VMworld 2008速報(第2日) - VMware社基調講演(20080917-1)
ネバダ州ラスベガスで開催中のVMworld 2008の第2日の速報をお届けする。
17日の今日は、VMware社最高技術責任者(CTO)のSteve Herrod氏が最初の基調講演を行い、まもなく登場する「ESX 4.0」を紹介する。
virtualization.infoでは、この新メジャーリリースに搭載される新機能のいくつかを既に明らかにしている(そして、一部読者からもコメント欄に情報をもらっている)。
Cisco社では16日にESX用仮想スイッチをついに発表しており、Herrod氏が今日初めてそれが動作する様子を見せてくれるかもしれない。
Steve Herrod氏が登場する。
まず、昨日Paul Maritz氏が紹介した新しい「Virtual Data Center OS」(VDC-OS)に触れ、それを構成するすべてのレイヤを説明する。
インフラレイヤでは、物理ハードウェア管理機能(vCompute)に既存のものから大幅な改良が加えられる。
- 仮想CPU 8台
- 1台のVMあたり256Gバイト
- 40Gバイト/秒のネットワークスループット
- 1台のクラスタあたり最大64ノード
- 最大4096コアの管理
- Distributed Power Management(DPM)のフルサポートにより、VMwarkベンチマーク中に消費電力を50%削減
利用可能な信頼性の高い仮想マシンを許可する機能(vStorage)により、VMFSやStorage VMotionに新機能が追加
- ストレージのシンプロビジョニング
- リンククローン
ネットワーキングの抽出/管理機能(vNetwork)により機能が大幅に向上
- 仮想分散ネットワーキング(仮想ホスト全体で同じ仮想スイッチングコンフィギュレーションとなり、VMotionをサポート)
- サードパーティー製仮想スイッチ(第一弾はCisco Nexus 1000V)
ここで、Herrod氏はVDC-OSのアプリケーションレイヤに話題を移す。
昨日発表されたように、VMware社はここで新しいvAppのなかの仮想アプライアンスの概念を強化している。これは可用性、セキュリティ、およびSLAなど、自身のプロパティを示したメタデータを持つ仮想マシン。
可用性に言及するHerrod氏は、元チーフサイエンティストのMendel Rosenblum氏が2007年のVMworldで先行公開した待望の「Continuous Availability」機能を紹介する。
この機能は「VMware Fault Tolerance」(FT)と呼ばれるようになったが、その驚くべき動作は変わっていない。物理マシン上でホスティングされ、FTで保護されているVMは、ネット経由で複製され(これがWAN経由でもサポートされるかどうかは現時点では不明)、継続的に別のホストと同期されて、ハードウェア障害発生時もダウンタイムが一切ない。
ここでデモが行われる。どの仮想マシンからでも「VirtualCenter 4.0」のユーザインターフェースで1回右クリックするとFault Toleranceが起動する。
ステージ上では、ギャンブルゲームを搭載したVMをホスティングする物理サーバの電源が切られる。それにもかかわらず、2台目のホストが同期をとって引き継げるようになっていたためVMは動作し続けている。
Herrod氏はそのアプリケーションレイヤのプレゼンテーションを続け、セキュリティ機能に話題を移す。ESX 4.0は待望のVMsafe APIを搭載し、新しい「vNetwork Distributed Switch」と統合される。
ここではデモが行われず、詳細も明かされなかった。
Herrod氏はここで、VDC-OSの3番目の重要なレイヤである「vManagement」に話題を移す。
ここでは大ニュースがいくつかある。VirtualCenterは「vCenter」となり、オーケストレーション、チャージバック、アプリケーションのパフォーマンス最適化など、仮想インフラのほぼすべての作業を実現するモジュールが多数搭載されるようになる。
この最後のモジュールは「AppSpeed」と呼ばれ、ワークロードのパフォーマンスをコントロールし、これが一定のSLAを下回ると、vCenterが自動的にプロビジョニングを行ってインスタンスを増やして需要に対応する。
そのほか、AppSpeedは仮想ワークロードのさまざまな側面を分解し、(ネットワークやストレージなど)パフォーマンスのボトルネックとなっている場所を正確に伝えることもできる。
これにより、vCenterは(新しい仮想CPUの追加など)パフォーマンスの回復に必要な対応を提案することができる。
Herrod氏によると、VMware社ではvCenterの有効性をさらに高める努力を続けているという。サーバコンポーネントが仮想アプライアンスとしてLinux上で動作するようになり(これは大歓迎だ)、クライアントユーザインタフェースが複数のプラットフォームに対応するようになる(スライドにはiPhoneが登場)。
ここで、この新しい「VMware Infrastructure 4」が新しいクラウドコンピューティング戦略にどのようにフィットするのかが明らかになる。
VMware社は「vCloud API」をリリースし、イメージ管理、ユーザアカウント管理、チャージバック、および仮想マシンの機動性を実現するプラグインをサードパーティー各社に提供する。
その上さらに、VMware社は昨日発表されたように、vAppsで各種クラウドインプリメンテーションとの互換性を実現すべく、フェデレーションで複数のパートナーと協力している。
Herrod氏の基調講演も終わりに近づき、(現行のVDIアプローチを拡張する)新しいvClient構想についての話は切り上げて、まもなく登場するVMware View技術に触れる。
VMware社はここで、効率的なリモートデスクトッププロトコルをTeradici社と共同開発することでユーザエクスペリエンスに力を入れる。
そのほかに、VMware社はワークステーションにハイパーバイザーを持ち込んでローカルにある周辺機器(GPUなど)の仮想化を行う。
ここでデモが始まる。新しいVMware Viewと「Composer」と呼ばれるその管理ツールを使い、1つのVMが1つのスクリプトによって数秒(1つにつき2秒)で25回クローニングされる(リンククローン)。
ここで、オリジナルのマスターVMに新しい「Google Chrome」ブラウザを登録するだけで、これが作成されたばかりのすべての仮想マシンにプッシュされる。
このアップデートは、ノートPCにインストールされている新しいクライアントハイパーバイザーにホスティングされるすべてのVMに伝達される。
このクライアントハイパーバイザーは、自身のVM内のユーザに新しいアップデートの存在を通知し、デスクトップの再起動を要請する。これが終わると、新しいGoogle Chromeが現れる。
このデモではさらに別の作業も紹介される。仮想デスクトップアクセスの集中管理だ。
Virtual Desktop Manager(VDM)を使うことで、導入するどの仮想デスクトップでも適用するセキュリティポリシーの定義が可能になる。これをいったん定義しておけば、VDMがクライアントハイパーバイザーとコミュニケーションをとり、ユーザに自分の仮想マシンをシャットダウンさせる。
ここでは何も新しいことはない。VMware社ではこの機能を既存製品のACEに搭載しており、VDMやクライアントハイパーバイザーに併合しているが、聴衆はかなり感動しているようだ。
ここでセッション終了となる。 発表された機能は圧倒的な数となっており 、これでまもなく登場するVMware Infrastructure 4.0は競争製品を大幅にリードする。
VMware FT、vNetwork Distributed Switch(そしてCisco社の仮想スイッチ)、VMsafe、そしてAppSpeedは、多くの大企業にとって確実に投資に見合うものかもしれない(VMware社が価格設定をあまり高くしない限りだが)。
Herrod氏はスケジュールについて一切明かさなかったが、virtualization.infoではESX 4.0が既にベータ2に到達していることを把握している。
ほかのプラットフォームの評価を進める多くの企業がこの先行公開を見たら、テストを延長して最終製品を待ちたいと考えるかもしれない。
いずれにしても、この戦略には説明の必要なポイントが多数ある。たとえば、vCenterに搭載される機能は、VMware社と多くのパートナーの間の既存の関係に激しい議論を巻き起こす。
もちろん、彼らは新プラットフォーム上で革新技術を開発していくこともできる(Citrix社がMicrosoft Terminal Services上で行っているようなこと)が、そのための参入コストはかなりの高額になり、機能不足からビジネスチャンスが見えるほかのプラットフォームに乗り換えた方が容易だと考える企業が多いかもしれない。
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