハイパーバイザーとの直接競合を回避するため、クラウドコンピューティング分野に焦点を移してはどうかとVMware社に対して提案した。当時の考えは、Microsoft社の新市場参入が遅いことで、VMware社が自社の立場の整理統合を進める時間は長引くというものだった。しかし、想定外のことが発生した。Microsoft社が通常よりも速い動きを見せてクラウドコンピューティングを受け入れ、「Azure」を発表したのだ。
Hyper-Vによって、Microsoft社はサービスとしてのインフラ(IaaS)クラウドプロバイダー全員に機能を提供することができる。
また、Azureによってサービスとしてのプラットフォーム(PaaS)クラウドプロバイダーに機能を提供したり、自らがそうなることもできる。
大事なことを言い忘れていたが、まもなく登場するOfficeのオンラインバージョンや多数のホステドサービス(ExchangeからSharePointまで)により、Microsoft社サービスとしてのソフトウェア(SaaS)クラウドプロバイダーにもなることができる。
Microsoft社が効率的かつ早急にHyper-VとAzureを組み合わせ、自社製品の大半をオンラインに移植できれば、同社は予想よりはるかに早く国際的クラウドコンピューティングプロバイダーになることができる。
そして、このことはホスティングプロバイダーのTerremark社に2000万ドル(株式の5%に相当)を投資して、VMware社が自社の計画を加速させ、今度はIaaSやPaaSのクラウドまで統合する大きな理由にもなる。
もちろん、ワシントン州レッドモンドの幹部らはまもなく始まる競争を一蹴しており、投資家向けの会議におけるMicrosoft社管理/サービス部門バイスプレジデントBrad Anderson氏の対応は少なくともそうだった。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…Anderson氏はウェブセミナーのなかで、「これ(VMware社のSpringSource社買収)は、Microsoft社が市場でアプリケーションアーキテクチャについて話をしていることへの対応だとわたしは見ている。しかし、彼らは実際は根本的な適性と離れる方向に進んでいると思う。Microsoft社がVisual Studioで用意していることを考えると、Microsoft社が進むその方向には多くの長所があると思う」と述べている。…
結局、同社が認めなくても(そうしない理由も明らかだ)、VMware社は物理、仮想、そしてクラウドをすべて掌握し、自社の顧客は自分たちのアプリケーションをプラグイン(.NETではなくJavaアプリケーションならなお可)するだけでよいようにしようとしている。
もしこれが本当であるなら夢のような計画だ。これらは、まだ遠い先のことのように思える完全自律コンピューティング環境の基盤部品だ。
このように野心的な計画を見れば、Cisco社がVMware社に大きな関心を寄せ、同社に1億5000万ドルを投資した理由が良く分かる。
良いタイミング(つまり、同社がMicrosoft社との関係を危険にさらせる準備ができたとき)でCisco社はVMware社の買収に乗りだし、点を結んで全体像を明らかにする可能性がある。
もちろん、このような計画でリスクとなるのは、VMware社があまりに多くのことを一度に早急にやろうとし、それが運営の不備へとつながることだ。
新しい競合はどこか
Microsoft社(既に解説済み)、Google社、そしてSalesforce社(われわれの知る限り両社はIaaSレイヤには関心がない)を除くと、新分野でVMware社と競合する企業は多くない。
Citrix社にはエンド間アプリケーション配信プロセスの最適化について明確なビジョンがあるが、現在のそれは物理レイヤやPaaSアーキテクチャを完全にコントロールするようなものではない。
VMware社が販売するソフトウェアプラットフォームの提供と相互接続に関心があることを考えれば、Cisco社が競合することだけは考えにくい。
クラウドを完全にコントロールできるインフラ管理会社になるだけの部品や資金のある唯一の主要ベンダーはOracle社だけだ。
Sun社の買収により、Oracle社は物理サーバ、ストレージとシンクライアント、3種類以上のハイパーバイザー、エンタープライズグレードのOS、複数のアプリケーションサーバ、幅広く採用されたバックエンドサービス、これまでのものすべてをコントロールする管理プラットフォーム、そして休眠中のIaaSやPaaSインフラまでを含む完全なコンピューティングスタックを持っており、それはVMware社が現在持っているものより格段に多い。
そしてもちろん、Oracle社はJava言語に対する影響力も非常に強い。
VMware社がなろうとしているものにOracle社もなりたいのかどうかは今後見極めることになるだろう。
ラベル: Acquisitions, SpringSource, VMware
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