初値に戻るVMW株 (20080310-3)

3/10/2008   |   原文はこちら (English)

VMware社は2007年8月14日に株式を公開し、そこから株式市場でまれに見る見事な成長が始まった。

VMW株は29ドルの初値を付けた後、初日の取引を51ドルで終え、その後も2007年10月31日に最高値の124.38ドルを付けるまで上昇を続けた。

だが、株価はそこを境にゆっくりではあるが下げに転じ、VMware社が2007年第4四半期決算を発表した2008年1月末には83ドルから54.87ドルまで下げる最悪の時を迎えた。

主要カンファレンスのVMworldを欧州で初めて開催したVMware社だったが、投資家の信頼を取り戻すことはできず、株価は6カ月前の取引初日と同水準の51.45ドルで先週の取引を終えた。

この株価低迷の要因は何だろうか?今後、短期的にはどのようなトレンドが予想されるのだろうか?

容易に理解できると思われる最初の要因がライバルたちの登場だ。

Citrix社、Virtual Iron社、あるいはParallels社といった競合各社を危険だと考えるIT系の投資家は少ないかもしれないが、いずれも仮想化に本格的に投資するMicrosoft社とSun社が危険視されるのは確かだ。

両社はまだ明確にはライバルとは言えないが、Microsoft社の「Hyper-V」、そしてSun社の「xVM Server」という、両社それぞれのハイパーバイザーは出荷が間近に迫っている。

実際に出荷が行われ、これらの製品がVMware製品に代わる有益な代替製品かどうかの判断が下らない限り、投資家は慎重な態度を維持したい。


こちらははっきりそれと分かるものではないが、2番目の要因が提携関係の変化だ。

Microsoft社がVMware社の競合各社(Novell社Citrix社Sun社Virtual Iron社)と相互運用性に関する提携を結ぶ努力を惜しまない一方で、VMware社は同社最大の味方であるOracle社を失いつつある。Oracle社には、「VMware ESX Server」に依存するのではなく、ハイパーバイザーの自社開発を進めたいとの考えがあるようだ。

VMware社の技術パートナー各社がエコシステムを日々拡大しているのは事実だが、同時に、VMware社を取り囲む複数の大手ベンダーがゆっくりと政治姿勢を変化させ、Microsoft社が提供する機会に乗じる準備を整えていることも事実だ。

VMware社に1億5000万ドルを出資したCisco社でさえ、仮想化のリーダーより他社(KVM)が気になるようだ

投資家らは、VMware社が大手ベンダー各社の支持を失いつつあり、長期的に仲間外れにされる可能性があるとの感触を得るかもしれない。


3つ目の要因は同社の戦略と関係があるかもしれない。

VMware社は2007年通年および2008年第1四半期にかけて複数の企業を買収したが、同社のビジョンに明確に合致するのはごく一部(Propero社Dunes Technologies社など)だけのように思える。ほかの各社は推測が格段に難しい。

たとえば、VMware社はDetermina社の買収については口を閉ざしたままで、アプリケーション仮想化ベンダーのThinstall社の買収の背景についてもほとんど説明がない。

前四半期にVMware社が執った措置はどれも、ハードウェアの仮想化以外にも大幅に守備範囲を拡大しようという同社の意志を物語っている。これは非常に肯定的なことではあるが、VMware社が新しい長期ビジョンをうまく公表する決断を下すまで投資家にはその価値が見えにくい。