VMworld Europe 2008の総括 (20080303-6)
VMware社は、2月26日から28日にかけて欧州で初となるVMworldカンファレンスを開催し、4500人の来場者を集めて早速見事な成功を収めた。
このイベントは、当初VMware社のパートナー限定で開催されていたもう1つの「Technical Solution Exchange」(TSX)という技術カンファレンスに代わるものだ。
virtualization.infoも会場から基調講演を速報し(第1日と第2日)、3月3日からは従来のような総括を行ってきた。
初開催となった欧州版VMworldが明確に伝えようとしていたのは、VMwareのスポンサーはVMware自身以上に重要である、とのメッセージだった。
これだけ多くの欧州企業と初めて対話できるまたとないチャンスだったにもかかわらず、VMware社共同創業者のDiane Greene氏とMendel Rosenblum氏は、同社が思い描くビジョンを示す時間を十分に確保しなかった。
両者は代わりに複数の著名パートナー(IBM社、HP社、Dell社、そしてFujitsu Siemens社)に大半の時間を与えたが、その内容は対話にはあまりメリットがなかった。
既に顧客となっているところも、これからのところも、ここ10年間で最も優秀な2人の人物から何かを学ぼうとしたが、会場はOEM各社の盛大な製品披露の場と化してしまった。
VMware社幹部が基調講演で言及できたであろう話題の多さを考えると、今回の欧州デビューは容認し難い。
「Lifecycle Manager」、「Project North Star 」(元の「Thinstall Application Virtualization Suite」)、あるいは「 VMsafe」など、簡単なプレス発表を通じて公開された一部の重要な製品には、1時間半におよぶ基調講演が2回行われたにもかかわらず、合わせて5分の時間も与えられなかった。また、スポンサーに与えられた時間が、将来に向けた同社の斬新な方向性を示すこれらの技術に対して与えられた時間の2倍以上におよんだことには矛盾を感じた。
VMwareの創業者らが言及すべき話題がもっとあったことは言うまでもない。Determina technologies社の統合によるVMware ESX Serverのセキュリティ機能の進化、「VMware Server 2.0」の発売によるSMB市場向け社内戦略、SPECとのコラボレーションによるベンチマーク標準に関する進展、VMIインターフェースによる準仮想化技術の採用に関する進展など、いくらでもある。
欧州初開催のVMworldには、欧州市場ではまだ仮想化時代の幕が開けていないという暗黙のメッセージがあった。
VMware社のスポンサーですべての時間が埋められた基調講演の残りの部分も、同社の現在の動向やこれまでに集まった顧客やパートナーの数といった、だらだらした総括に使われてしまった。
VMware社の歴史や仮想化の進化といった一般教養の話が続き、同社がどのようにしてどこに向かっているのかについて触れる時間は数分しか残らなかった。
さらに、同カンファレンスには全体的に欧州市場の開拓的なトーンが感じられた。大半のセッションの内容が入門レベルであったことに対し、virtualization.infoには否定的な感想が集まった。
全体のテーマは欧州進出に向けた一大キャンペーンにすぎなかった。
VMware社が基調講演で支援各社に相当な時間を用意したことは絶対的な悪ではない。「VMsafe」の統合を巡るMcAfeeの介入は、新技術を考えれば歓迎される部分もある。
非常に残念だったのは、2007年9月以来世界中のメディアで何度も発表と報道が行われている「VMware ESX Server 3i」や「VDI」など、周知の話題にまで、VMwareのスポンサー各社に話す時間が与えられたことだ。
基調講演以外での発表も、メッセージの全体的な質を高めるものでは全くなかった。既に発売済み(Lab Manager)、既に発表済み(Stage Manager、Site Recovery Manager、VMware ESX Server 3iがOEM各社サーバに組み込み済み)、あるいはまだ未発売(Lifecycle Manager、Scalable Virtual Image、VMsafe)のものに関する技術、製品、あるいは提携の発表ばかりだった。
新製品は1つもリリースされず、まもなく登場するものもすべてが同じに見えるという意見が複数の参加者から聞かれた。
その結果、VMware社の株価は全く値上がりせず、2月を通じて60ドルを維持した。
まとめ
VMworld Europeの価値を語っているのではない。仮想化の専門家は全員、情報交換のための測り知れない価値があり、複数の新製品を集中的に見ることのできるこのイベントへの参加を検討すべきだ。
しかし、少なくともVMware社が欧州のユーザに向けた自社のメッセージについて再考するまで、VMware社の顧客はどの程度の内容を学べる見通しなのかを慎重に評価する必要がある。
この市場の競争は非常に激しく、トップの座を維持するのは容易ではない。
カンファレンス中に発表されたものは以下の通り。
VMware社の製品およびサービス仮想化ベンダー各社の製品およびサービス
買収、提携、提携
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