速報VMworld 2009:第2日(20090902-1)
サンフランシスコのMoscone CenterではVMworld 2009第2日の基調講演が行われている。
9月1日には、VMware社最高経営責任者(CEO)のPaul Maritz氏とCOOのTod Nielsen氏が同社のビジョンに重点を置いた基調講演を行った。
例によって、2日は最高技術責任者(CTO)のStephen Herrod博士がより具体的な技術寄りの基調講演を行い、VMware社が近々投入する、もしくは今後のリリースに向けて開発を進める新製品に多くの時間を割くものとみられている。
Herrod博士が壇上に登場する。
同博士は、VMware社の戦略を構成する3つの構想と、デスクトップ仮想化の分野とViewに再び重点が置かれている点を整理し始める。ViewはDesktop-as-a-Service(DaaS)を可能にする。
DaaSにはイメージとポリシーの一元管理のために適切なプラットフォーム(vSphere)と技術が必要とされる。
カギを握る課題は、共有イメージの提供、ユーザ個人情報の管理、そしてパッチ適用の簡略化だ。
ユーザ個人情報に関し、VMware社ではViewへの「RTO Virtual Profiles」統合に関するOEM提携を開始したばかりだ。
大きな努力の必要なもう1つの分野がユーザエクスペリエンスで、これは作業者が使うエンドポイントにかかわらず考え得る最高のものでなくてはならない。
もちろん、Herrod博士が語っているのはTeradici社との提携と、昨日簡単なデモが行われた同社のPCoIPリモートプロトコルのソフトウェアバージョンのことだ。
ソフトウェア版PCoIPが付属する「View 4.0」の出荷は2009年中となる。
Herrod博士は次に、VMware社が取り組んでいる最も重要な技術革新に話題を移す。クライアントハイパーバイザー、もしくは「Client Virtualization Platform」(CVP)と呼ばれるものだ。
同製品のデモが行われている。仮想デスクトップがView経由で起動され、ローカルのノートPCで実行されている。YouTubeの大画面Flashビデオと3DグラフィックスがローカルのGPUを使って動作している。一方で、OSの方は仮想マシン内で動作し、仮想ディスプレイカードが完全にエミュレートされている。
デモの後半では、シンクライアントとApple iPhone(新しいWyse PocketCloudアプリケーション経由)上でPCoIPを動作させた。
Herrod博士はここで話題を戦略に戻す。
VMware社は、簡単な仮想データセンタ管理を携帯端末内でも実現したい考えだ。これは、「vCenter Mobile Administrator」経由で実現されることになる。
しかしそれ以上に、VMware社はハイパーバイザーを携帯電話にも投入したいと考えている。そこで出てくるのがまもなく投入される「Mobile Virtualization Platform」(MVP)だ。
Visa社の製品開発国際本部長が壇上に登場する。
デモでは、QWERTY配列キーボード(iPhoneの3倍のサイズ)を搭載した大型の研究開発用携帯端末が使われる。
そこではVMware社が2008年11月にTrango社から獲得したモバイルハイパーバイザーが動作している。
ホストOSは「Windows Embedded CE 6.0」、ゲストOSはGoogle Androidで、ネットに接続してGoogle Mapsとの統合を行うVisa社のモバイルアプリが搭載されている。
デスクトップ仮想化の取り組みについてはこれで十分だろう。Herrod博士は再びサーバの仮想化に戻り、Paul Maritz氏が昨日紹介した新しいコンセプトを重ねて強調する。ソフトウェアメインフレームだ。
そして、ソフトウェアメインフレームの基盤となるのがVMotionである。
VMware社はこれまでに、仮想技術の管理者はVMotionを使って3億50000万回のライブマイグレーションを行って4億ドルを削減した。
「Storage VMotion」が2006年末に登場し、5月にはvSphereと一緒に「Network VMotion」が投入されるなど、VMotionは急速に熟成が進んでいる。
Herrod博士は、長距離VMotionについてVMware社がどこまで進めているかは明かさなかったが、多数のパートナーが稼働するデモを用意していると指摘している。
グローバルなパフォーマンス最適化にVMotionを使う場合はVMware DRS技術を利用することになるという。
テストでは、手作業での仮想マシン配置に対してDRSが96%の効率性を達成している。
VMware社ではDRSを拡張してI/Oを組み込もうとしている。
話はvSphereと一緒に投入された新世代仮想アプライアンス(VMware社ではもはやこの呼び方はしていないようだ)の「vApps」に進む。
Herrod博士はvAppが自身のSLAとセキュリティポリシーを記述したメタデータレイヤを持っていて、これがVMsafe APIを利用するサードパーティーのセキュリティベンダー各社によって強化されていることを再確認する。
Herrod博士は次に、まもなく登場するvCenter Server用モジュールの1つである「ConfigControl」を紹介する。
ConfigControlはコンフィギュレーション/変更管理ツールで、vSphereの棚卸し時のイベントの履歴を残す。
これは、VMware社の複数のパートナーが現在用意している多数のソリューションと競合する。
この製品(技術プレビュー)が初めて壇上で披露される。管理者は検索ウェブインターフェースを使って棚卸し時に特定のオブジェクトで発生した変更を見つけ出すことができる。
また、コンソール上で変更点を視覚化する際の方法も選ぶことができる。
ConfigControlが伝える変更では、管理者がその変更によって影響を受けたオブジェクトも知ることができる。
インターフェースは一見あまり直感的ではないが、同製品は極めて興味深い。
Herrod博士はここで、VMware社の戦略の最後の構想であるvCloudに話題を移す。
Site Recovery Manager(SRM)はクラウド間(一方はプライベートだが、もう一方はパブリックでもプライベートでもかまわない)のコネクティビティの一例だ。
クラウド同士を接続するもう1つの方法が長距離VMotionだ。だが、VMメモリの移動やVMディスクイメージの移動と同期など、そこには課題も多数ある。
Herrod博士によると、2010年になれば長距離ライブマイグレーションソリューションはもっと増えるという。
Herrod博士はVMware社の動きで最も論争を呼んでいる分野に話題を戻す。SpringSource社の買収だ。
VMware社は、この買収の大局的な意味を明確にすべくそのメッセージに急きょ変更を加えてきたようだ。
Herrod博士はVMware社内におけるエンタープライズJavaアプリケーションの位置づけをうまく説明しているが、同博士のプレゼンテーションは、仮想データセンタの管理者がその面倒をみなければならない理由という、最も重要な疑問にまだ答えていない。
SpringSource社のCTOが壇上に登場する。この点を説明してくれることに期待するが、残念ながらコードの話が出てきた直後に人々が退場し始める。
VMware社はこの部分で大きな課題を抱えている。同社は、SpringSource社の詳細をその形跡も含めてすべてスライドやデモから削除し、コアユーザ層を遠ざけないようにメッセージの重点を置き直す必要があるのだ。
昨日のクラウドコンピューティングに特化したPaul Maritz氏の基調講演で行われたのと同じデモが行われ、2日目の基調講演が終了する。
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