リリース:VMware Chargeback 1.0(20090713-6)
VMware社は7月13日、1月に発表した新しいvCenterアプリケーションのなかからいくつかをリリースした。
最初の「Data Recovery」と「vShield Zones」はvSphere 4.0とともに先月登場した。
そして、今回登場したのが「vCenter Chargeback 1.0」と「AppSpeed 1.0」だ。
仮想化技術が成熟し、同組織内の複数の部署が同じ仮想インフラを安心して使い始めるなか、チャージバック機能に対するニーズが急速に増加しつつある。
VKernel社のような新興企業が人気を獲得しつつあり、経験豊かなVizioncore社のようなベンダーが自社のパフォーマンスモニタ製品にチャージバック機能を搭載し始めているのはこのような理由からだ。
VMware社は、パーフェクトなタイミングでこのセグメントに参入し、vCenter Server 3.5/4.0用のこの新モジュールをリリースする。
仮想アプライアンスとして登場する「Chargeback 1.0」(ビルド175384)は以下のような機能を搭載する。
- 複数コストセンターのサポート
同製品を使えば仮想インフラを複数のチャージバック階層にセグメント化し、それが1つの組織の各部署、コストセンター、もしくは事業部に割り当てられた各種ホストや仮想マシンをグループ化できる。 - 複数コストモデルのサポート
同製品はCPU、メモリ、ストレージ、ネットワークの送受信、そしてディスクの読み書きを監視する。これらのリソースは、固定コスト、アロケーションベースコスト、そして利用率ベースコストの3種類のコストモデルと比較して分析を行うことができる。 - コスト比較レポートのサポート
レポート機能を使うことで、階層や、階層内のすべて、もしくはひとかたまりの項目のコストレポートを生成することができる。コスト比較レポートは2種類のコストモデルを利用して生成することができる。 - ローカルユーザとLDAPユーザ(Active Directoryのみ)のサポート
特定のパーミッションセットを持つ異なるユーザを生成し、あらかじめ定義された役割を割り当てることができる。1人のユーザが1つの階層内および階層を超え、異なるレベルの異なるパーミッションを持つことができる。 - 高可用性のサポート
複数のインスタンスをインストールしてクラスタに追加することができる。1つのクラスタ内のインスタンスはすべて自動的に同期され、同じデータベースを使用し、ロードバランサ経由でアクセスすることができる。
Chargebackの価格はCPUあたり750ドルから。
上記のリストで浮き彫りになっているように、同製品はかなり細かく、1.0版としては機能も充実している。この分野の競合各社には3種類のコストモデルさえないところもいくつかある。
vCenterとの密接な統合や非常に高いポテンシャル(コスト予測やwhat-if経費分析など)は、以前からチャージバック機能を求めていた大企業にとってこれらの製品を非常に望ましい追加機能としている。
もちろん、これは付加価値を提供する余地があまり残されていないVMware社のパートナーにとってはあまり良いニュースとは言えない。
同社はこれまでのところ、VMware社のような成長を遂げるベンダーが自社製品のポートフォリオを多くの方向に拡大するのは自然なことであり、投入されたすべての機能は顧客が明確に要求したもので、VMware社が基本機能しか提供しないため製品ポートフォリオがパートナーの製品と一部でしか競合できない、と述べることで自社の既存戦略を擁護してきた。
最初の2点は文句なく妥当な指摘だが、Chargebackが最初のリリースでどれほど完成度が高いか見た場合、最後の点はもはや当てはまるようには思えない。
virtualization.infoでは、VMware社の拡張路線について同社を非難するのではなく、その戦略が、未だ恵まれたパートナーエコシステムがなく、多くの望ましいサードパーティーツール(チャージバックもその1つ)が提供できないでいる強力なライバル各社(すなわちMicrosoft社とCitrix社)に新たなチャンスを与えているだけであることを浮き彫りにするために強く主張してきた。
VMware社は今も仮想化市場の優良株であり、だれもが同社との提携を望んでいるが、3年前と比較すると、資金に限りのある新興企業は、市場リーダーに対して巻き返しを図るか、それとも中期的に大きく成長するチャンスを与えてくれるかもしれない競合ベンダー(その競合ベンダーの1社がMicrosoft社ならなおさらだ)に高い価値を提供するかのいずれかの選択を迫られている。
採用幅の拡大を享受し、興味深い売上獲得機会を実現できるなか、VMware社では複数のハイパーバイザーへの参入スペースを狭めようとするのではなく、この転換の加速を進めている。
したがって、VMware社以外の顧客すべてに向けたメッセージは最終的には次のようなものになる。VMware社のパートナーが進出してくる。現在ESXとvCenterしかサポートしないツールは遅かれ早かれだれでも使えるようになる。
ラベル: Chargeback, Releases, VMware
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