ニュースヘッドライン
VMware社がEMC Ionix社の資産を取得して物理レイヤを掌握(20100303-3)
VMware社は先週、RTO Software社の資産買収とともに同社の親会社であるEMC社の複数の資産の取得も発表した。
この2億ドルの買収には、いずれもEMC Ionix社のインフラ管理ポートフォリオの部品である「Server Configuration Manager」(Configuresoft社)、「FastScale」、「Application Discovery Manager」(nLayers社)、および「Service Manager」(Infra社)が含まれる。
- 2009年6月に買収したConfiguresoft社は1999年設立(当時の社名はFundamental Software社)で、当初は物理レイヤに力を入れていたコンフィギュレーション管理ベンダー。同社が仮想インフラとVMware社に焦点を移したのは2008年初頭になってからのことだ。
- 2009年8月に買収したFastScale社は、2007年設立の新興企業で、OSの最適化、基盤ハードウェアや仮想インフラへの導入、単一アプリケーション構造としてのそれらの管理を専門にしている。
同社はVMware社のインフラ対応を当初うたっていたが、その後徐々に物理レイヤのサポートを売り出してきた。 - 2006年6月に買収したnLayers社は2003年設立の新興企業で、ネットワークの検疫とパフォーマンスのトラブルシューティングに重点を置いている。
主に物理インフラをサポートし、VMware AppSpeedとの類似点が容易に分かる(B-hive社から2008年5月に獲得し、以前は物理ハードウェアもサポートしていた)。 - 2008年3月に買収したInfra社は1991年設立で、サービスデスク管理(インシデント管理や問題管理を含む)、変更管理、リリース管理、コンフィギュレーション管理(統合CMDBを含む)、可用性管理、そしてサービスレベル管理に重点を置いている。
ちょうど1年前、virtualization.infoはVMware社が徐々にインフラ管理会社へと変貌していること、そしてもうすぐ物理レイヤの覇権を巡ってBMC社、CA社、HP社、そしてIBM社と競合するようになると指摘している。
その当時、仮想化ベンダーとの直接競合から深刻な影響を受けるHP社は、インフラ管理の巨大企業を目指すためのUCMDBがVMware社には欠けていると指摘した。
さてVMware社は今、EMC社のおかげでInfra社のものを手に入れた。
この買収でもう1つ興味深いのが、VMware社とCisco社とEMC社のファブリックコンピューティングに対するアプローチ である「Vblocks」内でハイパーバイザー、ネットワーク、そしてストレージレイヤをつなぎ合わせるために使うIonix Unified Infrastructure Manager(UIM)をEMC社が引き続きコントロールしていることだ。
VMware社とEMC社は、HP社との関係をこれ以上危険にさらさないようUIMを合意内容から排除することにしたのかもしれないが、この重要なコンポーネントはいつまでEMC社の手中にとどまるのだろうか?
1月のZimbra社買収により、VMware社は既に自社を新しい形で売り込んでいる。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)この買収は、データセンタ、デスクトップ、アプリケーション開発、そしてコアITサービスの複雑性を排除し、根本的により効率的で新しいアプローチをITに提供するVMware社の使命をさらに推し進めることになる。
EMC社の資産獲得により、VMware社が物理レイヤも掌握しようとしていることが最終的に確認される。そして、これでもまだ十分に明確ではない場合のために、同社の最高経営責任者(CEO)、Paul Maritz氏がプレス発表のなかで明確にしている(強調部分)。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)VMware社の社長兼最高経営責任者(CEO)、Paul Maritz氏は、「顧客は現代のITアーキテクチャ基盤、そしてクラウドコンピューティングへの道として仮想化を次第に活用するようになる。 この進化に欠かせないのは、仮想化されたアプリケーションから基盤の物理インフラに至るまで可視性とコンプライアンスを実現する力だ。 Ionix社の製品や専門知識の獲得により、プライベートクラウドインフラ用次世代管理プラットフォームとしてのVMware vCenterのさらなる確立が期待される。
…
獲得したEMC社の製品と専門知識は、VMware社の既存の活動を補完し、ダイナミック仮想化環境の厳しいコンプライアンス標準を満たす機能によってVMware vCenter製品ファミリーを拡張するようになる。 この新機能により、基盤の物理資産からアプリケーションに至る完全なITサービスのコンフィギュレーションコンプライアンスを全体的に見られるようになる…
ほかにも、仮想化/クラウドプラットフォーム担当の主任管理アーキテクトであるBen Verghese氏のこちらの投稿に物理レイヤへの言及がある。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)われわれは先ごろ、非常にダイナミックな仮想化環境でvCenterと密接に協力してコンフィギュレーション管理とポリシーへのコンプライアンスを提供するConfigControl製品を発表した。Ionix Server Configuration Managerは、この機能を2つの重要な方法で強化する。まず、仮想化の有無にかかわらず、サーバ上でゲストOSとアプリケーションコンフィギュレーションの可視性を追加する。そして、ESXのハードニングガイドからHIPAAやPCIまでのコンプライアンスレポート機能を内蔵する。Ionix Application Discovery Manager製品(nLayers社)は仮想および物理の複数のサーバにコンポーネントがある複雑なアプリケーションを自動的に検出する。統合完了時のこれら3製品の組み合わせは、コアに仮想インフラを持つ幅広いドメイン間で包括的なコンフィギュレーション/コンプライアンス機能を実現するが、隣接するOS、複雑なアプリケーション、そして必要であれば物理ハードウェアにまで拡張する。
したがって、基本的には「仮想化(そしてクラウドコンピューティング)会社のVMware社」は忘れてかまわない。
かなり早い時期(おそらく2011年上半期)には「基盤からサービスおよび買い取り型のアプリケーションまでに対応するインフラ管理会社のVMware社」が誕生する。
これは、HP社、IBM社、およびDell社との関係に即座に影響を与えることになる。しかしそれ以上に、これはVMware社とMicrosoft社との競争を大幅に拡大させることになる。
もはや、Virtual Machine Managerが提供するのはハイパーバイザーと管理機能だけではない。これは、System Centerファミリー全体とデータセンタ内でのMicrosoft社のマーケットシェアにとっての脅威となるだろう。
ラベル: Acquisitions, EMC, Platform Management, VMware
VMware社がRTO Software社を買収(20100303-2)
VMware社は先週、プレゼンテーション仮想化市場でいわゆる「ペルソナ管理」に重点を置く数少ない企業の1社であるRTO Software社の買収を発表した。
RTO Software社の創業は2000年で、社員は現在12名、製品は「Virtual Profiles」、「PinPoint」、「Discover」、および「TScale」の4つとなっている。
VMware社とSymantec社の両社は、VMware ViewとSymantec Workspace Virtualization(SWV)でRTO Software社のフラグシップ製品であるVirtual ProfilesのOEM供給を2009年から受けている。そして2月初め、Symantec社のバージョン(Workspace Profiles)が突然消えた。
VMware社は現在、同社のデスクトップビジネス事業部となるRTO Software社の大半の資産を未公表額で買収したことを正式に認めている。
先ごろ任命されたVMware社デスクトップ仮想化事業部担当最高技術責任者(CTO)のScott Davis氏がVirtual Profilesの概要を明らかにしている。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…この技術は、デスクトップユーザのローミングプロファイルをシームレスに仮想化、キャッシュ、同期しながら、プロファイルのパフォーマンスとデータ整合性の両方を向上させる。ユーザがログオンすると、ユーザプロファイル全体を一体で配信して全部が来るまでユーザを待たせる代わりに、Virtual Profilesが「JIT」配信を実行する。Windowsはプロファイル全体があるものと思い込むが、各セグメントやファイルの内容はアクセス時に持ち込まれてからキャッシュされる。 ファイルがアップデートされてクローズされると、Virtual Profilesが自動的にそのファイルと プロファイルサーバを同期させ、ユーザセッション間でリアルタイムでデータの整合性を維持してログオフを高速化する。 これは 、デスクトップのイメージから切り離してユーザコンフィギュレーション間の整合性を維持する。また、ほかに存在する同時ユーザセッションにもこれらの変更を伝達し、セッション間でデータの整合性も維持する。レジストリのアップデートも同様の形で処理されるが、こちらはさらに細かい。プロファイルレジストリの変更はサーバ上に保存されたプロファイルと自動的に同期される。ローカルでレジストリに書き込まれたものだけがコピーされるため集団での破損は防がれる。…
VMware社が唯一入手しなかったRTO Software社の資産が、プレゼンテーション仮想化用アプリケーションメモリ最適化技術のTScale製品だ。
買収にこれが含まれなかった理由が「Memory Optimization Management」の名前でCitrix社がPresentation ServerでOEM供給を受けているためであることは明らかだ。
買収の実態をさらに掘り下げたBrian Madden氏によると、Citrix社とRTO Software社は複数年契約(Symantec社とのものより破棄するのが難しいようだ)を結んでいるため、VMware社は製品群の4つ目のコンポーネントには触れなかった。
さらにMadden氏の報道によると、RTO Software社は今後も存続し、TScaleを販売し、Hyper-V用TScaleのリリースを目指すという。
最初の3製品を使用し、サポート契約が切れた顧客は、Viewを購入するしかない。実際、VMware社にはVirtual Profiles、PinPoint、もしくはDiscoverをスタンドアロン製品として販売する計画はない。
VMware社にとって、これは15社目の買収となる(virtualization.infoでは、これまでの買収をこちらの記事で追跡している)。
Symantec社では、代わりの提携パートナーを探してペルソナ管理を自社のポートフォリオに再度組み入れたいと考えているのかもしれない(その候補者としてはAppSenseがよく知られている。買収に関する彼らの投稿には驚かない)。
ラベル: Acquisitions, RTO Software, VMware
Dell社がKACE社を買収(20100212-1)
Dell社のファブリックコンピューティング戦略はまだ明らかになっていないかもしれないが、仮想化に対する同社のアプローチが明確であることは確実だ。同社はこれまで、さまざまな分野のベンダー各社と多数のOEM契約を締結し、社内で製品を1つも用意することなく豪華なポートフォリオを構築し、VMware社などの主要ベンダー各社と直接競合している。
その提携先には、Reflex Systems社(2009年3月)、Quest/Vizioncore社およびNovell/Platespin社(いずれも2008年9月)が含まれている。
Dell社はハードウェア仮想化分野で主要な役割を果たすことに関心がなく、ほかの新興市場に関心が向いているようだ。
同社は実際、システム管理に重点を置き、アプリケーション仮想化プラットフォームを2009年に投入している米企業のKACE社の買収を発表したばかりだ。
KACE社はComputers in Motion社という新興企業から同プラットフォームを2008年9月に獲得し、2009年3月にそれを「Virtual Kontainers」という名前で再発売した。
KACE社の市場参入戦略はAltiris社(Symantec社により2008年4月に買収)のそれと非常に良く似ているように思われる。仮想マシンに代わるものを提供することでデスクトップ仮想化の課題を解決するのがアプリケーション仮想化レイヤの使命ではない。仮想化されたアプリケーションは、1つの制御ポイントからの導入、アップデート、および削除が「従来の」ソフトウェアと比較して容易であるため、エンタープライズ管理システムを強化するアドオンとして考えるべきだ。
ISVがサポートで抱える課題を解決するための興味深い手法をKACE社がバージョン2.0に搭載しても、Virtual Kontainersは今のところあまり支持を獲得していない(アプリケーション仮想化市場全体もそうだが)。
少なくともプレス発表を見る限りでは、Dell社の関心はKACE社のシステム管理技術とそのKBOX物理アプライアンスだけに集中しているようだが、アプリケーション仮想化の幅広い普及を進めるためのリソースが同OEMにあるのは間違いない。
これに従って仮想化レーダーを更新した。
ラベル: Acquisitions, Dell, KACE
VMware社に続き、Oracle社もアプリケーションパフォーマンス管理に投資(20100209-1)
Sun社買収のゴーサインが出るとすぐ、Oracle社は次の動きに出てAmberPoint社を買収した。
AmberPoint社はアプリケーション管理とアプリケーションパフォーマンス測定の両ソリューションを販売する米企業。
これは、パフォーマンスと分散アプリケーションのランタイム動作をリアルタイムで表示し、SLAの制限値に近づいたり、特定のビジネス関連パラメータへの侵害があると警告を出す。
仮想化と直接は関係ないが、同様の機能を(もしかすると将来)提供する仮想化関連製品が少なくともほかにもう1つある。2008年5月のB-hive社買収を受けて2009年7月に発売された「VMware AppSpeed」だ。
VMware社とOracle社はいずれもファブリックコンピューティングのアプローチをとっている。
VMware社はハイパーバイザーからアプリケーションレベルまで、すべての階層をコントロールし(SpringSource社とZimbra社の買収を参照)、それ以下の層はすべてパートナー(であり出資者でもある)EMC社とCisco社にまかせようとしている。
Oracle社は既に、Sun社買収によってすべての層を管理下に置いているが、シームレスな統合がまだ実現できていない。
いずれの場合も、顧客が導入したいミッションクリティカルなアプリケーションすべてでSLAを保証すべくファブリックの基盤部品を自動操作するスマートエンジンのニーズは非常に高い。これらのエンジンは、パフォーマンスが低下しているアプリケーション(もしくは仮想マシン)とその理由を理解するために何らかの知能に頼る必要がある。AmberPointやAppSpeedのような製品が役立つのがこのような部分だ。
繰り返すが、もしOracle社が既存のすべての自社技術をすべて適切に統合できるようになれば、VMware社のビジョンを本当に実現する注目すべきクラウドコンピューティング・プラットフォームが突然誕生するかもしれない。そう、Larry Ellison氏がクラウドコンピューティングという言葉を嫌っていてもである。
ラベル: Acquisitions, AmberPoint, Oracle, Performance Monitoring
VMware社がRTO Software社を買収か?(20100203-3)
VMware社は2009年9月、「Virtual Profiles」製品を「View」の一部として販売するRTO Software社とのOEM契約を発表した。
Virtual Profilesは、仮想デスクトップインフラ(VDI)のいわゆるペルソナ (ユーザデータとアプリケーションのカスタマイズやシステム環境)を管理するのに必須のパーツだ。
この提携で最も興味深い部分は、RTO Software社がVDI分野でVMware社と競合するSymantec社とも同じ提携を結んでいる点だ。
Brian Madden氏は今、Symantec社がVirtual Profiles(同社製品としては「Workspace Profiles」と呼ばれている)の販売を突然中止し、同製品に関する情報も同社サイトからすべて消えたことを伝えている。
Madden氏によると、これはVMware社がRTO Software社を買収したしるしだという。同社広報から同氏が入手できたのは、うわさや憶測に対してはコメントしない、というお決まりの回答だった。
もちろんそうだろう。
ラベル: Acquisitions, RTO Software, Symantec, VMware
VMware社の一連の買収を振り返る(20100201-5)
先週、The 451 Group社のあるレポートが次にVMware社が買収する可能性のある会社に関してさまざまな憶測を呼んだ。
その一覧には、Terracotta社、GenStone Systmes社、MuleSoft社、SOPERA社、Heroku社、Engine Yard社、Skyway Software社、Chordian Software社などの名前が挙がった。
同調査会社はさらに、VMware社が完了したばかりのOracle社とSun社の合併からMySQLを獲得するのではとの指摘までしている。
この一覧は、 「More Acquisitions Ahead for VMware?」(VMware社が買収を継続か?)のような見出しを付けて世界中のプレスが引用している。
もちろん、VMware社は新たに企業を買収するだろう。そして、推測はさておき、同社の最高経営責任者(CEO)は既にミドルウェアに対する明確な関心を示している。
そこで、だれもが将来に向けた動きに忙しい中、virtualization.infoはこれまでの買収をまとめるという異なるアプローチをとり、VMware社がこれまでに獲得した技術で何をしたのかを考えてみたい。
現在分かっている買収先は14社だ。以下の表には、(古い順から)社名、買収日、獲得した技術を使用したVMware製品、そして関連事項を記している。
| 買収企業名 | 買収日(推定) | VMware製品 | メモ |
| Asset Optimization Group(AOG)社 | 2005年10月 | Capacity Planner | |
| Akimbi社 | 2006年6月 | vCenter Lab Manager | |
| Propero社 | 2007年4月 | View | |
| Determina社 | 2007年8月 | 未発表/不明 | |
| Dunes Technologies社 | 2007年9月 | vCenter Orchestrator vCenter Lifecycle Manager | |
| Sciant社 | 2007年10月 | Engineering | |
| Foedus社 | 2008年1月 | Consulting Services | |
| Thinstall社 | 2008年1月 | ThinApp | |
| B-hive社 | 2008年5月 | vCenter AppSpeed | |
| Blue Lane Technologies社 | 2008年10月 | vCenter vShield | |
| Trango Virtual Processors社 | 2008年11月 | 未発表 | まもなく登場するであろうモバイルハイパーバイザー、Mobile Virtualization Platform(MVP)の一部 |
| Tungsten Graphics社 | 2008年12月 | 未発表 | まもなく登場すると思われるクライアントハイパーバイザーのClient Virtualization Platform(CVP)やViewの将来のバージョンに搭載 |
| SpringSource社 (およびHyperic社) | 2009年8月 | 未発表 | |
| Zimbra社 | 2010年1月 | 未発表 |
ラベル: Acquisitions, VMware
EMC社がFastScale社を買収(20100128-1)
virtualization.infoでは、米新興企業のFastScale社の動向を2007年の同社設立当時からお伝えしてきた。
同社は、仮想アプライアンスの容量を削減したり、アプリケーションファブリックのような大規模VMwareインフラを管理する興味深い技術を持っているにもかかわらず、ほとんど見過ごされてきた。
同社が2007年4月にステルスモードを脱したときには、その製品である「Composer Suite」や「Virtual Manager」は既にVMware社内に導入済みだった。
そして2009年8月末、VMware VMworldカンファレンスに完全に注目が集まるなか、未公表額でEMC社がFastScale社を買収することを発表した。
同新興企業の技術が「VCE VBlock Ionix Unified Infrastructure Manager」(UIM)の元になるEMC社の管理製品群に統合されていることから、この買収は極めて重要なものとなっている。
Vblockコンピューティングスタックの将来のバージョンでは、ハードウェアが仮想化レイヤ(VMware vSphere)によって抽象化され、OSがアプリケーションフレームワーク(VMware SpringSource)と管理レイヤ(EMC社Ionix)で抽象化され、すべてが単純に拡張可能なアプリケーション構造になるプライベートクラウドのビジョンがさらに具体化されることだろう。
これに従って仮想化レーダーを更新した。
ラベル: Acquisitions, EMC, FastScale
Oracle社がSun社の統合プランを来週発表へ(20100121-9)
来週は、少なくとも発表に関しては2010年で最も重要な1週間の1つになる。
IT業界の消費者側の世界では1月27日に行われるApple社のプレゼンテーションが楽しみだろう。Steve Jobs氏が「iTablet」か「iPad」か分からないが、とにかく自分で名前を決めた製品を発表する。
同じIT業界でもビジネス側の世界では、1月26日に行われる共同プレゼンテーションでVMware社、Cisco社、そしてNetApp社から重要な発表が予定されている。ただし、そこにCisco社最高経営責任者(CEO)のJohn Chambers氏は登場しない(おそらくVMware-Cisco-EMCの提携発表を再現したくないとの考えだ)。
しかし、来週はもう1つ、企業各社が参加したいと考える一段と重要なプレゼンテーションがある。Sun社の資産を用いた自社戦略に関するOracle社の発表だ。
Oracle社はSun社の買収を2009年4月に発表した。そして、米司法省はそのわずか4カ月後にこれを承認した。しかし、欧州連合はこの74億ドルの無条件買収を1月21日まで承認していなかった。
Oracle社は時間を一切無駄にすることなく、1月27日に統合プランと製品ロードマップについて説明するライブウェブキャストの予定があることを発表した。
Oracle社のプレゼンテーションはApple社のそれ(太平洋標準時午前9時)のわずか1時間前に始まり、終了(太平洋標準時午後2時)もApple社より遅いため、Larry Ellison氏はSteve Jobs氏との直接対決のようなものを望んでいるに違いない。
その招待状には仮想化に関しては特に何も書かれていないが、仮想化の勢力図に影響を与えるOracle社のほかの重要な戦略と関係があるかもしれない。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)Oracle社とSun社のコンビが期待をどのように上回るかをご覧いただきたい。
- サーバ、ストレージ、ネットワーキング、そしてソフトウェアをはじめ、幅広い製品を提供する。
- ハードウェア、OS、データベース、ミドルウェア、アプリケーションなど、すべてのコンポーネントを統合して無類のパフォーマンス、信頼性、そしてセキュリティを実現する。
- ITの管理を簡略化し、システムの導入および統合コストを削減する。
- SPARC、Solaris、Javaプラットフォームをはじめとする多くの技術の革新をさらに進める。
2009年9月、virtualization.infoは主力仮想化ベンダーとしてのOracle社の信頼性に関して疑問を呈した。
Oracle社は、「まず、Sun社の買収はまだ完了していないため、これについては残念ながらまだコメントできない」という回答をすぐに寄せてきた。そこで、われわれはOracle社が来週もしくはその後すぐにいろいろと話をしてくれるものと想定している。
ラベル: Acquisitions, Oracle, Sun
VMware社によるZimbra社買収に隠れた大ニュース(20100113-1)
かねてからの予測通り、Yahoo社からのZimbra社買収をVMware社が1月13日に正式に認めた。
同社は買収条件を明らかにしていないが、All Things D社の報道によると、その額は1億ドル以上の規模になるという。
今回の買収はVMware社にとって14社目となり、(SpringSource社の時も含めても)他に類を見ないほど同社の本来の業務とはかけ離れたものとなっている。
前回の買収関連報道で言及されているように、Zimbraは3億5000万ドルの現金でYahoo社が2007年9月に獲得したオンライン/オフラインコラボレーションスイートで、Google社やZoho社などが提供するサービスとしてのソフトウェア(SaaS)版PIMと競合する。
Zimbra社ではこのほかに、「Microsoft Office」や「Mozilla Thunderbird」のような製品と競合するオープンソースのメールクライアントも提供している。
うわさでは、Yahoo社は2008年9月から同社を売却しようとしていたという。
VMware社はZimbraで何をしようとしているのだろうか?何か仮想化とは全く間系のないことだ。同社は既存の顧客が作成した5500万個のメールボックスに引き続きサービスを提供し、同スイートをさらに発展させていく。
もし今回の買収にもっと本質的なビジョンがあるのなら、同社は間違いなくそれを明確にすることに失敗している
VMware社のプレス発表と企業ブログで明かされているのは、ZimbraがvCloudサービスと「統合」 され、これに「最適化される」ということだけだ。しかし、VMware社の最高技術責任者(CTO)が自身のブログで明らかにしているように、Zimbraは既に仮想アプライアンスとして提供されている。
彼らはいったいどのような統合と最適化を考えているのだろうか?Zimbra仮想アプライアンスをvAppに変えて、重要なメタデータにSLAとセキュリティポリシーを適用するのが第一歩であることは確かだ。しかし、そのために買収が必要なのだろうか?
同社の広報から理解できるのは、電子メールのようなコアアプリケーションの提供が自社戦略のカギを握ると今のVMware社が考えている点だ。そして、これは本当に大きなニュースの一部でしかない。
並外れた仮想化プラットフォームを有するVMware社はエンタープライズ市場で高い信頼を獲得しているが、プラットフォーム(SpringSource社買収の要因)やアプリケーションレベルには何もない。
これは基本的に、今後も多くの買収が続くことを意味する。企業が必要とするコアアプリケーションはメールだけでないからだ。
2008年7月に創業者のDiane Greene氏の後継となったPaul Maritz氏の指揮する新生VMware社が完全なコンピューティングスタックを構築しようとしていることは明白だ。
Maritz氏はBill Gates氏やSteve Ballmer氏とともにMicrosoft社でトップ幹部を務めているため、「MS 2010 Cloud Edition」の構築に関してアイデアの1つや2つは持っているかもしれない。 同氏のレッドモンド時代の元同僚で、現在VMware社のCOOを務めるTod Nielsen氏がそばでそれを助けてくれる。
現時点で同社がOSにも関心を示していたとしても驚かない。そうなると、Red Hat社が潜在的な買収先になってくる(Novell社はMicrosoft社と密接な提携を結んでいるため選択肢に入ってこない)。
この大ニュースでもう1つ注目すべき部分がプレス発表の1行目にある。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)この買収は、データセンタ、デスクトップ、アプリケーション開発、そしてコアITサービスの複雑性を排除し、根本的に効率的かつ新しいITへのアプローチを提供するというVMware社の使命をさらに先へと進めていく。
これはVMware社にとって全く新しいミッションだ。同社は前回のVMworldで、「データセンタから複雑性を排除する」というアイデアを披露したが、これは仮想化からの完全独立宣言だ。
このようなミッションの下では、同社はまさに何でもすることができる。ミッションクリティカルなアプリケーションのホスティングに進んだり、ハードウェア管理に手を出すこともできる。これこそまさにvirtualization.infoがほぼ1年前に「インフラ管理会社へと変貌するVMware社」という記事で提案した内容だ。
これらはすべて、VMware社が進む新しい方向を示している。同社はこれで次のレベルへ進むかもしれないが、新たな問題が生まれることも確かだ。
- VMware社は今後、複数の分野でMicrosoftと競争する必要がある。そして、仮想化レベルで勝ったからといって、ほかの分野でも勝てるわけではない。
- VMware社は今、多くの新しい分野で開発、供給、そして革新を必要としている。差別化を実現し、顧客が扱いやすい優れた製品を提供するには数が多すぎるかもしれない。
ラベル: Acquisitions, VMware, Zimbra
VMware社がZimbra社を買収か?-記事更新(20100104-3)
ご存じない方のために紹介すると、Zimbraは3億5000万ドルの現金でYahoo社が2007年9月に買収したオンライン/オフラインコラボレーションスイートで、Google社やZoho社などが提供するサービスとしてのソフトウェア(SaaS)型PIM製品と競合する。
Zimbra社はほかにも、Microsoft OfficeやMozilla Thunderbirdなどの製品と競合するオープンソースのメールクライアントを提供している。
同プラットフォームは前述の各種競合製品と比べるとさほど普及せず、うわさではYahoo社は2008年9月からこれを売却しようとしているという。
そこに、The Wall Street JournalのIT部門であるAll Things Digitalが、VMware社がZimbra社を買収すると報じてきた。
その可能性は極めて低いように思われるが、WSJはかなり信頼性の高い情報源であり、Kara Swisher氏が複数の情報源から確認情報を伝えている。
したがって、このうわさが正しいと仮定すると、VMware社のような仮想化ベンダーがなぜZimbraのようなSaaSコラボレーションスイートを欲しがるのかという疑問が出てくる。
それはおそらく、virtualization.infoが既に示唆しているように、VMware社はGoogle社と競合しようとしているのかもしれない。
Microsoft社でも長年トップ幹部を務めてきた新しい最高経営責任者(CEO)のPaul Maritz氏は、IaaS、PaaS(「VMware社がSpringSource社を買収」を参照)、そしてSaaS技術をまとめて提供する新しいVMware社をイメージしているのかもしれない。
問題は、VMware社には仮想化ベンダーとしての揺るぎない評判がある点だ。ベンダーに関係なくあらゆるプラットフォームやアプリケーションをサポートする仮想化ベンダーだ。
これまでのところVMware社は、EMC社を親会社に持ちながらもこの評判をうまく維持してきた。
しかし、VMware社が(Swisher氏の言葉を借りるなら)「スタックのなかで拡張すればするほど」、より多くのパートナーがライバルに変わっていく。
さらに、今日のIT業界でどれだけVMware社が尊敬されていようとも、同社が発売する製品は、ハードウェア仮想化プラットフォーム以外は懐疑的に迎えられ、核となる顧客ベースを遠ざけるだけだ。SpringSource社買収後の反応が一例だ。
先ほどのようにこの買収が正式に確認された場合、次のような疑問が当然出てくる。VMware社が進化するための新たな道としてこれが正しいからなのか?それともMicrosoft社が仮想化技術をOS搭載の一般的な技術にし、Google社が世界中にHTML5を採用させてウェブアプリケーションを投入するだけの未来を生き残っていくためにはこれが最良の道だとVMware社が信じているだけなのか?
最新情報: All Things D社はさらに、このうわさを正式に認め、Yahoo社とVMware社が買収を2010年1月12日に発表すると伝えている。
VMware社はZimbra社の買収に1億ドル以上を支払ったようだ。
Zimbra社の技術の知的財産はYahoo社の手元に残り、VMware社にはそれを徐々に渡していくというこの買収は奇妙この上ない。
ラベル: Acquisitions, VMware, Yahoo, Zimbra
Microsoft社がOpalis Software社を買収(記事更新)(20091217-3)
Microsoft社は先週の金曜日、1998年創業で70人の社員(LinkedInより)と300社の顧客(Opalisより)を抱えるカナダのランブック自動化企業、Opalis Software社の買収を発表した。
データセンターのオーケストレーションは、仮想インフラが非効率的なレベルの規模と複雑性に到達していることを顧客が認識さえすれば数年内に仮想化が拡大していくであろう最も重要な分野の1つだ。
VMware社とCitrix社は既にこの分野に投資をしている。
VMware社はDunes Technologies社というスイスの新興企業を2007年9月に買収しており、同社は現在、Dunes Technologies社のソリューションをvSphere 4.0プラットフォームの一部として 「Orchestrator」の名前で無償提供している。
一方、Citrix社では「Workflow Studio」というオーケストレーションフレームワークを2009年1月から提供している。
Microsoft社も、Opalis Software社の技術は「System Center」製品群に統合され、Hyper-Vの仮想化とAzureのクラウドコンピューティングで自動化レイヤの役割を果たすと言ってはばからない。
今回の買収により、Microsoft社が仮想化分野でVMware社と全面的に対抗する準備はほとんど整った。確かに、同社はまだクライアントハイパーバイザーを持っておらず、独力で主力VDIプレーヤーになる計画の有無も明確にしていないが、不足しているこれら2つを実現する技術はそろった。
Microsoft社の問題は、仮想化で思い描くビジョンがVMwareのそれと懸け離れている点だ。同社には、統合によって包括的な製品になるものが多数そろっているが、今の現実はまるで違うものとなっている。当然、VMware社に対するMicrosoft社の対抗力への顧客の信頼はこれを反映したものとなっている。
最新情報:調査会社の451 Group社は10月、この買収額を約6000万ドルと伝えている。
Opalis社はベンチャーキャピタル資金を2500万ドル調達し、1000万ドルの利益を計上している。
ラベル: Acquisitions, Microsoft, Opalis Software, Platform Orchestration
Microsoft社がSentillion社を買収(20091210-4)
12月10日、Microsoft社が驚くべき行動に出て、「vThere」と呼ばれる仮想化製品を2006年夏に発売した米新興企業のSentillion社買収を発表した。
同社のプレス発表にはvThereへの言及が全くなく、同新興企業が医療業界にソリューションを投入していることしか書かれていない。
vThereは、virtualization.infoが「プラットフォームラッパ」と呼んでいるもので、ホスティングされた仮想化プラットフォームと統合され、その仮想マシンをセキュリティレイヤ内にラッピングするソフトウェアだ。
同ラッパは、VM有効期限、仮想ハードディスクの暗号技術、特定ネットワークの結合機能など、管理者が定義した社内ポリシーを強制的に適用する。
Sentillion vThereは、Workstationと統合されようとしている「VMware ACE」、「MokaFive Suite」、そしてMicrosoft社が2008年3月に獲得し、現在はMicrosoft Desktop Optimization Pack(MDOP)の一部として「MED-V」の名前で販売されている「Kidaro Workspaces」のような製品と競合する。
当初、vThereはVMware Playerと統合されていたが、Sentillion社は2006年10月末にこれをParallels Workstationと入れ替えることを決めた。
同社では、2006年末以降はvThereのメジャーアップデートをリリースしていない。同製品は現在、同社サイトから製品ページが消えるほどSentillion社にとって重要性がなくなっている。
Microsoft社がこのvThereの技術をMED-Vに利用するのか、単純に同製品を捨ててしまうのかは明らかでない。
これに従って仮想化レーダーを更新した。
HP社が3Com社を買収。次はどこ?(20091116-8)
Cisco社はここ2年間に、VMware社に対する1億5000万ドル以上の投資や自社製ブレードシステムの「Unified Computing System(UCS)」による市場参入など、少なくとも2回の重要な長期投資をサーバ市場で行ってきた。
Cisco社は、次世代データセンタの販売および相互接続を考えているのだ。そのために同社は、サーバ、ストレージ、ネットワーキング、ソフトウェアアブストラクション、そしてソフトウェア管理を必要としている。
EMC社はストレージとソフトウェア管理で支援し、VMware社はソフトウェアアブストラクションで支援をしている。
3社は数カ月前から協力を進めた後、これらの統合データセンタをチャネル経由もしくは(Acadia社という会社経由で)顧客に直接販売する正式な提携を発表した。
これらの3社の共同作業は手の込んだ(しかし注目すべき)マーケティング活動に過ぎないのかもしれないが、市場に影響を与えたことは間違いない。
これが原因で、IBM社がSun社買収を試みた可能性もある(同社は最終的にOracle社に買収された)。
また、これがHP社に3Com社を27億ドルで買収させたのかもしれない。
現在、仮想化されたワークロードを処理する物理サーバ全体の36%を販売していること、そしてDell社やIBM社を抜いてこの市場をリードしていることを考えれば、VMware社/Cisco社/EMC社の提携で最大の被害を被るのがHP社だ。
VMworld 2009のデータセンタで試みたように、Cisco社はVMware社を活用し、HP社が支配するエンタープライズ市場に入り込むかもしれない。
Cisco社が本格的な脅威となれば、HP社はそれに対抗すべくサーバ、ストレージ、ネットワーキング、ソフトウェア管理、そしてソフトウェアアブストラクションが必要になってくるだろう。
問題は、HP社がCisco社と同様の戦略を選定したいかどうかではない。問題は、Cisco社の計画によってHP社が手ごろな1社を買収するのではなく3社すべての主要仮想化ベンダーに敵意をむき出しにするタイミングだけなのだ。
ラベル: 3Com, Acquisitions, HP
Liquidware Labs社がEntrigue Systems社を買収(20090916-1)
Vizioncore社(2008年1月にQuest社により買収)の創業者で元最高経営責任者(CEO)のDavid Bieneman氏が設立した新会社のLiquidware Labs社は、その規模をものともせず極めて意欲的な姿勢を示している。
同新興企業は上場直前の5月にVMSight社を買収すると、VDI.com(ドメイン名の長さと関連度を考えると注目すべき投資だ)コミュニティーポータルを開設し、わずか数週間で1000人以上の加入者を集めた。
Liquidware Labs社はさらに今回、Entrigue Systems社という2社目の買収を進める。
Entrigue社は2000年創業の小規模米企業で、「Script Start」と呼ばれる製品を販売している。
Script Startは、Windowsユーザプロファイル(業界でペルソナと呼ばれるようになったもの)の作成、プロビジョニング、およびリモート管理を可能にする。
また、ほかにもソフトウェア/ハードウェアの棚卸しが可能だが、とりわけ「Citrix XenApp」などのプレゼンテーション仮想化環境や、「VMware View」などのVDI環境のほか、「Microsoft MED-V」のようなエンタープライズデスクトップ仮想化ラッパまでサポートする。
Entrigue社では以前、エンタープライズ系の機能を一部省略したScript Startのオープンソースバージョンを提供していたが、残念ながら、Liquidware Labs社は買収により同エディションを存続させないことにしたようだ。
この措置は非常に興味深い。VMsight社から取得した技術はLiquidware Labs社をVDI最適化分野に対応させるものであって、ペルソナ管理に対応させるものではない。では、なぜ同社はScript Startのような製品が必要なのだろうか?
Liquidware Labs社がこれら2つを組み合わせる何らかの自動化手段の開発に取り組んでいることは十分に考えられる。Stratusphere社が集めたVDI環境でのユーザの行動データを分析すればボトルネックの根本的原因が判明し、それによりProfileUnityでユーザプロファイルを最適化して使い勝手を改善できるのかもしれない。
もしそうであるならば、Liquidware Labs社がスクリプト/自動化分野の会社をまもなく買収するか、少なくとも数カ月以内に新しい製品スイートを発表することが予想される。
VMware社がSpringSource社を買収(20090813-2)
VMware社は先週、SpringSource社の買収を発表した。買収額は4億2000万ドル(現金3億6200万ドルと、未確定株式およびオプション5800万ドル)。
同社はこの買収を投資家向けの公開プレゼンテーションや、同社最高技術責任者(CTO)のSteve Herrod氏が自身の企業ブログに投稿した記事によって明確にしようと試みた。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)VMware社では従来、われわれの仮想マシン(VM)内で動作するアプリケーションやOSを、動作に関する知識をあまり持たないブラックボックスとして扱ってきた。しかし、導入速度、アプリケーションのパフォーマンス保証、コンポーネント故障時の災害対策力の実現などにかかわらず、アプリケーションとインフラのレイヤに関する知識が一層高まれば機能も一段と高まる。われわれはこれを、SpringSource社の製品(および各種アプリケーションフレームワーク)が活用するvSphereにインターフェースを追加し、これらのやりとりを認識するよう管理/自動化機能を拡張することにより実現する。当初のわれわれによる「vApp」の考え方は、アプリケーションのコードをそれが動作するインフラに対する要件から切り離すことを基本にしていた。
今回のものはVMware社史上最大の買収であり、同社の使命と市場における立場を根本的に変化させるため評価が最も複雑になっている。
容易に予想が付くように、プレス発表をそのまま発表しない世界中の報道機関は、今回の投資の意味をいまだに探り出そうとしている。
驚いたことに、この発表には予想もしない数の否定的な発言が飛び出したが、その一部は買収とは完全に関連のないものだ(こちらやこちらなど)
金融アナリストは高額な買収費用を強調しており、投資家も今のところ特に強い印象は持っていない。
SpringSource社について
SpringSource社は規模の小さい会社(LinkedInによると社員数は157人)で、(Benchmarks Capital社およびAccel Partners社の主導による)2回の資金調達で2500万ドルを調達して2004年に創業した。
同社は、TomcatなどのJavaアプリケーションサーバ上で動作するエンタープライズグレードのアプリケーションを開発するための「Spring」というJavaフレームワークを販売している。同社の主張によると、SpringはGlobal Fortune 2000にランクインする企業の半数近くが採用しており、Gartnerの試算では200万人の開発者がこれを利用しているという。
SpringSource社では、「tc Server」という自社独自バージョンのTomcatアプリケーションサーバと、「Enterprise Ready Server(ERS)」という独自バージョンのApacheウェブサーバも販売している。
同社にはさらに、「dm Server」という独自のJavaアプリケーションサーバもある。
Springのフレームワークもdm Serverもオープンソースとなっている(VMware社もこのモデルの継続利用を既に明言している)。
SpringSource社は2009年5月、市場にあるすべての主力OS(Microsoft WindowsからIBM AIXまで)、すべての主力アプリケーションプラットフォーム(LAMPからMicrosoft .NETまで)、そしてすべての主力エンタープライズサービス(Microsoft ExchangeからOracle Databaseまで)に対応する製品(「HQ」および「IQ」)を販売するインフラ管理ベンダーのHyperic社を買収している。
Hyperic社のソリューションは、VMware社やCitrix社の仮想インフラとAmazon社のXenインプリメンテーションも監視する。
Hyperic社は、自動発見からリアルタイム状態監視、キャパシティプラニングからイベントトラッキングや警告、そして細かいレポート生成まで、サポートするどの製品でも幅広い機能を実現している。
Hyperic社の管理プラットフォームもオープンソースエディションが用意されており、SpringSource社はここでもオープンソースの世界に大きく進出している。
CNETの報道によると、同社は合計約2000万ドルの売上を計上する可能性があるという。
VMware社の現在の位置づけ
VMware社にとっては、仮想化イコール仮想マシンであり、それがエンタープライズ仮想化管理でもないことは明らかなようだ。
virtualization.infoでは数カ月前、VMware社がインフラ管理会社への転換を進め、BMC社、CA社、HP社、そしてIBM社の四大ベンダーとの競合準備を整えている事実があると推測した。
VMware社は物理の世界にも簡単に拡張できる技術を既に多数持っている。そして、Hyperic社の管理スイートは新しく、大きな部分を占めるコンポーネントとなっている。
したがって、物理レイヤをコントロールする可能性が日ごとに具体化するなか、VMware社にはクラウドコンピューティング計画を前進させる必要もある。
virtualization.infoは2006年、Microsoft社や、同社の無償ハイパーバイザーとの直接競合を回避するため、クラウドコンピューティング分野に焦点を移してはどうかとVMware社に対して提案した。当時の考えは、Microsoft社の新市場参入が遅いことで、VMware社が自社の立場の整理統合を進める時間は長引くというものだった。しかし、想定外のことが発生した。Microsoft社が通常よりも速い動きを見せてクラウドコンピューティングを受け入れ、「Azure」を発表したのだ。
Hyper-Vによって、Microsoft社はサービスとしてのインフラ(IaaS)クラウドプロバイダー全員に機能を提供することができる。
また、Azureによってサービスとしてのプラットフォーム(PaaS)クラウドプロバイダーに機能を提供したり、自らがそうなることもできる。
大事なことを言い忘れていたが、まもなく登場するOfficeのオンラインバージョンや多数のホステドサービス(ExchangeからSharePointまで)により、Microsoft社サービスとしてのソフトウェア(SaaS)クラウドプロバイダーにもなることができる。
Microsoft社が効率的かつ早急にHyper-VとAzureを組み合わせ、自社製品の大半をオンラインに移植できれば、同社は予想よりはるかに早く国際的クラウドコンピューティングプロバイダーになることができる。
そして、このことはホスティングプロバイダーのTerremark社に2000万ドル(株式の5%に相当)を投資して、VMware社が自社の計画を加速させ、今度はIaaSやPaaSのクラウドまで統合する大きな理由にもなる。
もちろん、ワシントン州レッドモンドの幹部らはまもなく始まる競争を一蹴しており、投資家向けの会議におけるMicrosoft社管理/サービス部門バイスプレジデントBrad Anderson氏の対応は少なくともそうだった。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…Anderson氏はウェブセミナーのなかで、「これ(VMware社のSpringSource社買収)は、Microsoft社が市場でアプリケーションアーキテクチャについて話をしていることへの対応だとわたしは見ている。しかし、彼らは実際は根本的な適性と離れる方向に進んでいると思う。Microsoft社がVisual Studioで用意していることを考えると、Microsoft社が進むその方向には多くの長所があると思う」と述べている。…
結局、同社が認めなくても(そうしない理由も明らかだ)、VMware社は物理、仮想、そしてクラウドをすべて掌握し、自社の顧客は自分たちのアプリケーションをプラグイン(.NETではなくJavaアプリケーションならなお可)するだけでよいようにしようとしている。
もしこれが本当であるなら夢のような計画だ。これらは、まだ遠い先のことのように思える完全自律コンピューティング環境の基盤部品だ。
このように野心的な計画を見れば、Cisco社がVMware社に大きな関心を寄せ、同社に1億5000万ドルを投資した理由が良く分かる。
良いタイミング(つまり、同社がMicrosoft社との関係を危険にさらせる準備ができたとき)でCisco社はVMware社の買収に乗りだし、点を結んで全体像を明らかにする可能性がある。
もちろん、このような計画でリスクとなるのは、VMware社があまりに多くのことを一度に早急にやろうとし、それが運営の不備へとつながることだ。
新しい競合はどこか
Microsoft社(既に解説済み)、Google社、そしてSalesforce社(われわれの知る限り両社はIaaSレイヤには関心がない)を除くと、新分野でVMware社と競合する企業は多くない。
Citrix社にはエンド間アプリケーション配信プロセスの最適化について明確なビジョンがあるが、現在のそれは物理レイヤやPaaSアーキテクチャを完全にコントロールするようなものではない。
VMware社が販売するソフトウェアプラットフォームの提供と相互接続に関心があることを考えれば、Cisco社が競合することだけは考えにくい。
クラウドを完全にコントロールできるインフラ管理会社になるだけの部品や資金のある唯一の主要ベンダーはOracle社だけだ。
Sun社の買収により、Oracle社は物理サーバ、ストレージとシンクライアント、3種類以上のハイパーバイザー、エンタープライズグレードのOS、複数のアプリケーションサーバ、幅広く採用されたバックエンドサービス、これまでのものすべてをコントロールする管理プラットフォーム、そして休眠中のIaaSやPaaSインフラまでを含む完全なコンピューティングスタックを持っており、それはVMware社が現在持っているものより格段に多い。
そしてもちろん、Oracle社はJava言語に対する影響力も非常に強い。
VMware社がなろうとしているものにOracle社もなりたいのかどうかは今後見極めることになるだろう。
ラベル: Acquisitions, SpringSource, VMware
Oracle社、Virtual Ironのブランドと10人を残して社員全員を切り捨て(20090619-1)
Oracle社は5週間前、未公表額によるVirtual Iron社買収を発表した。同社は、Virtual Iron社のハイパーバイザーやSun社のxVMハイパーバイザーと自社のVM Serverの結合計画について、その有無や方法を今のところ明らかにしていない。
だがついに、同データベース最大手がその戦略を明らかにし始めた。
Oracle社がVirtual Iron社のパートナー各社に向けてリリースした公式情報に関するRegisterの速報は以下の通り。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…Oracle社はVirtual Iron社の販売パートナー各社宛ての書簡のなかで、「既存のVirtual Iron社製品の開発を一時中断し、新しい顧客から受けた注文の引き渡し処理も一時中断する」としている。そして、The Regにコメントしたパートナーに宛てられた2通目の書簡には、パートナーによる新ライセンス販売は、6月末以降(つまり11日以内に)は既存客に対するものも含めて一切認めない、とある。パートナーはそれまで、既存客に限り特定条件でライセンスを販売できる。
…
統合製品が一般発売されれば、Virtual Iron社の顧客は新しい統合製品に移行し、機能が今より豊富になったソリューションのメリットを享受できるようになる。…
The Registerはまた、Virtual Iron社が会社の形をほとんど残していないことを次のように明らかにしている。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…同社は書簡のなかで、「Oracle社はVirtual Iron社のサポート担当者を引き続き確保しており、買収前と同じ担当者が今後もサポートを継続する」としている。しかし、われわれの情報筋によると同社は約10人を除きスタッフ全員を解雇し、2人は一時契約になっているという。…
こうなれば、Sun社のxVM事業部が同じ運命をたどるのかどうかも静観するしかない。
ラベル: Acquisitions, Oracle, Virtual Iron
EMC社がConfiguresoft社を買収(20090601-9)
VMware社(2003年に6億3500万ドルで買収)やRSA社(2006年に21億ドルで買収)などのIT業界の至宝に加え、無数の興味深いベンダーを買収してきたEMC社が、2008年はそのペースを落としていた。しかし、世界的金融危機は、買収を再開して好条件を引き出すのに絶好のタイミングとなっている。
EMC社は先週、2008年初頭から仮想化とVMwareに重点を置き始めたコンフィギュレーション管理ベンダーのConfiguresoft社買収を発表した。
買収額は明らかにされていない。
今回最大の要因となっているのは、EMC社がConfiguresoft社の技術を「Server Configuration Manager」(SCM)および「Configuration Analytics Manager」(CIA)として販売するという両社間に既に存在しているOEMの関係だ。
しかし、EMC社がVMware社の親会社であることを考えると、Configuresoft社の知的財産の一部が子会社に渡る可能性があり、これが「vCenter Suite」の強化にとって極めて有益なものになるかもしれない。
ラベル: Acquisitions, Configuresoft, EMC
Vizioncore社の元CEOがvmSight社を買収(20090519-1)
Vizioncore社を創業し、同社を2008年1月にQuest社に売却し、そのわずか2カ月後に同社を去ったDavid Bieneman氏が戻ってきた。
もちろん、買収契約ではQuest/Vizioncore社と競合する企業への入社や、そのような企業の設立が厳格に禁止じられている。
そこで、Bieneman氏はLiquidware Labs社という新興企業で新しい仮想化市場に参入してきた。
同社にはほかに、2008年1月にVMware社に買収され、コンサルティング会社として活躍中のFoedus社を設立したJ. Tyler Rohrer氏が参加している。
Roher氏は、VMware社のエンタープライズデスクトップチーム(「VMware View」を担当する部署)に1年半近く勤務した後に同社を退社している。
The Art&Science of the Desktop(デスクトップを科学する)という同社のキャッチフレーズや、LinkedInにあるRoher氏のプロファイルからは、Liquidware Labs社がVDI分野で活躍し、PSO企業各社に対応し、ステルスモード時点の先ごろ未公表額で買収したvmSight社の技術を活用するであろうことがうかがえる。
新興企業のvmSight社は、ネットワーク関連アクティビティを分析し、仮想デスクトップでのユーザの作業をトラッキングするソリューションを提供する。
スヌーピングしたパケットを再収集してVDIセッションの履歴とパフォーマンスを理解し、トラブルシューティングを簡単にするネットワークスニッファのようなものだと考えられる。
Liquidware Labs社は13件の特許で保護されたこの技術を使って何をするのだろうか?
Roher氏の市場戦略は非常に明確だ。
市場を専用ツールで支援し、VDIプロジェクトの選定、使用、そしてスケーラビリティを実現する。
構築前にデザインし、デザイン前にそのあるべき姿を評価する必要があると考える。
PSO重視とアプリケーション優先の方法論
Liquidware Labs社の正式な発足はまだだが、新会社の買収が成功する可能性はかなり高いと思われる。
この話を明らかにしてくれたLanamark社(実際はLiquidware Labs社のライバル)に謝辞を述べたい。
Liquidware Labs社をvirtualization.infoの仮想化レーダーに追加した。
ラベル: Acquisitions, LiquidWare Labs, VDI, vmSight
Oracle社がSun社(そして仮想化ポートフォリオすべて)を獲得(20090420-1)
Wall Street Journalは3月中旬、IBM社とSun社が買収交渉中とのニュースを速報した。だが、この交渉がまとまることはなくIBM社は70億ドルの提案を取り下げて交渉の場を下りた。
ところが、この時点でOracle社が急きょ参入し、74億ドルでSun社を買収してしまった。
これは、仮想化業界にとってかなり興味深い動きだ。
Sun社では仮想化製品のポートフォリオである「xVM」ファミリー製品化の最終段階に入っており、それには大幅にスケジュールが遅れたXenベースのハイパーバイザー(Server)、エンタープライズ管理ソリューション(Ops Center)、コネクションブローカ(VDI)、そしてデスクトップ仮想化ソリューション(VirtualBox)までが含まれる。
Oracle社側も、2007年11月に独自の仮想インフラを発表しており、これにはXenベースの無償ハイパーバイザー(VM Server)とエンタープライズ管理ソリューション(VM Manager)が含まれている。
Oracle社はこれまでのところあまり表に出ておらず、大半の人がOracle VMはOracle製品の処理専用と考えるほど仮想化市場では本気でその存在感を示そうとしてこなかった。しかし、同社の戦略は大きく異なっている。同データベースベンダーは仮想化ベンダーとして完全に認められ、元パートナーのVMware社と競合できるようになりたいと考えているのだ。
Sun社はこれまで、(Sun VDI内でxVM ServerよりESXを優先するなど)VMware社との相性が良かったが、Oracle社も同仮想化プレーヤーと友好的とは言えず、攻撃を強めている。
今回の買収により、Oracle社はSun社のすべての仮想化ポートフォリオとすべてのコンピューティング製品(サーバ、ストレージ、ハイパーバイザー、OS、管理レイヤ、コネクションブローカなど)を獲得する。
もしここでOracle社がうまく事を運べば、2年後にはVMware社にとって危険なライバルになっているだろう。
今回の買収によるもう1つの影響は、Oracle社にとってVirtual Iron社がもはや不要になることだ。
virtualization.infoではここ数週間、買収の可能性に関するうわさを報じていた。
もちろん、今回の買収には仮想化とは関係のない影響もいくつかある。
Oracle社がついにRed Hatへの依存を捨ててEnterprise LinuxではなくSolarisを採用する可能性があることもその1つだ。
もう1つ、これより大きい影響としては、MySQL(Sun社が2008年1月に買収)が何か完全に異なる会社に変貌する可能性もある。
ラベル: Acquisitions, Oracle, Sun
Cisco社がTidal Software社を買収した理由(20090410-1)
まもなく登場する「Unified Computing System(UCS)」ブレードシステムの技術的な詳細はあまり明らかになっていないが、Cisco社に何らかの計画があることは明らかだ。
そして、これはHP社、IBM社、そしてDell社と競ってx86サーバを販売するだけが狙いの計画ではない。
Cisco社が市場に投入できると考えているものが何であれ、最も関連性が高いのはハードウェア側ではなさそうだ。
UCSを巡る最大の疑問は、同ネットワークベンダーがBMCやVMware製品を自社の「UCS Manager」とどのように組み合わせるのかだ。
どのような手法をとるにせよ、UCSが今月中の発売予定(4月21日に想定される「VMware vSphere 4.0」と同日の可能性が大)であることから、Cisco社は既にこれを用意しているようだ。
ではなぜ、Cisco社は現金と保有ベースの報奨金で1億500万ドルを投じてTidal Software社を買収しなければならないのだろうか?
Tidal社はジョブスケジューリング、アプリケーションパフォーマンス管理、そして自動化ソフトウェア製品を扱っている。しかし、これらは既にBMCやVMware製品に搭載済みのはずだ。
もしかすると、Cisco社はUCSサポートソリューションの第二弾(Microsoft社やRed Hat社など)として登場するサードパーティープラットフォーム用オーケストレーションスイートの発売準備を進めているのかもしれない。
また、Cisco社はBMCとの技術提携だけでは十分安全だと感じておらず、自前のツールボックスを用意したいと考えているのかもしれない。
あるいは、ベータフェーズで現行のUCSソフトウェアスタックの制限が明らかになり、Cisco社がパートナーのギャップを自前で埋めようとしているのかもしれない。
さらには、Cisco社の計画が今明らかになっているものよりはるかに複雑で、競合各社が注意すべきなのかもしれない。
われわれは先週はじめにテキサス州ヒューストンのHP本社を訪れていたが、同社幹部らがこの新規参入者を過小評価することはないようだ。
ラベル: Acquisitions, Cisco
IBM社が70億ドルのSun社買収提示額を取り下げ(記事更新)(20090409-4)
The Wall Street JournalがIBM社とSun社の買収交渉のニュースが速報されてからまだ1カ月もたっていない。
virtualization.infoも、Sun社買収に関するCisco社の当初の関与について報じたが、ほかの情報源からうわさの確認を取ることはできなかった。
そして今週はじめ、IBM社とSun社の交渉が決裂し、IBM社が70億ドルの提示を取り下げたことをNew York Timesが報じた。
もしCisco社が本当にSun社に関心を寄せているのなら、交渉再開には今がこれ以上ないチャンスだ。
多くの指摘があるように、Cisco社が本当にサーバ市場で主要ベンダーになりたいのであれば、獲得できる限りの経験、信頼、そして顧客が必要なはずだ。
これら3つの要素をゼロから構築するには、同ネットワーキングベンダーのような大企業でも数年がかりになるかもしれない。
Sun社なら、これらすべてに加え、VMware社との密接な提携が何らかの理由で危うくなったときに有用になるかもしれない仮想化製品群も提供できる。
さらに、今回の失敗を受け、Sun社の買収費用は1カ月前より大幅に低下していることだろう。
最新情報:Sun社とIBM社の交渉はまだ続いているようだ。ラベル: Acquisitions, Alliances, Cisco, IBM, Sun
IBM社によるSun社買収の動きはCisco社に起因か(20090319-1)
Wall Street Journal紙は3月18日、IBM社がSun社の買収に乗りだしていると報じた。
まもなく登場するUnified Computing SystemでCisco Systems社がシェアを確保する前にIBM社が仮想化/クラウドコンピューティング分野における自社の立場を固めようとSun社買収を望んだ、というのが多数意見だ。しかし、この買収提案へのCisco社の関与にはそれよりもっと深い意味がある。
いくつかのうわさ(いずれも信頼できるvirtualization.infoの情報源のものではないが)によると、IBM社が参加する前に、Cisco社はSun社と既に買収交渉に入っていたという。
Sun社のサーバシャシーとCisco社の新しいUCSシャシー(こちらに一例がある)に類似点があることに多くが気付き、両社間にはUCSハードウェアの製造に関するOEM契約があるのではと考え始めた。
設計上の類似点の有無にかかわらず(正直なところ、明らかな類似は感じられない)、Cisco社とSun社の間の交渉を確認するうわさはCisco社の内部から出ている。
そして、これがIBM社をCisco社の交渉阻止に動かした可能性がある。
多数の人々(大きな影響力をもつGigaOM社のOm Malik氏など)は、Sun社にはIBM社よりもCisco社の方がはるかにふさわしいと考えている。
ラベル: Acquisitions, Cisco, IBM, Sun
Oracle社がVirtual Iron社を買収か?(20090309-4)
Virtual Iron社はここ2年ほど、Novell社やSymantec社といった大手ITベンダー各社の買収先候補として頻繁にうわさに出てきた。
そして、最新のうわさがJeffried&Co社のアナリスト、Catherine Egbert氏から飛び出した。Virtual Iron社がOracle社に買収されようとしているのだという。
このうわさは「LocalTechWire」、「ITBusinessEdge」、そして「The Register」を含む複数のニュースサイトが取り上げた。
virtualization.infoも両社にコンタクトしたが、予測通り、メディアの記事に対するコメントはしないというのがOracle社の回答で、Virtual Iron社に至っては完全にノーコメントだった。
Oracle社にVirtual Iron社は必要なのだろうか?Larry Ellison氏に聞けばその答えはノーだろう。
だが、Oracle社にグローバル仮想化ベンダーとなることへの関心がないというわけではない。むしろその逆だ。
Oracle社の最高経営責任者(CEO)はかつて、VMwareハイパーバイザーなど自分の飼い猫でも書けると言い放ち、2007年11月に自社開発の仮想化プラットフォームをリリースして証明した。それが「Oracle VM」だ。
Oracle VMは今のところ有効なマーケットシェアを獲得できずにいるが、もしかしたらEllison氏はミッションクリティカルな仮想マシンモニタ(VMM)を開発および販売しようとしたときの難問を見落としたのかもしれない。
Oracleのハイパーバイザーは当初から無償で提供されており、ベースもXenになっているが、Citrix社からまもなく登場する無償の「XenServer」ほど注目を集められずにいる。
このような関心の低さの背景として考えられる理由の1つが、ちょうどCitrix社と同じようにOracle社も仮想化ベンダーとして認知されていないという点であり、これを変えるには大規模なマーケティング活動を展開する必要がある。
もう1つ、Oracle社が単独での計画を変更してVirtual Iron社買収を考えているかもしれないのは、Xenの開発をコントロールできなくなる事態を避けるのが理由だ。
Citrix社によるXenSource社買収後は、オープンソースハイパーバイザーの重要な参加ベンダーが複数離れてしまった。その一例がIBM社であり、2009年下半期にKVMを幅広く採用するRed Hat社だ。
Xenの開発を続けている主要開発ベンダーは、KVM陣営に飛び込むか、Citrix社と組んでハイパーバイザーの機能やロードマップに影響を与え、Oracle社の動きをけん制するかのいずれかになる。
したがって、Oracle社が当初の予想より強く仮想化ベンダーを必要としている可能性はある。
Virtual Iron社には、仮想化市場におけるOracle VMの重要性を強化し、有益な形でXenロードマップに影響を与えるだけの知識、技術、そしてブランド力が確実にあるのだ。
ラベル: Acquisitions, Oracle, Virtual Iron
投資家がVMware社株を大量取得:次はCisco社の買収か?-記事更新-(20090212-1)
Cisco社によるEMC/VMW社買収のうわさが再浮上してきた。
virtualization.infoは、結びつけることで何か大きなことにつながる可能性を示す複数の情況証拠を発見した。
- 先に報じられたように、Cisco社がおそらく買収を念頭に現金の調達を進めている。
- 2月10日のSECへの提出書類には、だれかがVMware社株を買い進めている形跡が見られる。
- Cisco Networkers 2009ではCisco社/VMware社/EMC社の戦略が密接に結びついたことが明確に見て取れた。
2月9日のSECへの提出書類からは、Cisco社が40億ドル調達に向けた上位社債の目論見書を公開したことが分かる。ブックビルディングはすべての主要投資銀行が行い、2月17日に締め切られる。
今の市場の状況でこのような大型発行に踏み切るということは、Cisco社にかなりの自信があるはずだが、Standard&Poorsではこの無担保上位社債券の格付けを安定した見通しとし、「A+」を与えている。
Cisco社では、40億ドルのうち5億ドルを短期借入金の返済に充てるが、大量の保有現金と合わせると米国の親会社の手元には47億ドルの現金が残ることになる。CNETによると、この金額は海外子会社の現金保有高を除いた額だという。
EMC社の時価総額が約250億ドルで、VMware社のそれが約105億ドルであるため、この額では完全な買収には足りないが、株式交換に現金決済を足せばEMC社の投資家は間違いなく関心を示すだろう(Cisco社は現在、発行済み株式の1.7%を保有している)。
VMware社には約18億ドルの現金があるあため、65億ドルの現金と60から70億ドルのCisco社株という取引が考えられる(Cisco社には最低20%のプレミアムの支払いが必要)。
EMC社は約58億ドルの現金と、10億ドル分の短期投資を保有しており、合計で82億ドルの現金相当額がある(VMware社の所有権は84%)。この場合、130億ドルの現金と150から170億ドル分のCisco社株による取引が考えられる。
(可能性としては)もう1つ、VMware社の株主の間で最近興味深い動きが見えることだ。
ある会社が公開会社の発行済み株式の5%以上を取得する場合は、当該企業の関心を株式市場に通知する目的で米国法が「SEC 13G」書式の提出を求めている。
その会社の株式を取得するところが受動的投資家であり、乗っ取りが目的ではないことを十分理解させる必要があるのだ。
13Gは、市場で株式を取得する10日以内に申請し、公告しなくてはならない。
2月10日には、UBS社が代理になって複数の申請を行っている。
報道では買収日は2008年12月31日だとされており、そうなるとSEC規則違反になる可能性もあるが、詳しいことは専門家に譲る。
これらはたいていの場合が匿名の投資アカウントになっており、UBSの背後にだれが隠れているのかわれわれには分からないが、だれかがVMware社を優れた投資先だと考えていることは確かだ。
公開された内容は以下の通り。
| 名前 | 種類 | 株数 | 普通株の割合 |
| UBS AG | BK, HC | 14,433,983株 | 16,1% |
| UBS Americas Inc.社 | HC | 6,178,882株 | 6.9% |
| UBS Global Asset mgt社 | IA | 5,465,362株 | 6.1% |
これで合計2607万8227株となり、発行済み株式の6.7%に達する。
割合が異なるのはEMC社がVMware社株を2007年に公開した際、VMW株を2種類に分割することにしたためだ。
これらの株には2種類の議決権があり、それによって普通株Aと普通株Bに分類される。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)にはわずか9044万8000株しか上場されていないが、発行株数は3億8960万2066株ある。
EMC社は今も3億2700万株(83.4%)を保有している。
これはつまり、現在NYSEに上場されている株式の4分の1をUBSのクライアントたちがコントロールしていることになる。
VMware社は2008年、19億ドルの売上高から2億9000万ドルの利益を計上している。
95億ドルの評価額は30%代前半のPER(株価収益率)を示しており、かなり高い数字だ。
財務状況とEMCの企業支配権を考えると、50%の成長率を見込んだとしてもVMware社にそこまでの価値はない。
ただ、それでも同社が2007年10月に450億ドルの評価を得たときのPERより大幅によいのだ。
しかし、Cisco社にとっては、VMware社にもEMCに社も戦略的に重要な価値がある。
クラウドコンピューティングはコンピューティングの未来だとされるなか、EMC社との合併は完ぺきな組み合わせだ。
Cisco社では既にDell社、EMC社、そしてVMware社と提携しており、これら各社も、Dell社とのOEM契約でスタック全体のシングルベンダーソリューションを提供することができる。
Cisco社では既に「Vframe」と「VMware vCenter」の密接な統合を実現している。彼らは単一ベンダーの分散ストレージをバックエンドに置いた統一されたI/O構造を持つ超遠隔管理/自動化プラットフォームを提供することができる。
したがって、まもなく登場する「カリフォルニア」というコード名のCisco社のブレードシステムは、業務提携の成果以上のものがあるかもしれない。
Cisco社/EMC社/VMware社の共同体は、AmazonのWebサービス、Google Apps、あるいはMicrosoft AzureのようなAPIをコントロールしなくても、かなり魅力的なクラウドコンピューティングプラットフォームを提供できるのかもしれない。
ラベル: Acquisitions, Cisco, EMC, VMware
うわさ:Novell社、Dell社、そしてCisco社が買収を準備(20090211-2)
主力ニュース誌のNetwork WorldとBusiness Journalは先週、Novell社とDell社の主力ITベンダー2社が仮想化分野で買収の準備を整えたことを示唆した。
Network WorldはNovell社の社長兼最高経営責任者(CEO)の言葉を以下のように報じている。
...Novell社では現在、仮想環境からクラウドコンピューティングモデルへのワークロード移行を可能にするツールをユーザに提供する技術の拡張を計画中だ。…
Business Journalの方は、HP社によるOpsware社買収に対抗してDell社がEgenera社の買収を考えている可能性があると推測している。
Dell社の関係者は、同社がそろそろHewlett-Packard社やIBM社などのライバルと競争するために収益基盤拡大に向けた買収を進めても良いのではないかと示唆している。
問題は、大型買収という賭に出るのか、それともこれまで通り比較的控えめな買収を続けるのかだ。
これらのうわさに加え、CNETも今週、Cisco社が40億ドルの社債を発行して現金を調達する計画だと報じている。
金額の一部(5億ドル)は、変動利率債務の支払いに利用され、残りは仮想化業界のベンダーの買収にあてられることになる。
CNETは、Cisco社の目当てはEMC社買収だとまでしているが、それには35億ドル以上のコストがかかることは確実だ。
Quest社がMonoSphere社を買収(20090113-6)
仮想化業界におけるQuest社の業務拡張はまだ終わっていない。Invirtus社を2007年6月(後にVizioncore社と合併)、Provision Networks社を2007年11月(現在のQuest Desktop Virtualization Group)、そしてVizioncore社の残りの部分を2008年1月(遅かれ早かれQuest Server Virtualization Groupとなる)に次々と買収した同社は、今度はストレージのabstraction layerを望んでおり、MonoSphere社の買収を1月13日に発表する。
MonoSphere社は2008年初頭に仮想化の世界にアプローチしてきたストレージベンダーで、「ダークストレージ」(非効率的な容量割り当てによって無駄になったストレージ容量)の概念を持ち込んだ。
同社によると、顧客は消費が毎年10~15%増加するなか、平均30%のストレージを無駄にしているという。
未加工のストレージがコンフィギュレーションされると、それがホストサーバにマッピングされ(アロケート済みストレージ)、ハードウェアに認識され(要求ストレージ)、ボリュームとして表示され(割り当て済みストレージ)、それから最後にアプリケーションによって使用される(使用ストレージ)。
MonoSphere社は、利用可能容量の90%から95%という最適なアロケーションを妨げる非効率性を各段階で見分ける。
MonoSphere社は2008年2月にVMware Technology Alliance Partner Programに加入しており、自社製品でESXをサポートしている。
Quest社は既に「MonoSphere Storage Horizon」の存続を明言しているが、同製品がほかの各種製品に統合されることも明らかにしている。
容易に想像は付くが、最初の統合先はパフォーマンスモニタ/トラブルシューティングを行うVizioncore社のフラグシップ製品「vFoglight」(元の「esxCharter」からその後「vCharter」に変更)となる。
ラベル: Acquisitions, MonoSphere, Quest
Sun社がQ-layer社を買収(20080112-6)
Sun社が新興市場、とりわけ仮想化とクラウドコンピューティングで二番手に甘んじたくないことは明白だ。
同社は仮想化分野において、Xenベースの独自ハイパーバイザーと、「VMware vCenter」と競合するエンタープライズ管理システムを開発中だ。
残念ながら、「xVM Server 1.0」も「Ops Center 2.0」も登場があまりに遅れ、エンタープライズレベルのサポートが受けられるオープンソースハイパーバイザーを適当な時間内に持ちたいという顧客の期待は消えつつある。
Sun社は、クラウドコンピューティング市場において具体的な存在感を確立するための行動も起こしている。同社の汎用グリッドコンピューティング施設であるNetwork.comはアップグレードが進行中で、幅広い人気を得ているAmazon EC2のようなものになると思われる。
そして今回、同社は「NephOS」を販売する欧州企業のQ-layer社の買収を発表する。同製品は、バラバラになったサーバのほか、ネットワークやストレージ資源のオンデマンドプロビジョニングを簡略化し、ユーザ単位でのチャージバック機能を提供する管理プラットフォーム。
次期バージョンのNetwork.comは、Amazon社との競争力を高めるべくNephOSを投入する可能性がかなり高い。
ラベル: Acquisitions, Q-layer, Sun
VMware社がTungsten Graphics社を買収(20081215-5)
Phoronix社は12月15日、VMware社によるTungsten Graphics社買収の速報を伝えた。
以下のような非常に人気の高いLinuxグラフィックス技術の開発を支えているのがこの規模の小さい会社だ。
- Mesa3D X Window Systemが利用するOpenGLコンポーネント
- Gallium3D 3Dグラフィックスドライバのソフトウェアライブラリ
- TTM Manager ビデオメモリマネージャ
これまでのところVMware社はこの報道を正式に認めておらず、買収額も公表していないが、新子会社の正式サイトではこのニュースが報じられている。
VMware社が、同社のVDI戦略「vCloud」の中核であり、すべての集中管理下にある仮想マシンをローカルでチェックおよび実行が可能な登場間近のクライアントハイパーバイザーを強化するためにTungsten Graphics社を買収したことは確かなようだ。
ノートPCなどの消費者向けハードウェア上でハイパーバイザーを実行し、3Dレンダリングをはじめ、実際のハードウェアが提供するすべての機能を使えるようにするには相当な開発作業が必要になる。
Phoenix Technologies社、Neocleus社、そしてCitrix社など、複数の企業が同じ道を選んではいるが、グラフィックスアクセラレーションの極意を心得た会社を買収したところはまだ1社もない。
Tungsten Graphics社を得たことで、VMware社が買収した企業の数は以下を加えて12社に達した。
11. Trango Virtual Processors社(モバイルハイパーバイザー)
10. Blue Lane Technologies社(侵入防止システム)
9. B-hive社(パフォーマンスモニタ)
8. Thinstall社(アプリケーション仮想化)
7. Foedus社(コンサルティングサービス)
6. Sciant社(ソフトウェア開発)
5. Dunes Technologies社(仮想データセンタオーケストレーション)
4. Determina社(侵入防止システム)
3. Propero社(仮想デスクトップインフラ)
2. Akimbi社(仮想ラボ自動化システム)
1. Asset Optimization Group社(キャパシティプラニング)
ラベル: Acquisitions, Tungsten Graphics, VMware
IBM社がTransitive社を買収(20081119-1)
IBM社は11月18日、Transitive社を買収する意向を発表した。同社は、ネイティブ以外のハードウェアプラットフォーム上でアプリケーションを動作させる(クロスプラットフォームの仮想化用として開発された)エミュレーションレイヤを販売している。
同社のエンジンは、IBM社のPowerPC CPUやIntel x86でMac OS用のアプリケーションを運用する「Apple Rosetta」ソフトウェアを支えているものだ。
Transitive社では、SPARCアーキテクチャで開発されたSun Solarisアプリケーションを、x86/x64もしくはIntel Itaniumのあらゆるアーキテクチャ上のLinuxで動作するよう変換することもできる。
Transitive社は2008年1月にも、IBM社が販売する「PowerVM Lx86」ソフトウェアに採用された。これは、あらゆるx86アーキテクチャ向けに開発されたLinuxアプリケーションをPower CPU搭載のIBM System pプラットフォーム上で運用できるようにするもの。
IBM社はおそらく、このソリューションが同社買収を決断するほど興味深いものだと考えたのだろう。
買収の詳細は分かっていない。
ラベル: Acquisitions, IBM, Transitive
VMware社がTrango社を買収し、ハイパーバイザーのモバイル対応に布石(20081110-7)
仮想化ベンダー各社がモバイルおよび組み込みデバイス市場への参入を目指していることは、virtualization.infoが先月繰り返しお伝えした。
ARMプロセッサ上のXenへの移植を進めるSamsung社、Linuxモバイルの一環としてKVMの配布を計画するQumranet社、さらにはCitrix社先端技術製品担当バイスプレジデントによる予測にまで言及した。
今度は、VMware社がこの新興市場の数少ないベンダーの1社を買収し、このトレンドを確かなものとしてきた。Trango Virtual Processors社だ。
Trango社のハイパーバイザーは、今のところ次のような興味深い(しかしかなり限定的な)各種リアルタイムOSをサポートしている。Windows CE 5.0および6.0、Linux 2.6.x、Symbian 9.x、eCos、μITRON NORTi、およびμC/OS-IIだ。
VMware社は、スケールダウンされ、最適化されて、ARM CPU(新しい「Cortex-A8」や「Cortex-A9」など)搭載組み込みデバイス向けESXだと思われる「Mobile Virtualization Platform(MVP)」をTrango社を通じてリリースする計画だ。
もちろん、そこには解決の必要な2つの複雑な問題が絡んでいるため、VMware社ではこのモバイル革命がいつ起こるのかを明かしていない。
- そもそも、顧客が自分の携帯電話上でWindows XPの仮想マシンを動かせるからといって、それが使いものになるとは限らない。そこで、モバイル市場は特定の要件を満たせるデバイスをリリースする必要がある(Citrix社がかなり前から「Nirvana」電話機と呼んでいるものだ)。
これはわれわれの見解に過ぎないが、ゲストOSとやりとりするには、このデバイスは「Apple iPhone」や「Nokia Internet Tablet」などをはるかに大型化したものでなくてはならないはずだ(おそらくiPhoneの4倍、Internet Tableの2、3倍)。 - 次に、リアルタイムOSを開発するベンダー各社(Microsoft社、Apple社、RIM社、Palm社、そして新たに加わったGoogle社)は、自社のプラットフォームが仮想化される事実を受け入れ、それにしたがってサポートを提供しなくてはならない。
これは、VMware社がサーバ仮想化用の製品を最初に投入したときに経験した時間のかかる困難な作業になるだろう。
今のところ、これら2つの問題は対応が非常に難しいように思えるかもしれないが、Gartner社は楽観的で、2012年までには新しく出荷されるスマートフォンの50%以上が仮想化に対応すると予測している。
もしこれが事実なら、VMware社との競合を望む仮想化ベンダー各社は、場合によってはTrango社の競合を買収するなど、必要なノウハウをかなり早急に蓄える必要がある。
かなり面白いのが、確固たる地位を築いており、Intel社の出資も受けているVirtualLogix社だ。
このGartner社の予測はvirtualization.infoの業界予測に追加した。
ラベル: Acquisitions, Market Trends, Trango, VMware
VMware社がBlue Lane Technologies社を買収(20081009-8)
virtualization.infoがつい先ほど得た情報によると、VMware社がセキュリティベンダーのBlue Lane Technologies社を買収したという。
インラインパッチ技術で人気の高い同社は、2007年初頭に仮想化市場に参入し、ここ2年の間に、活動の重点をVMware Infrastructureへと完全に移してしまった。
どの競合製品とも同じように、同社の「VirtualShield」は現在もESXハイパーバイザー専用の統合ができず、従来のVM同士のやりとりが必要になる。同製品は、プロキシとして機能する仮想マシンの内部にインストールする必要があり、仮想ネットワークは設定をし直して保護された仮想マシンをすべてそれにポイントさせる必要がある。
VMware社がVI4と一緒に2009年に投入するであろう「VMsafe」セキュリティAPIの登場により、このシナリオは劇的に変わり、Blue Lane社は、ようやくコンフィギュレーションをし直すことなく仮想インフラを透過的に保護できるようになるだろう。
しかし、VMware社が買収してしまった今となっては、これももはや不要になるかもしれない。
今回の買収は、同社がセキュリティ分野に並々ならぬ力を注いでいることを再確認するものだ。実際、VMware社は2007年、複数の手段でセキュリティ分野への投資を進めている。
- (2007年8月)パッチエンジンをVI 3.5 Update Managerで利用するためVMware社がShavlik Technologies社とOEM契約を締結。
- (2007年8月)VMware社がDetermina社を買収。
- (2008年2月)VMware社がVMsafeを発表。
今回のBlue Lane社により、(少なくとも公開会社を数える限り)VMware社は9社を買収したことになる。
最後に買収したのは2008年5月のB-hive社(同社の技術も「AppSpeed」の名前でVI4に投入される)。
今回の買収は詳細が分かり次第詳しくお届けする。
ラベル: Acquisitions, Blue Lane, Security, VMware
PHD Technologies社がXtravirt社のソフトウェア事業部を買収(20081007-3)
仮想マシンのバックアップとリカバリを専門にする米新興企業のPHD Technologies社は、8月に未公表額の資金調達に成功した。
そして、その資金の一部は新しい最高経営責任者(CEO)と新しい国際営業担当エグゼクティブバイスプレジデントの獲得に利用された。さらに今回は、その一部がほかにも英国に本社を置くコンサルティング会社のXtravirt社のソフトウェア部門買収に利用された。
今回の措置により、PHD Technologies社はESXホストの一斉コンフィギュレーション、パッチ管理、仮想マシンのバックアップ/リストア、さらには仮想SANソリューションまで、VMwareインフラ管理の複数の側面をカバーする各種ツールを獲得した。
さらに、Xtravirt社共同創業者のAlex Mittell氏が研究開発ディレクターとしてPHD Technologies社に入社した。
これで同社には、多くのセグメントでビジネスを拡大し、Veeam社のような企業がこれまでに実現してきた人気や規模に迫る成長を遂げるチャンスが生まれた。
ラベル: Acquisitions, PHD Technologies
Copyright © 2003-2009 virtualization.info. All rights reserved.
virtualization.info Network: virtualization.info | virtualization.tv | Virtualization Congress


























