VMware ESX Serverが搭載するメモリオーバーコミット機能の真価 (20080314-1)

3/14/2008   |   原文はこちら (English)

仮想化現象は、IT業界の多くのことを変化させた(そして今も変化させ続けている)。ただ、そのなかには技術と全く関係のないものもある。

その1つが、ベンダー各社が製品を売り込むべく繰り広げる競争の激しさだ。おそらく、今はそれがコンピュータ業界史上最も激しいレベルに達しているだろう。 このような激しい対立は、企業ブログ間で飛び交う主張と拒絶と非難に端を発する。 この現代のメディア戦争で最大の利益を得るのは、各ベンダーが提供するものからあいまいな内容を見分ける驚くほど効率的なツールを手にしたエンドユーザだ。

ここまで長く異様な前提を書いたのは、具体例を紹介するのに必要だったからだ。

VMware社が、公平でないと感じたメディア記事や競合各社の声明について論評する目的で、新しい企業ブログを開設した

この「Virtual Reality」ブログの最新の投稿には、「VMware Infrastructure」の価格に関して頻繁に訴えられてきた不満へのコメントが書かれている(実際のところ、この不満はMicrosoftが登場間近の「Hyper-V」の価格を発表するはるか前から出ていた)。 自社のハイパーバイザーとライバル製品との原価差異を正当化するため、VMware社はいわゆる仮想マシンあたり原価に焦点を当て、「Citrix XenServer」も「Microsoft Hyper-V」も未搭載のメモリオーバーコミット 機能を引き合いに出した。

この投稿で言及された実績(4GバイトのRAMを搭載した物理サーバでは軽い作業を実行する最大40個のVMの同時運用が可能で、重い作業を実行するものでも最大14個のVMを同時運用可能)には、 MicrosoftCitrixがすぐに反応を示した。

これら3社の立場はいずれも興味深く、完全な分析を行う価値のあるものばかりだが、測定基準はそれぞれの立場に応じていくらでも操作できることを読者には認識いただきたい。

VMware ESX Serverのメモリオーバーコミットには確かに価値がある。だが、VMware社の用意したシナリオは実世界における多くの導入実体からはかけ離れている。

VMware社は、仮想マシンのすべてのインスタンスで同一のOSイメージを使ったが、仮想インフラが数十台の仮想マシンを全く同じWindowsエディション、サービスパック(SP)、パッチレベル、および実行アプリケーションでホスティングする可能性は非常に低い。したがって、多くのメモリページを共有させる可能性は、テスト環境のそれよりおそらく低いだろう。

WebサーバファームやVDIファームなどで、(少なくともOSレベルで)同一の仮想マシンがいくつも導入されているのは確かだが、VMware社が現実的で平均的なシナリオに合わせるためには、各種SPやパッチレベルのWindows 2000、2003、2008の各VMと各種アプリケーションがインストールされた混在環境を採用すべきだ。

このような環境なら、メモリオーバーコミット率が具体的な値に近づき、仮想マシンあたり原価の計算ももっと正確になるだろう。