ニュースヘッドライン
IBM社が仮想ラボホスティング用のKVMベースのIaaS(ベータ)クラウドを立ち上げ - 記事更新(20100316-8)
IBM社は3月16日、ソフトウェア開発/テスト用の新しいクラウドコンピューティング・プラットフォームのバージョン2を立ち上げる。
同サービスは、2008年4月から米新興企業のSkytap社が提供しているものと似通った仮想ラボ自動化システム施設に近いようだ。
CNETの報道によると、このサービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)クラウドは、KVMをベースにした新しいRed Hat Enterprise Virtualization Hypervisor(REVH)によって運用されている。
確認されれば、これは新しいRed Hat仮想化プラットフォームで現在最も規模が大きく最も重要なケーススタディーとなる。
IBM社ではその仕組みを紹介する短いビデオを公開している。
このクラウドサービスは、IBM社が2009年10月に投入した「Smart Business Desktop」と呼ばれるプラットフォームの拡張となっている。「Smart Business Desktop Clouds」と呼ばれる部分は、仮想デスクトップとして機能し、VMware社、Citrix社、Desktone社、およびWyse社の技術によって動作する。
皮肉なことに、ウェブサイトにあるDesktop Cloudsのセクションはエラーが発生し、新しい顧客は同サービスにアクセスすることができない。同クラウドは回復力があるはずだが、それを宣伝するウェブページにはないようだ。
最新情報: Red Hat社が公式発表を行い、IBM社の新サービスが同社のKVMベースのプラットフォームで運用されていることを正式に認めた。
ラベル: Cloud Computing, IBM, KVM, Red Hat
Red Hat社がRHEL 5.5にKVMメモリバルーニングを搭載へ - 記事更新(20100211-5)
Red Hat社は先ごろ、KVMのメモリバルーニング・オーバーコミットテクニックを搭載した「Enterprise Linux(RHEL)5.5」の公開ベータを投入した。
このベータ版はRHEL 5.4になかったvirtio balloonドライバをようやく搭載している。つまり、これはKVM仮想マシンが割り当てられたメモリをランタイムで変更できるようになることを意味する。
KVMは2008年9月にメモリバルーニングを搭載してきたが、エンタープライズLinuxディストリビューションに搭載されるのは今回が初めてとなる。
効率的なメモリオーバーコミットの実現にはこのテクニックだけでは不十分だ(VMware社などでは主張ベースのページ共有とデマンドページングを使用する)との声もあるが、Red Hat社にはKernel SamePage(KSP)とKVMの統合のおかげでRHEL 5.4からコンテントベースのページ共有もある。
Microsoft社がLinux Integrated Components for Hyper-VでようやくRed Hatをサポート(20100208-4)
Microsoft社は1月末、「Linux Integrated Components」パッケージをバージョン2.0へひっそりとアップデートし、Hyper-Vで待望のRed Hat Enterprise Linux(RHEL)ゲストOSサポートを追加してきた。
Microsoft社は2009年7月、Red Hat社がServer Virtualization Validation Program(SVVP)に加入したことを受け、同オープンソースベンダーのOSを将来的にサポートすることを発表した。
顧客はRHEL 5(5.2,5.3および5.4の両バージョンの32および64ビット版を含む)をサポートするバージョンのHyper-V Linux Integrated Components登場まで7カ月以上待たされた。
Novell SUSE Linuxと同様、Microsoft社もこのパッケージに最適化されたマウスドライバを搭載していない。Project Satori経由でオープンソースとしてこれらを提供するCitrix社に顧客が依存せざるを得なくするためだ。
その上、Linux Integrated Componentsは現在もシングル仮想CPU搭載のLinux仮想マシンしかサポートしていない。
そして2009年7月、Microsoft社はこのパッケージをオープンソースとしてもリリースした。立ち上げの裏では事件も起こったが、この措置によって主要Linuxディストリビューションが徐々に組み込まれるていくのは確実なはずだ。
このプロセスがディストリビューションごとに7カ月ずつもかからないことを期待したい。
情報を提供してくれたHyperVoriaに謝辞を述べたい。
XenからKVMへの移行簡略化など機能満載のFedora 13(20100125-2)
Red Hat社がサポートするLinux OSのFedoraが、2010年5月にバージョン13に到達し、KVM機能を強化する多数の新機能を投入してくる。
- Hostinfo
制限がかかり、厳しくコントロールされた条件下において、ホスト管理者の判断の下、仮想マシンがホストOSの情報や統計を見られるようになる。 - KVM Stable PCI Addresses
ほかのデバイスがゲストコンフィギュレーションで追加もしくは削除される際に、KVMゲスト仮想マシン内のデバイスが同じPCIアドレスとアロケーションを引き続き保持できるようになる。
(これはWindowsゲストがデバイスアドレス変更時の警告や再開を回避するのに特に重要) - Shared Network Interface
ゲスト仮想マシンが物理ネットワークインターフェース(NIC)をほかのゲスト/ホストOSと共有できるようになる。これにより、ゲストが単独でホストマシンと同じネットワークに表示されるようになる。 - VHostNet
kvmネットワーキング用にカーネルアクセラレーションを可能にする。 - VirtAppliances
管理ツール内の仮想アプライアンスサポートを拡張する。 - VirtAuthorization
リモート仮想マシン管理サービスのきめ細かい承認を設定する。 - VirtVNCResourceTunnel
VNC回線のトンネリングにより、シリアルコンソールのようなゲストリソースに対するクライアントアクセスと、サウンドカード出力を提供する。 - VirtioSerial
この機能は、現行のシングルポートvirtioコンソールデバイスをqemuやkvm上動作するゲストに変更する。ゲストとホストユーザスペース間の簡単なI/O向けでシンプルなキャラクタデバイスとして複数のポートがゲストから見えるようにする。また、このようなデバイスを複数見見えるようにして現行のシングルデバイスの制限を撤廃する。 - Xen to KVM Migration
ほとんど何もしなくてもXen仮想マシンからKVM仮想マシンへの自動変換が行われる。 - Xen pvops Dom0
pvopsベースカーネル用のDom0サポートで、Fedora 8から欠如していたXenゲストのホスティングをサポートする。
(現在、Fedorの11および12の両バージョンにはXenハイパーバイザーとツールが含まれているものの、Xen dom0対応カーネルはない)
当然ながら、これらの多くはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)の次期バージョンにも搭載されるかもしれない。これで、KVMプラットフォームがどのように進化していくのかよく分かるようになるだろう。
情報を提供してくれたlinux-kvm.comに謝辞を述べたい。
Red Hat社がWindowsゲストOS用SPICEドライバをリリース(20091228-5)
Red Hat社は、2008年9月にQumranet社から獲得した「SPICE」リモートデスクトッププロトコル(RDP)をオープンソースでリリースするという大胆な行動に出た。
同社が今度はKVM仮想マシン用のSPICEドライバを提供する。
このパッケージ(現在はWindows XP用のみ)は「Red HAt QXL」と呼ばれる仮想GPUと「Virtual Desktop Interface Port」を作成する。
管理者は、このほかに各Windowsゲスト内にSPICEエージェントをインストールする必要がある。
これで、オープンソースリリースに含まれるSPICEクライアントが仮想マシンに接続できるようになる。
情報を提供してくれたLinux-KVMに謝辞を述べたい。
Red Hat SPICEプロトコルがオープンソース化(20091210-3)
Red Hat社は、XenをEnterprise Linux OSの一部として採用し、ハードウェア仮想化への取り組みに着手した。 それにもかかわらず、同社は市場に十分浸透してVMware社、Microsoft社、およびCitrix社の強力なライバルになることができていない。 仮想化分野のカギを握るベンダーになるチャンスを広げる試みとして、Red Hat社は勇気ある選択をしようとしている。
まず、 同社はXenをKVMと入れ替え、この比較的新しいプラットフォームを大企業で販売およびサポートする初めての主要ベンダーになろうとしている(IBMもKVMをサポートするが、VDI用として限られたソフトウェアスタックのみ)。
Red Hat社は今回、自社のVDI製品発売を目前に控え、2008年9月にQumranet社から取得したSPICE RDP(リモートデスクトッププロトコル)をオープンソース化してきた。これは、一石を投じる数少ない重要な措置の1つとなっている。
ほかの主力仮想化ベンダーはどこも、VDIに最適化されたパフォーマンスの高いRDPをリリース済み、もしくはリリースしようとしているところだ。Citrix社にはICA/HDXがあり、VMware社とTeradici社はソフトウェア専用のPCoIPをリリースしたばかりで、Microsoft社もCalista社から取得した技術をRDPに統合する見通しだ。 これらに加え、プロプライエタリなプロトコル(VDIworks社やPano Logic社など)や独自のRDP最適化(Quest社やEricom社など)を推進しているところもある。
互換性のない全く新しいプロトコル群のなかにあって、オープンソースの代替製品は間違いなく興味深いものとなる。
SPICEがオープンソース化されれば多くの潜在的な効果がある。 まず第一に、現在、自社の全く新しいサービスとしてのデスクトップ(DaaS)サービスでCitrix HDXプロトコルを使用しているIBM社が即座に関心を示すかもしれない。 次に、Xenに統合される可能性があり、それによりOracle社のような主力ベンダーが開発に参加してくる可能性が増す。 そのほか、どことも交渉することなく、ベンダー各社がこれを自由に拡張し、自社のデバイスに統合できるため、大半のシンクライアントが加わる可能性もある。 大事なことを言い忘れていたが、いずれ自社のIaaSクラウドで異種仮想化プラットフォームへの対応が必要になる多くのクラウドプロバイダーからも支持が集まるかもしれない。
いずれにせよ、最も重要なことは、オープンソース化されたSPICEプロトコルがLinuxカーネルの一部になる可能性があることだ。Qumranet社は既にKVMで、わずか6カ月の開発期間で同様の難題を成功させている。 もしLinuxカーネルがSPICEを統合することになれば、数カ月後にはすべてのディストリビューションがこれを最初から搭載することになるだろう。そしてそれは、すべてのLinuxゲストOSが何もしなくてもVDI対応になることを意味する。
もちろん、SPICEの成功はそのパフォーマンスに大きく依存している。Brian Maddenが、同プロトコルのアーキテクチャと仕様をカバーしたまさにこの点に関する貴重な見解を公開している。
SPICEのオープンソース版はこちらから入手可能。
Red Hat社がEnterprise Virtualization HypervisorとVirtualization Manager for Serversをリリース(20091104-2)
Red Hat社は11月3日、KVMベースのプラットフォームとエンタープライズ仮想化マネージャを含む新しい仮想化製品の発売をようやく発表した。
同社は既に、(アーキテクチャの技術的違いはあるものの)「Microsoft Windows Server 2008」が「Hyper-V」を組み入れている手法と同じ方法でKVMを組み入れた「Enterprise Linux(RHEL)5.4」を9月中旬にリリースしている。
ただ問題は、KVM搭載のRHEL 5.4では「VMware ESX」や「Citrix XenServer」のような軽量の専用プラットフォームと競合するのに十分ではない可能性がある点だ。さらに、RHEL 5.4には顧客が大規模仮想データセンタのコントロールに利用可能なエンタープライズ管理ツールが不足している。
そのギャップが「Enterprise Virtualization Hypervisor(REVH)」と「Enterprise Virtualization Manager for Servers(REVMS)」のリリースによって今日解決された。
REVHはRHEL 5.4の機能縮小版で、次のような特長がある(一部):
- VT/EPTおよびAMD-V/RVIのサポート
- 最大64個の物理CPU(最大256コア)をサポート
- 最大1Tバイトの物理RAMをサポート
- 最大16個の仮想CPUをサポート
- 最大64GバイトのvRAMをサポート
- メモリオーバーコミット(Linux Kernel Same-page Mergingによりページ共有限定)のサポート
- 物理NICのボンディングとマルチパスI/Oをサポート
- NFS、iSCSI、およびFibre Channelのサポート
- RHEL(3から5)およびWindows(2003、2008、およびXP)ゲストOSのサポート
WindowsゲストにはRed Hat社がVirtIO標準ベースで、SVVP認定によりMicrosoft社認証済みの準仮想化(ネットワークおよびブロック)ドライバを提供。
Red Hat社のレポートによると、KVMは1台のホストで最大600台の仮想マシンを処理できるという。
そのレポートによれば、そのKVMベースのプラットフォームは1台のホスト(32コアと1Tバイトの物理RAM搭載)で400台以上の仮想マシンを処理できるという。
同社はさらに、SAPやOracle Databaseといったミッションクリティカルなワークロードでは実際のハードウェアパフォーマンスの最大95%に到達できるとも主張している。
REVMSの方は以下の機能をサポートする。
- 仮想マシンのライブマイグレーション(NFS、iSCSI、およびFC共有ストレージ経由対応)
- 仮想マシンの高可用性(ホストが停止してもその仮想マシンはすべて同じクラスタ内の別のマシン上で再開される。ホストのパワーマネジメントにIPMI、Dell DRAC、
HP iLO、IBM RSA、あるいはBladeCenterのような帯域外の管理インターフェースが必須) - 仮想マシンのダイナミックリソース管理(ストレージ、ネットワーク、およびコンピューティング機能がリソースプールに集約可能。System Schedulerがシステムポリシーに従い、ライブマイグレーションを使ってプールの一部であるホストをまたいでVMを再配置する)
- ホストメンテナンスモード(ホストがメンテナンス状態になるとREVMSがライブマイグレーションを使って仮想マシンを別の場所に移動させる)
- ホストのパワーマネジメント(ライブマイグレーションを使うことで、System Schedulerがアクティビティの少ないホストにVMを再配置し、不要なサーバの電源を落とすことができる)
- 仮想マシンのシンプロビジョニング(「Image Manager」と呼ばれるREVMSコンポーネントによりストレージのオーバーコミットを可能にする)
- 仮想マシンのスナップショット(スナップショットをスケジューリングし、リカバリポイントとして使用することが可能)
- 仮想マシンテンプレート
- 管理コンソールにおけるロールベースのアクセスコントロールと「Microsoft Active Directory」のサポート
- API
非常に面白いことに、REVMSコンソールはWindowsクライアント版しかないようだ(この点についてはRed Hat社に再度確認した後、内容に応じて本稿をアップデートする)。
「Red Hat Enterprise Virtualization for Servers」という名称でバンドルされたこの2製品はサブスクリプションモデルで販売される。価格は営業時間内サポート付きで1ソケット499ドルから。
もちろん、REVMSはRHEL 5.4内に搭載されたKVMプラットフォームを管理可能だが、同OSは別途購入の必要がある。
新製品の価値を正当化するため、Red Hat社は「VMware vSphere 4」や「VI 3.5」に加え、Hyper-V搭載の「Microsoft Windows Server 2008 R2」が含まれた機能比較表や、永久に議論を続かせるであろう(既に実感していることだ)価格比較表まで用意してきた。
新製品の最後を飾るのが「Enterprise Virtualization Manager for Desktops(REVMD)」だ。これはQumranet社から2008年9月に取得したSolidICE製品で、2010年初頭にリリースされる。
これは、Red Hat社が新規顧客を獲得し、確固たる地位を確立したライバル各社と競うための大きなチャンスを示している。サーバ集約用に優先ハイパーバイザーの乗り換えを顧客に説得するのは容易なことではないが、クライアントの集約(つまりVDI)周辺には未開拓の大きなチャンスが隠れているし、KVMとSPICEにマーケットシェア拡大の機会を与えると混乱を招く。
もう1つ重要なポイントは、このエコシステムが新製品をどのように迎え入れるのかという点だ。Red Hat社の製品が仮想データセンタ管理周辺の顧客のニーズすべてをカバーすることはできないので、パートナーが重要な意味を持つ。
Red Hat社グループに最初に飛び込んだのが、自社のラボ管理ソリューションである「Lab Manager」でREVHのサポート確約を発表したVMLogix社だ。
この製品をVMware社、Citrix社、およびMicrosoft社の仮想化プラットフォームの重要な代替製品とするには、ほかにも多くの企業の参加が必要になる。
Microsoft社がHyper-VでRHELを認定し、KVM上でのWindows対応を認証(20091013-2)
Microsoft社とRed Hat社は先週、それぞれのOSであるWindowsとRed Hat Enterprise Linux(RHEL)が、それぞれの仮想化プラットフォームであるHyper-VおよびKVM上で動作することを認証したと発表した。
これは、いろいろな意味で重要な発表だ。
まず第一に、WindowsとLinuxの混在環境を持つ顧客も、これでようやくきちんとした選択ができるようになる。
Novell SUSE Enterprise Linuxと一緒に、Hyper-V(R1およびR2の両方)もRHEL 5.2、5.3、そして新しい5.4をサポートすることになる。
さらに重要なこととして、Microsoft社とRed Hat社はRHEL 5.4搭載のKVMインプリメンテーションでWindows Server 2003、2008、および2008 R2がゲストOSとして使用できることを認証した。
その上、Microsoft社は自社の大半のエンタープライズアプリケーションをKVM仮想マシン内で運用するRed Hatユーザへのサポート提供にも同意した。
これで、ようやくRed Hat社は顧客に具体的な話ができるようになった。
世界中の大半の仮想マシンがWindowsを運用するなか、この必須の処置がなければ、Red Hat社の新しい製品は興味深い未来のプラットフォームに過ぎなくなる。
だが、Server Virtualization Validation Program(SVVP)のおかげで、KVM(少なくともRed Hat社によるKVMインプリメンテーション)はVMware ESX、Citrix XenServer、Novell Xen、およびOracle VM ServerとMicrosoft社技術のサポートの点では同レベルにある。
Red Hat社は、次は本格的な取り組みを早急に見せなければならない。
KVM搭載Enterprise Linux 5.4をリリースするも、そのほかすべてに遅れが出るRed Hat社(20090914-5)
仮想化コミュニティーの多くがカリフォルニア州サンフランシスコのVMworld 2009で忙しい動きを見せていた9月上旬、Red Hat社は同社の新しい仮想化製品の第一弾をイリノイ州シカゴで開催したSummit 2009でようやくリリースしていた。
市場は、同社が新しい「Enterprise Virtualization Hypervisor」(RHEVH:VMware ESXiやMicrosoft Hyper-V Serverと競合する最小構成バージョンのRHELとKVMの組み合わせ)と、サーバおよびデスクトップ向けの新しい「Enterprise Virtualization Managers」(EVMs)を発売すると想定していた。ところが、Red Hat社がリリースしたのはRHEL 4.5だけだった。
同社は3月、これらの新製品が2009年半ばから18カ月かけて順番にリリースされると発表したが、あるベータテスト担当者が非公式に公表した技術に関するいくつかの詳細を除き、今のところ一般大衆は一切何も知らない。
ただし、シカゴで開催されたRed Hat Summitの参加者(もしくはVMworldのRed Hat社ブース訪問者)にはもう少し情報がある。幸運にも、Red Hat社は同イベントの個別セッションのビデオを複数公表しているので、仮想化関連のものはだれでも見ることができる。
こちらの最初のものについては、Linux-KVM.comが広範にわたって概要を公開している。
浮き彫りにする価値があると思われるポイントをいくつか紹介する。
- Red Hat社では、コードベースが同じであるため、ベアメタル上でも、RHEL kvm上でも、スタンドアロンkvm上でも、RHEL上でのISVソフトウェア認証をサポートする。
- RHEVスタンドアロンkvmは、100MB以下と必要容量がかなり小さく、pxeブートなどが簡単に行える。
- ホストはコアが96、RAMが1Tバイトまで拡張可能。
- ゲストは最大16vcpusとRAMが256Gバイトまで拡張可能。
- サポートされるLinuxゲストはRHEL 3、4、5。サポートされるWindowsドライバはWindows XP、2003、および2008用。
- そのほか、NUMA、パワーマネジメント、メモリページ共有(ksm)などの重要な機能がある。KSMは密度に関連して重要で、当初から製品に搭載される。
48コアマシンで軽いワークロードのVM。256GバイトのRAMで600台以上のVMが動作可能。 - 社内および顧客によるテスト結果では、SAPのワークロードが85-95%のパフォーマンス、Oracle OLTPがベアメタルで80-92%。LAMPスタックの方がベアメタルよりパフォーマンスに優れる。Javaはベアメタルで最大94%を達成。
- 管理ツールは2009年後半にリリースされる。
ホストでの問題発生時にほかのホスト上でのVMの自動再起動を可能にすることで高可用性をサポート。クラスタレベルのシステムスケジューラ、ライブマイグレーション、および節電モードをサポート。定期メンテナンス中にサーバからvmの自動ライブマイグレーションを行うメンテナンスマネージャも用意。さらに、監視およびレポートツールも搭載。
テンプレートやシンプロビジョニングを含むイメージ管理をサポート。
virtualization.infoからのお知らせ:Red Hat社はRed Hat Enterprise Virtualization ManagerのビデオをYouTubeで公開しており、われわれはこれをウェブサイトのサイドバーとvirtualization.tvで公開している。
Red Hat社の新プラットフォームの詳細が明らかに(20090827-4)
KVMをベースにしたRed Hat社の新しい仮想化製品の正式な発売がわずか数日後に迫っている。
製品名を除き、Red Hat社はこれまでのXenインプリメンテーションに替わる同プラットフォームの情報をほとんど明らかにしていない。
待ちきれないという方のために、Mark Wilson氏がこの製品に関する具体的な情報をいくつか公表している。要チェック(強調部分)である。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…RHELカーネルとKVMをベースにしたスタンドアロンハイパーバイザーで、そのサイズは100Mバイト未満に収まる見通しだ。
PXE、フラッシュメモリ、ローカルディスク、あるいはSANからの起動に対応し、最大96個のプロセッサコアと1TバイトのRAM、そして最大16個の仮想CPUと256GバイトのRAMを搭載したVMをサポートする。
Red Hat社の主張によると、そのハイパフォーマンス仮想I/OドライバとPCIパススルーダイレクトI/Oにより、RHEVは物理(ベアメタル)ソリューションの98%のパフォーマンスを実現するという。
RHEVにはさらに、今のところ自社のハイパーバイザーで実現できていないのはMicrosoft社だけとなるダイナミックメモリページ共有技術、隔離用のSELinux、ライブマイグレーション、スナップショット、そしてシンプロビジョニングも搭載される。
…
RHELの3 - 5、そしてWindows 2000からVistaやServer 2008(おそらくもうすぐWindows 7やServer 2008 R2も含まれる)の各ゲストのサポート
RHEVはx64限定のソリューションで、ハードウェアがアシストする仮想化を広範に活用し、方向性I/O(Intel VT-d/AMD IOMMU)とPCIシングルルートI/O仮想化でPCIパススルーを確保する。
…
重要なのは管理の部分となっており、Red Hat社はRHEV Manager製品も投入する。
筆者が感動した(SCVMMでは見覚えがないが間違いかもしれない)のは、検索主導のユーザインターフェースだ。多くの仮想マシン管理製品にはタグ付けをして仮想マシンのグループ化などをする機能があるが、RHEV Managerは「85%以上の利用率で動作する仮想化ホストをすべて表示」といったクエリに基づいて結果を返すことができる。
…
Red Hat社の3番目の仮想化ポートフォリオがデスクトップ用のRHEV Managerで、これは独立したコンピューティング環境(SPICE)適応リモートレンダリング技術のシンプルなプロトコルを使い、ウェブブラウザのクライアントからActiveXもしくは.XPI拡張機能を使ってRed Hat社の独自コネクションブローカサービスに接続する仮想デスクトップインフラ製品。
Red Hat社の主張によると、同社のVDIの使い勝手は32ビットカラー、高品質ストリーミングビデオ、マルチモニタサポート(最大でモニタ4台)、双方向オーディオ/ビデオ(VoIPおよびビデオ会議用)、USBデバイスリダイレクト、そしてWAN最適化圧縮などを搭載する物理デスクトップと見分けがつかないという。
情報を提供してくれたDABCCに謝辞を述べたい。
Red Hat社製品が近い将来VMware ESXに対応か(200908024-7)
Red Hat社のサポートを受ける多数の開発者が、ハイパーバイザーの管理を標準化し、ベンダー各社間のインプリメンテーションの違いを排除する仮想化インターフェースの開発をかなり以前から進めていた。
このAPIは「libvirt」と呼ばれるもので、2006年初頭に登場した。
2008年6月に発表されたように、登場間近のKVMベース仮想化製品がこれをベースにしているため、今のRed Hat社はこれに対する意気込みが強い。
このような理由から、同APIは市販製品への搭載が許される「GNU Lesser GNU General Public License」(LGPL)でリリースされた。
libvirtを介することで、Linux、Solaris、Mac OS、あるいはWindowsで動作する管理プラットフォームは既にXen、KVM、Sun VirtualBox、Parallels OpenVZ、QEMU、LXC、およびUser Mode Linux(UML)をコントロールすることができる。しかし、本命の登場はこれからだ。
リリースされたばかりのバージョン0.7.0にはIBM POWERハイパーバイザーのサポートや、初めてだと思われるVMware ESXのサポートなど、多数の注目すべき新機能が搭載されている。
もちろん、VMware社がこれでlibvirtを利用する製品にvCenter Serverを購入することなく自社のフラグシップハイパーバイザーを管理させるわけではない。
しかし、これでMicrosoft社が既にSystem Center Virtual Machine Manager(SCVMM)と同時に投入済みのもの(1つの管理コンソールで複数のハイパーバイザーをコントロールする機能)をRed Hat社も近い将来投入できるようになることは確かだ。そして、それはvCenterを購入済みの顧客にとって極めて魅力的なことである。
Red Hat社がWindows用のKVM準仮想化ドライバをオープンソースでリリース(200908024-6)
KVMと2008年9月に獲得したQumranet社の技術をベースにした新しいエンタープライズ仮想化製品の近日中の投入に向けてRed Hat社が準備を進めていることは明らかだ。
これを完成させるためにきわめて重要なのは、Red Hat社によるKVMインプリメンテーション上でのWindowsゲストOSの動作だ。
現存する仮想マシンの大半はWindowsを動かしているため、Red Hat社がここで輝きを見せないと、VMware社、Citrix社、そしてMicrosoft社の各ハイパーバイザーと競合に向けた具体的なものがなくなってしまう。
同社は7月中旬、自社の戦略計画のこの部分への対応に関連したヒントを出してきた。WindowsゲストOS用KVM準仮想化ドライバのバージョン1.0をオープンソースのGPLv2ライセンスでリリースしたのだ。
このセットにはネットワークドライバ(kvmnet)とデバイスブロックドライバ(viostor)が含まれており、いずれも既に「Microsoft Windows Hardware Quality Labs」(WHQL)で認証済みとなっている。
情報を提供してくれたLinux-KVM.comに謝辞を述べたい。.
Red Hat社の仮想化管理ソリューションはまだバージョン0.80?(20090807-6)
virtualization.infoの大半の読者は既にご存じのように、Red Hat社が(ようやく)KVMベースの仮想化製品を9月1日にイリノイ州シカゴで開催されるRed Hat Summit 2009(そして、もしかするとVMware VMworld 2009でも)公開する計画だ。
新製品のポートフォリオには、1つではなく、2つの管理ソリューションが含まれることになる。
- 「Enterprise Virtualization Manager for Servers」Live Migration、High Availability、System Scheduler、Power Manager、Imageマネージャ、Snapshots、シンプロビジョニング、監視、そしてレポートの各機能を搭載。
- 「Enterprise Virtualization Manager for Desktops」(コネクションブローカおよびQumranet社から2008年9月に取得した管理コンソールの「SolidICE」)
SolidICEの概要は公になっているが、1つ目の管理ソリューションを実際に見たものはRed Hat社が6月前に密かに選んだ数人の幸運なベータテスト担当者以外にはいない。
Red Hat社が開発中の仮想インフラ用管理ソリューションで唯一公開されているのは、「virt-Manager」と呼ばれるものだけだ。
同製品は将来有望(Xen、KVM、およびQEMUの各仮想マシンをサポート)だが、開発は2006年9月から続いており、いまだにバージョンは0.80(7月末にリリース)のままとなっていて、エンタープライズ対応では全くないようだ。
Redhat社の仮想マシンマネージャは大きく進化し、本格的なユーザビリティが見え始めている。それはコマンドライン専用だったが、今ではテストの目的でしか使わないようになった。まだ必要な作業はあるものの、バージョンはまだ0.8であり、良いペースで進化している。既存のストレージを使ったVM作成時のバグを除けば、大きなユーザビリティの問題はない。ただし、メインビューワの改善には期待している。
virt-managerは、Red Hat社が「VMware vCenter」、「Citrix XenCenter/Essential」、「Microsoft System Center Virtual Machine Manager」、そしてOracle/Virtual Iron社の各管理プラットフォームと競合させるための製品でないことを願っている。
Red Hat社には仮想化の顧客に質の高いサポートは提供できないとするOracle社(20090715-4)
Oracle社は、Oracle VM、Sun xVM Server、およびVirtual Ironの各ハイパーバイザーの統合プランについて相変わらず口を閉ざしているが、新しいライバル各社の話になると冗舌になる。
同社はちょうど2カ月前、「オモチャのアプライアンスしか搭載していない」としてVMware社の仮想アプライアンス構想と「Marketplace」を切り捨てた。
それから1カ月、Oracle社はx86/x64アーキテクチャ用のハイパーバイザーを提供する全仮想化ベンダーを排除するようサポートポリシーを修正し、同社の辞書に「コーペティション」という言葉がないことを明確にしてきた。
そして、7月15日に攻撃の的になったのがRed Hat社(部分的にはNovell社も)だった。
Oracle社は先週、自社の企業ブログでXenとオープンソースに対する意気込みを強調してきた。
…Linux版初の商用データベースを1998年に投入してOracle社によるLinuxへのコミットは始まった。Oracle社はすべての業務をLinuxで行っているだけでなく、製品の基本開発もLinuxで行っている。現在、Oracle社には9000人以上の開発者がLinuxで作業を行っており、「Global Linux Support」は100カ国以上の国で提供している。…
この率直な書き込みの要点がOracle社にしか提供できないサポート品質にあることは明らかだ。
この主張を裏づけるため、Oracle社は「Oracle Unbreakable Linux」発売の背景にある理由に関する別の記事を指摘している
Oracle Unbreakable Linuxは、既存の「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)インプリメンテーションあるいは新しい「Oracle Enterprise Linux」のインプリメンテーションのサポートプログラムとして2年前に発売された。Oracle Unbreakable Linuxプログラムは顧客がRed Hat社からは得られない(もしくは提供されない)エンタープライズクラスのサポートを提供するものだ。
…
Oracle社はLinuxのサポートでRed Hat社には不可能な以下をはじめ、最も品質の高いサポート、価値、そして実証済みのビジネス手法を実現している。
- 145カ国で7500人以上の専門家が24時間体制でグローバルサポートを提供
- ライフタイムサポートポリシー(7年以上の汎用製品サポートは年数無制限で期間延長可能)
- プレミアバックポート(特定の機能のバックポートリクエストにより、アップデートがリリースされるたびに毎回アップグレードするプレッシャーから解放)
…Red Hat社のサポート品質に対する不満や、さらなる価値を追求したいという願望から、多くのユーザがRed Hat SupportからOracle Unbreakable Linux Supportに切り替えている。…
このメッセージはRed Hat社に直接向けられたものだが、それは、何年も前からXenを売り込んだ末にオープンソースハイパーバイザーをKVMに切り替えて完全な方向転換をした会社がRed Hat社であるためだ。
Red Hat社は新製品がようやく登場する9月にほかの仮想化ベンダーとの競争を(再)スタートさせる。
そして、顧客がKVMのトレンドに乗ることを全く考えないうちに、Oracle社は自社のサポートが格段に優れていることを周知させたい考えだ。
Red Hat Enterprise Linux 5.4がKVMを搭載してベータに突入(20090707-4)
だれにもアクセスできなかったベータプログラムへの参加が定員を上回っている(とされる)にもかかわらず、新しいRed Hat社のQumranet VDI技術やKVMベースの仮想化ポートフォリオについてはまだ何も情報がない。
もちろん、この製品でカギを握るのはデフォルトの仮想化エンジンとしてXenを捨ててKVMに乗り換えたとみられる「Red Hat Enterprise Linux」だ。
発表されたばかりのRHEL 5.4のベータのリリースノートではそれを確認することができる。
RHEL 5.4に搭載されたKVMのバージョンはRHEL 3.x、4.x、および5.xの各ゲストOSのほか、Windows XP、Server 2003、そしてServer 2008をサポートする。
これらはすべて32ビットと64ビットの両方でサポートされ、ディストリビューションの一部としてコンポーネントも提供されるが、どのOSも準仮想化(PV)ドライバをインストールせずに動作するようになる。
ただ、Windows Server 2008 R2および来週にも製品版に到達するWindows 7については何も言及がない。
Xenを利用しているRed Hat社の顧客は、完全に無視されているわけではないが、今後は一段と厳しい状況になっていくだろう。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)Xenベースの仮想化は完全にサポートされるが、Xenベースの仮想化を行うには異なるバージョンのカーネルが必要になる。KVMハイパーバイザーは通常の(Xen以外の)カーネルにしか対応しない。
XenとKVMを同じシステムにインストールすることもできるが、これらはネットワーキングコンフィギュレーションのデフォルトが異なる。ユーザには使うハイパーバイザーを1つにすることを強く推奨する。
LeMagITによると、Red Hat社が新製品を9月1日にリリースする計画であるため、このベータ版の有効期限は最長でも2カ月になるはずだという。
Red Hat社のKVMベース仮想化製品が9月1日に登場へ(20090625-4)
Red Hat社は10日前、待望の新しいKVMベースの仮想化製品のベータテストが行われていたことと、ベータプログラムへの申し込みが定員をオーバーしていたことを発表した。
実際のところ、われわれの知る限りRed Hat社がベータプログラムやQumranet社の技術(2008年9月に獲得)のインプリメンテーションの詳細を発表したことはなく、同プログラムへの参加を一般募集したこともない。
6月25日現在でも、Red Hat社がXenを捨ててKVMに移行してからの1年半の動きに関する情報は一切ない。
LeMagITが25日朝に明らかにしたように、Red Hat社は今後2カ月以内に、新仮想化プラットフォームの一般向け出荷が実際はVMware VMworld 2009開催期間中にあたる2009年9月1日に予定されていることを世界に向けて明らかにするだろう。
2009年の展示会場で自社ソリューションを披露する競合各社の参加をVMware社が望まなかったことが残念でならない。
Cisco社がVMwareだけでなくKVMも使用する理由(20090513-2)
ここ数カ月の間、virtualization.infoはCisco社がVMwareの代替仮想化プラットフォームとしてひそかにKVMを使っていることを何度も浮き彫りにしてきた。
だが、VMware社に対するCisco社の投資を考えると、われわれにはその理由が疑問だった。
だが、ついにその答えが分かった。Cisco社はQumranet社にも出資していたのだ。
Qumranet社は、Red Hat社に買収される直前までKVMの開発とメンテナンスを続けていた新興企業だ。
自社の仮想化製品が弱いにもかかわらず、「Cisco Unified Computing System(UCS)」の発表会においてRed Hat社がさほど大きくはないが深く関与する立場にあったのはこのような理由からだった。
Cisco社がQumranet社に投資した事実はあまり知られておらず、正直なところvirtualization.infoでさえもこの重要な情報を今まで見落としていた。
この投資がCisco社とRed Hat社をどのように結びつけるのかは明確でないが、Red Hat社からまもなく登場するKVMベースの新しい仮想化ポートフォリオが当初UCSにバンドルされる可能性が高いことは容易に想像が付く。
これで、次に注視すべき最も興味深い会社は、Cisco社がIntel社とともに出資するモバイル仮想化技術新興企業のVirtualLogix社だということになる。
Red Hat社が新しい仮想化戦略をついに公開(20090305-5)
2008年9月にQumranet社を買収したRed Hat社は多くの注目を集めた。
各所でXenインプリメンテーションを売り込んでいた同社を信頼した顧客は、自分たちの今後の運命を知りたがっている。
オープンソースハイパーバイザーに興味はあるものの、Citrix社がXenを間接的にコントロールすることを嫌う見込み客は、Red Hat社がどの程度真剣にKVMのことを考えているのか知りたがっている。
だがついに先週、同社が約束する内容を発表した。
- Enterprise Linux(RHEL)の次期バージョンはKVMを搭載する。
Xenを搭載する既存のバージョンはRHEL 5のサポート期間終了までサポートされる。 - Red Hat社は全く新しい「Enterprise Virtualization Hypervisor」(KVMと一部のドライバのみサポートする最小構成バージョンのRHEL)をリリースする。
- Red Hat社はLive Migration、High Availability、System Scheduler、Power Manager、Imageマネージャ、Snapshots、シンプロビジョニング、監視、およびレポート作成の各機能を搭載した全く新しい「Enterprise Virtualization Manager for Servers」をリリースする。
この製品はRHELとRHEVHの両方を管理できるようになる。 - Red Hat社はQumranet社のコネクションブローカ/管理コンソールの「SolidICE」を「Enterprise Virtualization Manager for Desktops」へと変更する。
これらの製品はすべて、2009年半ばを皮切りに今後3から18カ月以内に逐次投入される。
もちろん、KVMに関する最大の懸念はISV各社がこれをサポートしていないという点だ。また、既存の仮想マシンのおよそ95%がWindowsゲストOSを運用しているため、Microsoft社との提携が重要となっている。
わずか2週間前にRed Hat社が「Microsoft Server Virtualization Validation Program(SVVP)」に加盟したのはこのような理由からだ。
同社はこれがないと、仮想化市場の規模を考えると小さいニッチ市場に過ぎないLinuxのゲストOSを運用する顧客にしか新しい仮想化プラットフォームを販売できなくなる。
しかし、それは(同社がまだ発表していない)新しいプラットフォームの価格設定に大きく依存することになる。
無償のXenServerはVMware以上にRed Hat社にとって打撃となる可能性があるのだ。
Red Hat社がMicrosoft SVVPに参加(2000217-10)
仮想化専門家らがMicrosoft社とEMC社が結んだ仮想化関連の新たな提携がどうなっていくのか見極められずにいるなか、新たな大事件が起こった。Red Hat社がMicrosoft Server Virtualization Validation Program(SVVP)に参加したのだ。
Cisco社(なぜCisco社なのか?)、Citrix社、Novell社、Oracle社、Sun社、Unisys社(なぜUnisys社なのか?)、Virtual Iron社、そしてVMware社が数カ月前から行ってきた(SVVPは2008年6月開始)のとほとんど同じように、今度はRed Hat社が仮想化を導入している顧客に具体的なWindowsサポートを提供するためMicrosoft社の条件を受け入れざるを得なくなった。
その副次的な利点として、Microsoft社の顧客はようやく自分たちのHyper-Vホスト上でRed HatのゲストOSを運用できるようになる。
今回の合意は以下のことを示唆している。
- Red Hat社は「Windows Server 2003 SP2」、「Windows 2000 Server SP42」、そして「Windows Server 2008」の各ゲストを「Red Hat Enterprise」仮想化技術上で認証する。
- Microsoft社は「Red Hat Enterprise Linux 5.2/5.3」の各ゲストを「Windows Server 2008 Hyper-V」(全エディション)と「Microsoft Hyper-V Server 2008」で認証する。
Red Hat社が例によって認証する仮想化技術を明記していないことに注意したい。同社のKVMベースの新製品がまだ準備できていないため、今回の合意が現在Enterprise Linux(RHEL)の一部となっているXenのインプリメンテーションに関するものであると仮定しても差し支えないだろう。
Red Hat社がEnterprise Linux 5.3におけるXenの制限を拡大(20090126-1)
2009年前半中にXenがKVMで置き代わるのを待つ間、Red Hat社では相変わらず既存の仮想化プラットフォームの改善作業を進めている。
同社は今週リリースされた新しい「Enterprise Linux(RHEL)5.3」でサポートされるXenの制限を大幅に拡大してきた。
- 仮想CPUは8基から32基へ
- vRAMは64Gバイトから80Gバイトへ
- pCPUは32基から126基へ
- pRAMは64Gバイトから1Tバイトへ
さらに、RHEL 5.3に搭載されるXenは、新しいIntel Core i7(コード名:Nehalem)プロセッサに搭載されるIntel社のネステドページングテーブル技術であるEPTをサポートしている。
KVMがAMD社のIOMMUを新たにサポート(20090115-3)
オープンソース仮想化技術のKVMが1月14日に新たな節目に到達した。ビルド83で「AMD Input Output Memory Management Unit(IOMMU)」技術が新たにサポートされたのだ。
IOMMUは、VMM(仮想マシン・モニタ)が実際のデバイスを直接ゲストOSに割り当てられるようにすることでI/Oの仮想化を一段と効率的なものにする。VMMがゲストOS上で動作中のカーネルモードドライバと基盤ハードウェアの間に入ることができないため、VMMがIOMMUの変換および保護機能をエミュレートするのは不可能だ。そこで、IOMMUが不在のときは、VMMが代わりにエミュレートしたデバイスをゲストOSに提供する。VMMはゲストのリクエストを変換し、最終的にはホストOSやハイパーバイザー上で動作中の実際のドライバに渡す。
Linux Kernel 2.6.28に搭載されるバージョンのKVMが「VT-d」と呼ばれるIntel社のIOMMUサポートを導入してからまだ1カ月も経過していない。
これで、両方のインプリメンテーションがサポートされ、AMDのパッチはもうすぐ主流カーネル(おそらく2.6.29)に投入されることになる。
Linux Kernel 2.6.28のKVMがIntel VT-dをサポート、ネステド仮想化もまもなく登場(20081229-7)
リリースされたばかりのKernel 2.6.28には、2.6.20からLinuxに搭載されてきたKVM仮想化エンジン用のパッチが104カ所以上ある。
これらのパッチの1つは、物理PCIデバイスを「Intel Virtualization for Directed I/O(VT-d)」技術経由で特定の仮想マシンにマッピングできるようにするという特に重要なものだ。
Intel社は「VT-d」を2006年の第1四半期初頭に発表したが、今のところNovell社とOracle社しかこれをXenインプリメンテーションでサポートしていない(virtualization.infoのバイヤーズガイドを参照)。
PCIダイレクトアクセスは、仮想インフラでより高いパフォーマンスを実現するが、柔軟性が低下する。たとえば、1つのVMはプラットフォームの中に物理的に存在する数だけしかデバイスをマッピングできない。
しかし、これはノートPCのような消費者用機器でハイパフォーマンスの仮想化を実現する(クライアントハイパーバイザーと呼ばれているもの)ための重要な一歩だ。
幹部らが先月明言したように、Qumranetを買収して以来KVMに最も貢献しているRed Hat社には、この目標を達成する十分な理由がそろっている。
一方、KVMは相変わらず新機能を次々に搭載している。最終ビルドのKVM-82では、AMD CPU上に限りネステド仮想マシンが可能になっている。
Red Hat Enterprise Linuxが2009年前半にKVM搭載へ(20081203-3)
Red Hat社の最高経営責任者(CEO)は2週間前、自身が掲げる今後の仮想化戦略を示したが、慎重を期して同社のエンタープライズディストリビューションへのKVM統合時期には言及しなかった。
だがここになって、2009年上半期にはRed Hat社の準備が整うかもしれない、とCBRが報じている。
同社はそれまでにRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のXenをKVMで完全に入れ替えることになるが、前者の仮想化プラットフォームについても7年間サポートを継続する。
同社のEMEA(欧州・中東・アフリカ)担当バイスプレジデントWerner Knoblich氏は、大規模導入(仮想マシン数千台規模)においてはKVMの方がXen(あるいはVMware ESX)より優れていることを力説した。仮想化エンジンがLinuxのカーネル機能をフル活用できる一方で、基盤ハイパーバイザーの方はそれができないためだ。
それが本当かどうかは別として、このようなコメントはRed Hat社がKVMをサーバの集約としてよりもクラウドコンピューティング用として考えていることを強調している。
KVMの仮想化の未来について示唆するRed Hat社のCEO(20081120-5)
相当数の企業やオープンソース貢献者が新しい仮想化戦略理解すべくRed Hat社の調査を開始してからもう数カ月が経過した。
同社は6月、何年もの間開発を続けてきたXenをきっぱり捨ててKVMで完全に入れ替え、大きな一歩を踏み出した。
Red Hat社はそのわずか2カ月後、KVMを立ち上げ、保守を行い、これをLinuxカーネルに採用させ、かなり興味深いVDIソリューションを販売するQumranet社を買収した。
Red Hat社がKVMとQumranet社で何をしたいのか(パフォーマンスの高いVDIプロトコルSPICEのオープンソース化を期待する声もある)は、人気の高いハイパーバイザーである「ESX」(VMware社が提供)や「Xen」(Microsoft社以外のすべてのベンダーが提供)と比べて仮想化プラットフォームとして価値のある部分を示したいLinuxにどのようなチャンスがあるのかを理解するために重要だ。
新戦略のヒントは、InformationWeekとRed Hat社最高経営責任者(CEO)のJim Whitehurst氏との間で先ごろ行われたインタビューから見えている。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)質問:Red Hat社の仮想化戦略について教えて下さい。
回答: …サーバとデスクトップの両方の仮想化を提供します。サーバ集約の最初のユースケースは氷山の一角に過ぎません。多数のデスクトップを運用するサーバグリッドには長期的な用途があります。われわれは、サーバOSを基盤にして仮想化ベンダーのトップに立つつもりです。…
質問:クラウドコンピューティングについてはどうでしょうか。
回答: クラウド系はLinuxになります。
Red Hat社がKVMをCitrix社、Virtual Iron社、Oracle社、そして最大のライバルであるNovell社と差別化するための巨大なチャンスだととらえていることは明らかだ。
これで、同社にはXenのときより一層優れた手法が必要とされる。
Intelから自社CPUへのKVM仮想マシンのライブマイグレーションを行うAMD社(20081110-4)
AMD社は先週末、 ある偉業を発表した。動作中の仮想マシンを、それぞれ別のブランドのCPUで動作する1つの仮想化プラットフォームから別のものへ移行するというものだ。
この分野ではいくつもの進展が見られていたが(「AMD-V Extended Migration」や「Intel Flex Migration」など)、これまで可能だったのは、同一ベンダーの異なるCPUファミリー間でのVMのライブマイグレーションだけだった。
AMD社とIntel社が境界を越えるべく協力することは決してなく、Intel社のある幹部はかつて、このようなことが実現する可能性はほとんどないとまで語っていたはずだ。
だが今回、AMD社はCPU情報をマスクして「Intel Xeon DP Quad Core E5420」から近日中に登場する自社の「45nm Quad-Core Opteron」への移行を行う方法を見つけ出した。
同社はこの目標を達成するためにRed Hat社と協力したため、だれもがXenハイパーバイザー経由での移行実現を想定したが、実際はそうならなかった。
Red Hat社は6月、Xenの代わりとしてKVMを採用しており、デモではこの仮想化プラットフォームが使用された。
Fedora 10にはXenが搭載されず、KVMの独走が続く(20081022-2)
単なる偶然に過ぎないのかもしれないが、リリースされたばかりのFedora 10にはXenが搭載されていない。Red Hat社は、わずか1カ月前に同社の新しい仮想化戦略を発表し、KVMを採用するとともに、これをメンテナンスする新興企業のQumranet社を買収したばかりだ。
今回の想定外の措置は同プロジェクトの公式ニュースレターで次のように説明されている。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)Fedora 10でDom0は非サポート
…「Fedora 10にXen Dom0ホストが搭載される可能性はほとんどゼロに等しい。Xenの上のレベルの開発者は、Dom0からparavirt_opsへの移行作業を着々と進めているが、Fedora 10に間に合わせるにはいかんせん時間が足りない。したがって、Fedora 10をホストとして利用する必要がある場合は、現時点ではKVMが唯一の実用的選択肢となる。Fedora 11を待てる(もしくはRHEL-5 / CentOS-5を使う)なら、Xenも選択肢に入るかもしれいない」…
ディストリビューションのライフサイクルを見ると、新しいメジャーリリースは平均約6カ月で出てくるようだ。
つまり、FedoraユーザにはKVMが提供するチャンスを詳しく調査する時間も十分にあることになる。またその一方で、Red Hat社はQumranet技術をベースにした興味深い新製品によってさらに多くのユーザを誘い込めるだろう。
情報を提供してくれたMike DiPetrillo氏に謝辞を述べたい。
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