仮想化ベンダーとしてのOracle社の信頼性は?(20090929-1)
現在の仮想化市場で最大のポテンシャルを秘めている会社はOracle社だ。
仮想化で最も重要な価値の1つは、特定のハードウェアベンダーへの依存を排除し、「物理」の世界における変更につきまとう問題を抱えることなく、サーバ、ストレージ、あるいはネットワーク関連製品を自由自在に切り替えられる能力だ。
だが、だれもがオープンで競争の激しい市場を望む一方で、多数の顧客は常に可能な限り少数のベンダーと取り引きをしたいと考える。
1社のベンダーだけと取り引きをすることは、稼働部品が少なくなり、ライセンスの煩わしさが低減され、すべてのコンピューティングスタックをカバーした安心できるサポート契約を結べる(つまり、解決に至るまでの時間が短縮される)、標準化プロセスがスムーズになるなど、さまざまなことに結びつく(はずだ)。
Sun社の買収により、Oracle社は前述のすべてを提供できる面白い立場にある。
サーバ、ストレージ、そしてシンクライアントも持っている。
Xenベースのハイパーバイザーに至っては、自社オリジナルの「Oracle VM Server」、「Virtual Iron」、そして日の目を見ることのなかった「Sun xVM Server」と、1つどころか3つもある。
OSもあるし、エンタープライズ管理システムもある。
世界で最も幅広く普及しているアプリケーションプラットフォームがあり、複数のミドルウェアがある。
世界で最も幅広く採用されているミッションクリティカルなデータベースサーバをはじめ、多数のエンタープライズアプリケーションもある。
Oracle社の判断次第で、これらの部品は1つにまとめることができ、これらを非常に洗練されたオーケストレーションフレームワークに適用し、VMware社がVMworldの基調講演で言及しているものと同じソフトウェアメインフレームを実現することができる。
Oracle社の行動や態度に不審を抱いても、世界中の企業は注目することだろう。
仮想化はもはや単なるハイパーバイザーにとどまらず、管理レイヤだけの話でもないというVMware社とCitrix社の両社の最近の話が事実ならば、Oracle社こそ注目すべき会社となる。
問題は、Oracle社が仮想化業界において信頼性を獲得するための行動を一切取っていないことだ。
まずVMware社、そして続いてEMC社が、制限に非常に厳しいサポートポリシーを採用することで、同社が顧客の選択に影響を与え、制限を加えていることを強調してきた。
これは1つの戦略だ。異議を唱えるのも良いが、Oracle社がどのような展開に持ち込もうとしているのかは分かるはずだ。
Oracle社社長のCharles Phillips氏から、顧客がVMware製品上でOracle社に同社製品のサポートを期待するという話はこれまで一切なかった、という話が出ればまた違う。
心配だ。
これに対し、EMC社が反応して顧客の意見を求めてきて、それが正式な回答へとつながった。
ただし、信ぴょう性のない回答ではある。
…誤解があるので、その点を明確にさせていただく。顧客が仮想化に関心を示していない、というようなことは一切言っておらず、顧客が自分たちのアプリケーションを仮想化された環境で運用したいと考えていることは既に認識しており、そうするよう促しているからこそ、Oracle VMのライセンスを無償で提供している。Oracle VM環境をサポートし、テストし、認定している。 VMwareを使いたい顧客の意見を聞く必要がないなどとは言っておらず、仮想化が重要だという意見には既に同意している。
ほかのVMについても、仮想化がわれわれのほかの製品群と複雑に結びついていることからサードパーティーのVMは今のところ一切正式には認定していないが、サポートの問題が発生すればそれに対応することは明言した。われわれの多くの顧客はデータベースグリッドを運用しており、われわれは、そもそものRAC採用理由であるHA機能の実現でVMとやりとりするノード間通信用にクラスタ製品が必要な仮想クラスタもサポートしている。また、仮想化も利用してRACクラスタのプロビジョニングを行い、ライブマイグレーションも行う。…
Oracle社の世界に浸かっている人物が前述の声明の真実を既に暴露している。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…Oracle社は、RAC以外には全くこのような認定を行っていない。RAC認定コンフィギュレーション以外、わたしの知る限りOracle社にハードウェアプラットフォームに関する認定はない。また、ここで話題になっているのはRACではない。
Chadが指摘するように、Oracle社は自社ソフトウェア用のHardware Compatibility Programを用意していない。このような理由から、Oracle社のソフトウェアとの併用が「認定」されていないからといって顧客にVMwareを運用しないよう指示するのは単純に無意味だ。Dell社のサーバ、Intel社のCPU、Emulex社のHBA、Broadcom社のNIC、そしてOracle社のソフトウェアが一般的に動作するほかのほぼすべての製品にも同じことが言える。
…
VMware社では、Oracle社のソフトウェアが直接動作するOS環境を明かしていない。その代わりに、VMware社ではRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のようなOS環境が動作する(仮想化された)ハードウェアスタックを提供している。
Oracle社は、実際のところRHELなどの認定は行っているが、前述のように、RHELはVMware上でしか動作せず、それも実際にはRed Hat社によって認定されている。…
Oracle社は仮想化ベンダーとなることに本当に関心があるのだろうか?
IT業界でも最も競争の激しい市場の1つにおいて、同社はこのような形で信頼性を築きたいと考えているのだろうか?
顧客や潜在客は、ベンダーのビジョンと、それを実行に移す力に対する信頼を築けるツールを手に入れているのだろうか?
ラベル: Oracle
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