EMC社がOracle社のVMwareサポートポリシーを攻撃(20090504-7)
Oracle社は1年半以上前にVMware社との密接な関係に終止符を打ち、自社独自のハイパーバイザーを発表して、自社のソフトウェアが、ESXなどの各種サードパーティー仮想化プラットフォームでサポートされないことを明確にした。
実際のところ、Oracle社が用意した新しいサポートポリシーは、Oracle VM Serverを採用するか仮想化をあきらめるかのいずれかを顧客に余儀なくさせている(Oracle社の専門家が用意したサポートポリシーのかなり最近の詳しい分析はこちら)。
この時点でVMware社に対する一般の反応は、Oracle社の製品がESX上でうまく動作する理由を説明する長文に示されているように、かたくなだが腰の低いものだった。
もしかすると、VMware社がこれ以上積極的な反応を示さなかったのは、自社のユーザにとってのOracle社の重要性を知りながら同データベースベンダーとの関係修復を期待してのことかもしれない。しかし、これまでのところVMware社の提案を聞き入れて仮想化を進める判断を下した顧客の実数に関するデータは全くない。
だがここで、VMware社の親会社であるEMC社のだれかが、この話題に関して強い姿勢を取るべき時がきたとの判断を下したに違いない。
われわれの知る限り初めて、1人ではなく2人のEMC社上級幹部が公の場でOracle社のサポートポリシーに関するコメントを出してきた。VMware社技術アライアンス担当バイスプレジデントのChad Sakac氏と、バイスプレジデント兼国際マーケティング担当最高技術責任者(CTO)のChuck Hollis氏が、それぞれの個人ブログで同じ日にOracle社を攻撃し、その顧客に反抗を呼びかけた。
(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)…
Oracle社営業部隊の激しい戦略によって顧客がVMware社から切り離されていく話を次々耳にする。 有名なメタリンクの記事を常に引き合いに出している。 さて、サポートの立場を明確にするのは良いことだ。 しかし、今回の場合は、Oracle社が通常では考えられない立場を打ち出しているように思われる。
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Oracle社は、VMware上でのOracle運用に対して畏敬の念を植え付けるのだろうか? Oracle社の営業部隊にメタリンクの記事を指摘され、「VMwareではサポートされないのでやめた方が良い」と言われたことはないだろうか? ISVには間違いなく「完全なスタック」のバリュープロポジションを提供する資格があるが、特定のインフラデザインを要求するISVのことをどう思われるだろうか。特に、それが自分がデータセンタでやろうとしていることとかけ離れていくとどうだろう?もしあなたがOracle社のサポートの立場に満足がいかない同社の顧客なら以下にぜひともコメントをお寄せいただきたい。
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OracleのDBMS機能と競合するVMwareの機能
さて、これでウォーミングアップができてきた。 かなり暖まった。
筆者の知る限り、Oracle社が表に出てこのようなことを言ったことはないが、今回そのような状況になったことは多くにとっても非常に明確だ。
ここで、2つの同じ様なOracle DBMSのコンフィギュレーションのメンタルモデルを並べて考えてみよう。
一方には、Oracle社最新の(そして最も高価な)RAC製品が動作するマルチサーバのコンフィギュレーションがある。 ここには、負荷バランシングや高可用性があり、このハードウェアが巨大な1つのプールとして動作している。
良いことだ。
その一方で、同じマルチサーバコンフィギュレーションではるかに安いOracle SEがVMware上で動作している。
これにも負荷バランシングと高可用性があり、ハードウェアが巨大な1つのプールとして動作している。 管理作業の多くはOracle社の守備範囲外でもかなりうまく処理されている。
ところで、Oracle社のハイパーバイザーにはこれらの機能が1つもない。 Oracle社にとって、ハイパーバイザーにオープンソースの機能は必要ないというのだろう。
また、VMware社は本格的なフォールトトレランスなど、Oracle社が提供しない非常に優れた機能をいくつか用意している。 「Dynamic Power Management」がある。 「Site Recovery Manager」もある。 まだまだほかにもあるのだ。
こちらの方がさらに良い。
筆者の知る限りの人全員が、Oracleデータベースには業界標準ハードウェア上で完全なフォールトトレラントで動作して欲しいと考えているわけではないのだ(笑)
また、一部のワークロードにおいてVMware/Oracle SEデータベースのコンフィギュレーションがはるかに高額なOracle RACコンフィギュレーションより大幅に高いパフォーマンスとスループットを示したらかなり驚かないだろうか?
Oracle社は、パフォーマンスや機能などのさらに細かい部分で勝負がつくまでVMware社と直接対決を続けるのかもしれない。だが、その必要はないのではないだろうか?
OracleはVMwareをサポートしないというイメージを作り出して先へと進んだ方がはるかに簡単だ。
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Larry Ellison氏が望むのはスタックの所有
Larry Ellison氏と同社がSun社の買収発表に関連して出した声明でさらに興味深いのは、これでOracle社が「データベースからディスク」までを含む完全なソリューションを提供できるようになったというビジョンを指摘する部分だ。
さて、もしこれがOracle社の戦略目標であるなら、顧客がこの立派なスタックからVMware社のクラウドOSを切り離したくなったときに実際はかなり不便になるのではないか?
これだけのコストをSun社にかけておきながら、いわば「庭を塀で囲みきれない」のは大局を見ることができていないのではないだろうか?
このことに気付いているのかどうか分からないが、ITベンダーの戦略担当者が集まると、その話題は今後有望なスタック、コントロールのポイント、どこをオープンにしてどこをしない、どこで収益を確保し、どこでそれを削るかといった内容になる。
ここで業界の秘密を暴露するわけではないが、これはITベンダー各社が自社のポートフォリオを組み立てるときの考え方を示す非常に一般的な戦略的フレームワークだ。
そして、Oracle社の新しいスタックにVMware社が不便な形で出てくると、これらの斬新な機能すべてがOracle社がSun社とともに示す戦略にとって良いとは限らなくなる。
言い方を変えれば、Oracle社の立場で考えた場合、自分のスタックのなかの非常に大きく重要な戦略的コントロールポイントを他人に所有されたくはないだろう。
これはOracle社にとって悪いシナリオだ。 しかし、顧客にとっては非常に良いシナリオなのだ。…
Sakac氏もHollis氏も自分の個人ブログを使っているため、これをEMC社の正式な立場と考えることはできないが、それでも両幹部の役職、知名度、そして信頼度がかなり高いことから、その言葉を平均的ブロガーの暴言と同種にとらえることはできない。
また、彼らの書き込みをVMware社がTwitterを使って自社の巨大コミュニティーに広げている事実は、Sakac氏とHolly氏の個人的立場がまさにVMware社とEMC社の正式な意見と同じであることを正式に認めるものだ。
ここで大きな疑問となるのはOracle社がこれにどう反応するのかではなく、EMC社がなぜ公の場で今になってここまで強く反論しているのかだ。
EMC社は既にOracle社-Sun社連合を危険なライバルとして見ているのだろうか?
それとも、VMware社が初めて赤字を見込むなかで売上をさらに拡大しようという試みなのだろうか?
あるいは、Oracle社がVMware社の仮想アプライアンス戦略に対して示した先ごろの批判に対する間接的な回答なのだろうか?
いずれにせよ、これを単なる偶然と考えることは難しい。
世界の今の経済状況を考えると、顧客はこの機会に正式な回答が欲しいと思うかもしれない。そして、それはOracle社が数週間前にVMware社との間で間接的な小ぜり合いを始めた同社の新しい仮想化ブログに登場するのかもしれない。
その回答が心地の良い内容である可能性は確実に低いだろう。Oracle社最高経営責任者(CEO)のLarry Ellison氏は、Sun社の買収発表時にかなり明確な態度を示している。
Oracle社はアプリケーションからディスクまでを含み、顧客の手を煩わせないようすべてのパーツが組み合わさって連動する統合システムを作り出せる唯一のベンダーになる。システムのパフォーマンス、信頼性、そしてセキュリティが向上してシステム統合コストが低下すれば顧客がメリットを享受する。
Oracle社が同社の全く新しい完全なコンピューティングスタックに顧客を引き留めるべく全力を尽くすことは容易に想像が付く。
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