Amazon EC2と競うべくAzureの準備を進めるMicrosoft社(20090930-1)
クラウドコンピューティングは多数の異なる意味を持っている。今のところ、仮想データセンタの技術に主な重点を置くvirtualization.infoの関心は、クラウドコンピューティングのなかでもハイパーバイザーがオーケストレーションフレームワークと連携して拡張可能なペイ・パー・ユースのオンデマンド仮想インフラを作り出す「Infrastructure-as-a-Service」(IaaS)と呼ばれるアーキテクチャに限定されている。
もちろん、「Server-as-a-Service」(この言葉は今のところまだだれも使っていないが、業界ではいずれ使われていくのではないか)や、目前に迫った「Desktop-as-a-Service」(DaaS)アーキテクチャなど、IaaSクラウドが取り得る多くの形にも重点を置いている。
したがって、virtualization.infoではIaaSサービスプロバイダー(Amazon社、IBM社、Rackspace社、tuCloud社など)とIaaS技術プロバイダー(Citrix社、Desktone社、Skytap社、VMware社など)の両方を注意深く見守っている。
そして、まもなくMicrosoft社についてもカバーすることになるだろう。
今のところ、「Azure」と呼ばれるMicrosoft社のクラウドコンピューティング関連作業は、「Google AppEngine」や、VMware社、SpringSource社、そしてTerremark社の間の複雑な技術統合によっていずれ誕生するものと競合する「Platform-as-a-Service」(PaaS)アーキテクチャだと考えられている。
しかし、Microsoft社ではAzureの機能を拡張し、これを「Amazon Elastic Computing Cloud(EC2)」や「Rackspace Cloud」などと競合するIaaSクラウドにもしようとしている。こちらも、VMware社とTerremark社が共同で計画していることに左右されることはない。
そもそも、Microsoft社の仮想化サイトには「Cloud Computing」(クラウドコンピューティング)という新しいセクションが用意されており、そのなかにはAzureに具体的に言及する「Private Cloud」(プライベートクラウド)というセクションも用意されている。
次に、Microsoft社はプライベートクラウドの概念に関する「Dynamic Data Center Alliance Blog」(ダイナミックデーターセンタアライアンス・ブログ)という新しいブログを立ち上げており、現在そこでは新しい無償のDynamic Data Center Toolkit for Hostersを売り込んでホスティングプロバイダーに訴えている。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…このToolkitは、Windows Server 2008/Hyper-VとSystem Centerを組み合わせた仮想化インフラを使って管理サービスやパートナーがホスティングするクラウド製品の作成を包括的に規定するガイドになっている。つまり、Windows Server 2008とSystem Centerを組み合わせ、そこにリッチなWebサービスを重ねて、基盤の仮想化インフラを既存環境に統合するためのわかりやすい指針が提供されている。仮想化インフラとWebサービスをいったん組み合わせてしまえば最高のクラウド製品を提供できるようになる。このツールキットを活用すれば、ホスティング側はセルフサービスで可視性と管理を提供する顧客向けポータル経由でオンデマンド仮想マシン(VM)プロビジョニングを導入できるようになる。…
このブログの最新の書き込みには、まもなく登場する「Dynamic Data Center Toolkit for the Enterprise」への言及が既にある。
Microsoft社は、ここでは一切Azureに言及していないが、クラウドアーキテクチャのIaaSの未来を示唆するクロスリンクがある。
…Windows Server 2008 R2では基本機能がさらに強化される。このリリースではネイティブの仮想化機能を強化している。
- ライブマイグレーション
- より大型のVMのサポート:32/64ビットVMで、VMあたりメモリは最大64Gバイト
- VHDからの起動とクラスタ型共有ボリューム(Azureからの核となる強化)
まとめると、われわれはパブリッククラウドの教訓を短期間のうちに最大のメリットを提供できる可能性が高い分野、つまりデータセンタのなかで生かそうとしている。Azureを推進する技術が進化すれば、プライベートクラウドコンピューティングを現実のものとする社内技術の継続的な革新と進化が期待できる。…
各所で流れるうわさによると、Microsoft社はAzureのIaaS機能を現在テスト中で、正式発売も遠くはないという。
今まではVMware社が「vCloud」構想で高い関心と支持を集めているが、Hyper-Vで動作するAzureの早期登場と、先ごろ発表された「Xen Cloud Platform」がクラウドコンピューティング分野における独占的立場の確立を難しくする可能性がある。
具体的なものはまだ何もないが、Microsoft社とCitrix社がサーバ仮想化の初期の頃のようなVMware社の一人勝ちを許さないであろうことは明らかだ。
ラベル: Microsoft
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