Google社がクラウドコンピューティングの仮想化を巡りVMware社に反撃(20090429-6)

4/29/2009   |   原文はこちら (English)

google logo

Google社がハードウェアの仮想化にあまり熱心でないことはだれもが知っていることだ。このことは、同社エンジニアのAndre Barroso氏が以下のように述べて2007年6月に明確にしている

(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)

同氏は「仮想化を利用しなければならないのでは悲しくなる。絶対に使うことはないとは断言できないが、今は本当に使っていない...」と語っている。

Google社に技術を支持してもらえるのは大きな意味を持つが、これまでのところ仮想化ベンダー各社は同検索エンジンの支持を得ることなく生き残っている。
しかし、Google社が第一人者だとされるクラウドコンピューティング分野への参入をVMware社が2008年末に決定しただけで両社間にわずかな対比が生まれた。

VMware社の最高経営責任者(CEO)、Paul Maritz氏はVMworld Europe 2009でクラウドコンピューティングに対するGoogle社のアプローチに言及し、生き残る道は仮想化しかないと述べた。
同氏は具体的に次のように述べている。

(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)

うまく拡張を行うにはアプリケーションやハードウェアの設計を見直すしか方法がないことを彼らは分かっていない。

世界中の報道機関が今年の新しい誇大宣伝対象(グリーンコンピューティングはもう時代遅れだ)としてしつようにクラウドコンピューティングの話題を取り上げ続けるのを受け、4月28日になってGoogle社が回答を出してきた。
同社は28日、VMware社の主張に対する明確な回答に思われるものとして以下を公開した。

(※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。)

われわれは数千万人のユーザにサービスを提供しているので、拡張が可能で、その負荷をサポートするために極めて効率的に動作するインフラの構築が必要だった。データセンタのデザインに関する3つの分野を考えたい。サーバのデザイン、エネルギー効率、そして業務の拡張だ。
プライベートデータセンタの仮想化アプローチでは、会社が1台のサーバを多くのサーバに分割して効率性を高める。われわれはそれと反対のことをする。経費のかからない消耗品的なシステムを多数用意してそれを1台の大型スーパーコンピュータにまとめあげるのだ。われわれは、不要なコンポーネントにコストがかからないよう、サーバを必要最小限の数に分割する。たとえば、この環境において不要になるビデオグラフィックチップを搭載しないサーバを用意するのだ。

さらに、エンタープライズハードウェアコンポーネントは信頼性をかなり高く設定してデザインされているが、信頼性は100%ではないため、企業はその保守に多くの時間とコストをかける。対照的に、われわれはハードウェアは障害を起こすものと想定し、ハードウェアが実際に障害を起こしたときには顧客が別のサーバに乗り換えるだけでよいよう、ソフトウェアのデザインで信頼性を追求する。こうすることで、消耗品的なパーツとオンボードストレージを利用してサーバの経費をさらに引き下げることができる。さらに、部品が障害を起こしてもサービスの提供を素早く再開できるよう、システムは簡単に修理可能なデザインにしている。

データベースや大規模バックエンドシステムでは、企業は伝統的に大型で信頼性の非常に高いハードウェアを中心に運用してきたが、この戦略では経費の影響が非常に大きい。たとえば、4基のクアドコアCPU、600Gバイトの容量を持つハイエンドのSCSIストレージ、そして16Gバイトのメモリを搭載したシステムは、低価格のSATAストレージを搭載した4分の1のサイズのシステムの8倍のコストがかかる。これは、ハードウェアが大型化し、信頼性が高まると、そのコンポーネントの価格が急激に上昇するためだ。ソフトウェアに信頼性の部分を組み込むことにより、大幅に安価なハードウェアプラットフォームを使用しながら、顧客に同じ信頼性を提供することができている。

クラウドコンピューティングの経費面の利点は素晴らしいが、いろいろな意味でもっと重要な利点がある。技術革新の早さだ。ITシステムは一般的に進化が遅い。仮想化モデルでは、企業はパッケージソフトウェアを運用し、それに伴う負担に耐えなくてはならない。彼らが大幅な機能強化を受けるのは2、3年に1回に過ぎず、その一方で、毎月のパッチサイクルや骨の折れるシステム全体のアップグレードにも耐えなくてはならない。われわれのモデルでは、IT管理者たちが自分たちでアップグレードすることを余儀なくされることなく、技術革新を早急に投入することができる。たとえば、Google Appsでは特に管理者が介入する必要もなく、2008年中に60種類以上の新機能を投入した。

満足感を得るのに待たされた時代はもう終わりだ。インターネットにより、ユーザのニーズを取り入れ、ITの短いサイクルを可能にし、これまで不可能だったシステムとの統合を可能にする技術革新は途切れることなく提供されるようになった。これにより、メジャーアップグレードは過去の遺物となり、顧客のコストパフォーマンスは一気に上がった。

プライベートデータセンタと拡張可能なクラウドをはかりにかける企業各社は、クラウドと同じような経済性、保守性、技術革新ペースは見つかるだろうか、という簡単な自問をしてみたい。

VMware社もこれに回答したくなるかもしれない。

ラベル: , ,