速報VMworld 2009:クラウドコンピューティングについて語るVMware社(20090901-2)
VMworld 2009の開幕にあたっての基調講演で深く隠れた形になったが、VMware社最高経営責任者(CEO)のPaul Maritz氏は同社の新しいメッセージを明確にする3つの新しい重要なコンセプトを紹介した。
- 次世代の仮想データセンタは「ソフトウェアメインフレーム」になり、完全に自動化された自給自足型になる。
- ソフトウェアメインフレームのなかには「サービスカタログ」が入る(これに関する詳細は後ほどもしくは2日に)。
- このカタログのなかで利用可能なクラウド対応サービスはまだ登場していない。このソフトウェアメインフレームサービスは、ISV各社がSpringSourceフレームワークを介してクラウドのなかで開発、テスト、そして管理を行う「Javaエンタープライズアプリケーション」となる。
VMware社は現在、2回目となる基調講演をほぼクラウドコンピューティングだけに話題を絞って非公開で行っているが、ここで前述の3つのコンセプトがさらに明確になることが期待される。
Paul Maritz氏が壇上に登場する。 同氏は基調講演のなかで既に語ったことをまとめてから、これから続々と登場するであろうパートナーの1社であるAT&T社を壇上に招く。
AT&T社はまず、自社が約束されるクラウドコンピューティングを実現するためのユニークな立場にあることを宣伝するところから始め、続いて既存の「Synaptic Hosting」製品についての説明を開始する(壇上に登場するVMware社のパートナーが全員これと同じことをやり出したらセッション終了よりはるか前に会場は空っぽになるだろう)。
AT&T社が終わるとVMware社は2つの統合クラウドインフラ間におけるライブマイグレーションのデモを約束し、より具体的な内容へと移る。 残念ながら、実際に行われたのはSQL Serverを搭載した仮想マシンがいずれも同じvCenterにコントロールされ仮想センター間のトランザクションの実行をシミュレートするというシンプルなVMotionのデモだけだった。 われわれが目にしたものが実際に地理的に離れたライブマイグレーションだった証拠は全くない。
次に登場したのは、「Project Spirit」という新しいクラウドコンピューティングインフラを1日に発表するSAVVIS社だ。 SAVVIS社の主張によると、Spiritは多層QoS機能を搭載した業界初の仮想プライベートデータセンタだという。 しかし、オンラインサイトを見る限りSpiritはまだベータテスト中であり、初の仮想プライベートデータセンタということに関してはAmazon社が何か言いたいのではないだろうか。
ここでVMware社がクラウドコンピューティングに関するセキュリティの懸念について語る。この不可能な仕事に取り組むべくVerizon社が壇上に登場する。 今から10分の間にどのような対応があろうとも、それはクラウド内での動きがセキュリティに与える膨大な影響のごく一部に過ぎない。 Verizon社は先ごろリリースしたComputer-as-a-Service(CaaS)製品の説明を行い、サードパーティーがCaaSにセキュリティ機能を追加できるようにするための認定プログラムにも言及した。 つまり、Verizon社は自社単独ではクラウドコンピューティングインフラのセキュリティ改善に向けて何もしていないということになる。
この基調講演が会場内にいるメディアを教育するためのプロパガンダになろうとしていることは驚きである。 これまで壇上に登場したVMware社のパートナーは、クラウドコンピューティングのマーケティング活動以外に力を示せずにいる。今日のクラウドコンピューティングを取り巻く多くの問題に対応したり、どのようにして難問に取り組んでいるのかを正確に説明することはどのパートナーもできなかった。
次に壇上に登場したのはTerremark社だ。 彼らは、われわれが既に開幕時の基調講演で目にしたvCloud Expressポータルのデモを行った。 virtualization.infoが既に解説したように、このポータルはクラウドのなかの1台の仮想マシンの仮想ハードウェアを簡単に再設定し、新しい仮想マシンにプロビジョニングを行って、かなりシンプルな形で仮想ネットワーキングを定義できる。 いずれにしても、このインターフェースが最初から使える(まだ未完成のセルフサービスポータルのような)ものなのか、vCloud Express SDKを利用してゼロから製品を開発するにあたってクラウドのプロバイダーが大半の作業をしなければならないのかはまだ明らかではない。
ここで、標準への批准を求めてDMTFに申請が行われている「vCloud API」の登場をVMware社が発表する。
ここで壇上にはSpringSource社のCEOが登場し、どうすればvSphereインフラがVMware社の考えるPlatform-as-a-Service(PaaS)になるのか解説した。 午前の基調講演と比較し、今回のデモはIT管理者によるパブリッククラウド内へのJAVAアプリケーション導入方法に重点が置かれた。
それでも、そのデモは極めて複雑で、仮想化やVMware社の製品を理解する人の大半にとっておなじみの内容からは完全にかけ離れていた。 Springフレームワークやそのアプリケーションサーバの解説がいかに詳細な内容であっても関係なく、VMware社はJAVAアプリケーションが同社のビジョンにとって非常に重要になった理由や経緯をもっとシンプルな言葉を使って明確にする必要がある。
最後にRight Scale社が壇上に登場する。 同社が立ち上げたばかりのサービスは、複数のパブリッククラウドと同時にやりとりし、プロバイダーを要約して、新しい仮想マシンのコンフィギュレーションとプロビジョニングが可能な1台のスーパー管理コンソールを顧客に提供することができる。
これが最後のデモとなり、質疑応答に入る。
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