Citrix社がEssentials for Hyper-Vの無償バージョンをリリース(20090710-2)

7/10/2009   |   原文はこちら (English)

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Citrix社が無償提供する自社技術はまだ出てくるようだ。
彼らは2月、第一弾としてXenServerにマルチホスト管理コンソール(XenCenter)、仮想マシンライブマイグレーション(XenMotion)、ダイナミックリソース管理(Resource Pools)、そして基本のストレージ管理機能を組み入れた。

2007年のXenSource社買収に投じた5億ドルに続くこの膨大な額の投資を乗り切るべく、同社はビジネスモデルを変更した。利益は「Citrix Essentials」のサポートライセンスとプレミアム管理パッケージの売上から計上することになったのだ。

この新モデルに対しては懐疑的な見方が多く、SMBの顧客はこの措置に大喜びしても、多くはXenを徐々にフェードアウトさせ、最終的にはMicrosoft Hyper-Vを採用させて、Terminal ServerとMetaframe/Presentation Server/XenAppで既に見られる周知の相乗効果を再確立するのに良い方法だとの考えだ。
しかし、もしSun社がこのモデルをSolaris OSで利用することができ、XenServerのライバルである「xVM Server」と同じことをする計画であれば、Citrix社にもおそらくそれができる。

Citrix社が無償バージョンの「Essential for Hyper-V」をリリースするなか、現在は状況がはるかに複雑になってきている。
公式発表は今週開催されるMicrosoft Worldwide Partner Conference(WPC)で行われる。

Express Edition」と呼ばれるこのバージョンは、Hyper-Vホスト数が2、ストレージアレイが1に制限されている。
StorageLink技術は搭載するものの、ラボおよびステージ管理(VMLogix社のOEM)やオーケストレーションフレームワーク(Workflow Studio)など、ほかの上級仕様は用意されていない。 

それにもかかわらず、平均的なSMBがサーバ集約用に冗長化された仮想化プラットフォーム(VMライブマイグレーション機能搭載のHyper-V R2は今週登場)を構築するにはこれで十二分なのだ。そして、これは大きな問題だ。

顧客にとっては素晴らしいことに思えるが、Citrix社の戦略が完全にMicrosoft社に依存していることがこれまで以上に露呈するのだ。

もしHyper-Vが無償でEssentialsも無償ならば、SMB市場のどこがXenServerを採用するのだろうか?Microsoft社の技術をミッションクリティカルなプラットフォームに使う考え方が嫌な顧客もいるかもしれないが、(無償であろうとなかろうと)XenServerを使い続けることはもう都合の良いことではなくなってしまった。そして、この世界的な金融危機のなかではこれまで以上に金が物を言う。

SMB市場をMicrosoft社に「割り振り」、エンタープライズ市場をCitrix社に割り振るという計画はこれで非常に明確になった(だが、virtualization.infoではそれが明らかであることを最初から浮き彫りにしていた)。Citrix社はEssentialsのようなエンタープライズ技術を無償配布することでHyper-Vの採用を促進し、Microsoft社はVDIや大規模な導入について自社の大企業の顧客をCitrix社に紹介する。

しかし、このように明確な計画があっても失敗する可能性のあるところは多い。大手の顧客が低価格のオプション(現在ならHyper-V R2とEssentials Express Edition)を選んで規模の小さい試験を開始することになったらどうだろう? 
また、とりわけMicrosoft社が確信を抱き、自社のハイパーバイザー(例えばHyper-V 3.0)をエンタープライズ市場に投入してきたらどうだろう?
Citrix社には後戻りが一切できない。Microsoft社に渡してしまった顧客を取り戻すことはできないのだ。

Citrix社が(異種ホスト間のライブマイグレーションなどを使って)いかに便利かつ透過的にXenServerからHyper-Vに仮想マシンを移行させても関係ない。
仮想化プラットフォームの切替は骨の折れる作業であり、移行前に何度も検討を繰り返すことになる。

もしかするとCitrix社は、XenServerによって自社だけでSMB各社を獲得するよりも、Essentials Express Editionのサポート契約をMicrosoft社の顧客になっている数十万の小規模企業に売る方が長期的には利益が大きいと考えているのかもしれない。

いずれにせよ、Citrix社がここで長期戦略を明確にしないと、この終わりなき無償配布合戦は信頼よりも疑念しか生み出ささないだろう。

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