VMware社がvCenter Server Heartbeat 1.0でエコシステムをまた排除(20090303-1)
先週のVMworld Europe 2009(virtualization.infoによる第1日および第2日の速報参照)開催中、VMware社は同社の「vCenter Server」(旧VirtualCenter)に対応する新しい待望の高可用性モジュールを正式に発表した。
VMware社は、そのミッションクリティカルな役割にもかかわらずvCenterが同社の仮想インフラ最大の障害発生ポイントであることを長い間認めてこなかった。
VMware HAが仮想マシン内で動作するなら(一部だが)vCenterを守れることは確かだが、顧客の6割はいまだにこれを物理マシン上で運用している。
管理レイヤにネイティブのホットスタンバイやクラスタリング機能が欠けていることから、規模は小さいが収益性の高いエコシステムがどんどん成長し、同社のセールスエンジニアもそれを売り込み、「Double-Take」、「Steel Eye」、「CA」、「Neverfail Group」、そしてもちろん「Microsoft Cluster Service」など、信頼できるパートナー各社の複数の製品を提案した。
だが、先週からはそうならなくなってしまった。VMware社はNeverfail社の技術を独占契約し、これを「vCenter Server Heartbeat 1.0」の製品名でOEM供給を受ける。
「独占契約」ということは、VMware社がNeverfail社の競合各社と同様の契約を結ばないことを確約し、Neverfail社も今後はこの製品を自社単独で販売できないことを意味する。
両社はこの提携の期間を明らかにしていない。
Heartbeat 1.0はフェイルオーバー製品で、ライセンスサーバやUpdate Manager(WUM)を含むvCenterホスト内のすべてのコンポーネントを保護し、LAN上はもちろんWAN経由でも機能する。
ただどうしても、同製品はすべての顧客に適したソリューションとはなっていない。
今のところ、Neverfail技術にはMicrosoft SQL Server用の保護モジュールしか用意されていない。顧客がOracle上でvCenterデータベースを運用している場合は、前述の代替製品を使い続けるしかない。
さらに、Heartbeatのコストはこの市場セグメントでも有数の額となる。同製品は2つのSKU単位で3月中旬に発売される。
- VC Heartbeat - 9995ドル
- VC Availability Acceleration Kit - 1万2995ドル
いずれの価格も保護されるVMware vCenter Serverのインスタンス単位(vCenterデータベースが同じマシン上にあってもそうでなくても関係ない)となっている。
とはいえ、VMware社は元のパートナーたちを壊滅させるすべを良く心得ている。
VMware社が2007年4月にPropero社を買収した際のVDIエコシステムのように 前述のパートナー各社がほかの分野に収益源を求めていくことは間違いない。Citrix社はMarathon Technologies社とXenServer HAで強固な提携関係にあるが、Microsoft社は今まさにHyper-V関連で支援を必要としている。
VMware社では、今回の措置でも戦略に変化はないのでエコシステムは消滅しないとしている。同社では今後も、Heartbeat 1.0が対応できない顧客に対してサードパーティーソリューションを提案し続けるという。
それが本当だと仮定しても、VMware社が見落としていると思われる点が2つある。
- 大半の場合、顧客は1社のベンダーだけの取引を望む。これによりライセンスの問題やサポートの手続きが簡略化され、たいていは高いレベルの統合が生まれる。
- Update Managerなど、ほかの「重要性の低い」モジュールと比較して、Heartbeatは重要なカギを握り、必須に近い機能であり、どの顧客も遅かれ早かれ購入が必要になるもので、VMware社はモジュール機能を強化してOracleデータベースなど多数のサポートを追加していくだろう。
そうなった場合、Double-Take、Steel Eye、もしくはCAを使い続けたいと考えるところはあるのだろうか?
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