VMworld Europe 2008速報:第2日 (20080227-1)
フランスのカンヌはVMworld Europe 2008の2日目を迎えた。
2月27日の基調講演は、VMwareの創業者兼チーフサイエンティスト、Mendel Rosenblum博士だ。
Rosenblum博士が壇上に登場した。
博士は仮想化の歴史と技術革新の各フェーズを振り返った。サーバの集約を目指したフェーズ0と、VMのライブ移行(VMotionとDRSを使用)、VI(VMware Infrastructure)、そしてVDI(Virtual Desktop Infrastructure)からなるフェーズ1だ。
2010年までに技術革新のピークを迎えると自身が予想する現在進行中のフェーズ2の紹介に先駆け、博士はFujitsu Siemens(FS)社を壇上に迎え、同社のダイナミックデータセンタ戦略の紹介とVDI構想の実証が行われた。
残念ながら、FS社の論証はVDIの必要性を訴えるのにあまり役立たないようであった。従来のコンピューティングとVDIを比較するスライドは、対象にしようとしているユーザとアプリケーションとの間にはるかに多くのコンピューティングレイヤがあることが明確に示されており、その大半が全く新しいものだった。これは基本的に、全体が複雑化して維持費も巨額になることを意味する。
少々退屈な宣伝が20分ほど続いた後、博士がようやく壇上に戻った。
そして今度は、従来のサービス導入に代わる選択肢として2年前からある仮想アプライアンスのコンセプトについて語り始めた。
残念ながら博士は、今日の仮想アプライアンスが抱える複数の問題に対してVMwareが計画する解決方法の説明には時間を割かなかった。
ここで博士は仮想化のフェーズ2へと話を進め、「VMware Open Virtualization Format(OVF)」の上に構築される「vService」のコンセプトを紹介した。
vServiceは、リソースアロケーションの処理方法と、ゲストOSレベルでホスティングされるアプリケーションのコンフィギュレーション方法をVMware Infrastructureに伝えるメタデータ情報を持つ仮想アプライアンスだ。
ここで、多層アプリケーション(2つの仮想アプライアンスで構成)がVMware Infrastructure内部に読み込まれ、「VirtualCenter」がそのなかのメタデータを見て仮想マシンのコンフィギュレーション方法と導入方法を決めるというデモが壇上で行われた。
OVFメタデータに必要なこのコンフィギュレーションのアプローチ採用にあたり、VMwareが業界の協力をどのように取り付けるのかは明確になっていない。
ここで博士は、カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたVMworld 2007において発表済みの連続可用性と呼ばれる画期的な技術と、「Site Recovery Manager(SRM)」という新製品に言及した。
博士は次にセキュリティへと話題を変え、「VMsafe」インターフェースを紹介した。これは、サードパーティーベンダー各社がセキュリティのチェックポイントをゲストOSレベルからハイパーバイザーレベルへと移すために使えるAPIセットだ(セキュリティアプリケーションは、依然として専用の仮想マシン内で動作する必要があることに注意)。
ここで壇上にMcAfee社が登場した。同社は、この構想で最初に提携した企業の1つ。
McAfee製品の仮想アプライアンスとしての登場など、また一通りの宣伝が終わると、「VMsafe」の相互運用性に関するデモがようやく始まった。
Windows XPの仮想マシンが社内ドキュメントをコピーして盗み出す悪質なコードの攻撃を受けても、セキュリティエンジンを搭載する別の仮想マシンがこの脅威を透過的に認識し(VMsafe APIアクセス経由の仮想メモリスキャン)、ゲストOSに危害が加えられる前にこれを阻止する。
博士は再び壇上に戻り、VMsafeで提携した膨大な数のパートナーを紹介してプレゼンテーションを終えた。そこには、主要セキュリティベンダー全社の名前があった。
VMworld Europe 2008のレポートは以上だ。virtualization.infoでは、月曜日から続いたVMwareのパートナー各社や競合各社のすべての発表を改めて紹介して今週のレポートを締めくくる。
次回は、11月にネバダ州ラスベガスで開催されるVMworld 2008からレポートする。

